by 管理者

メンバー全員での「きもの」着装体験
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私の「着てみたい・きもの」をプロデュースしてみよう
<今出川校地開講科目>
科目担当者:三甲野 春二 先生(丸池藤井株式会社)
科目代表者:青木 真美 先生(商学部)
先日の祇園祭を浴衣で楽しまれたみなさんも多いと思います。折角、着物文化の都市「京都」に暮らしていながら、着物に袖を通すのが一年に1回きりじゃ、もったいないですよね。科目が始まってから、今出川校地を和服で歩く「きもの」のメンバーを時々見かけます。体験し、調査し、さらに分析し、そして次のステップへと堅実にプロジェクトを進めている現在の活動を、メンバーの池田優祐さん(経済学部4年次生)からご報告頂きました。
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みなさんこんにちは、『私の「着てみたい・きもの」をプロデュースしてみよう』のIT担当をやっている池田です。
さて「着てみたい・きもの」、と問われたとしたらみなさんは一体何を思い浮かべるでしょうか。
振袖?浴衣?でもそれってきもの?じゃなかったら何がきもの?そもそもきものって着てみたい?っというかどうやって着るの?
このプロジェクトは、そんな自分自身の中にある疑問を呼び起こすことと、着物について知ることから始まりました。
現在、学生のプロジェクトメンバーはSA含め18人で活動しています。その全員が、まずは自分の中にある「着物に抱いているイメージ・思い」を共有しました。そこから、今までの着物の問題点を見つけつつ目的・目標を決めていきました。その目標とはずばり、「私達と着物の間にある壁をとっぱらい 私達ときものの懸け橋になる」です。
そのためにも、自分から着物への距離を縮めないと行けないという事で、ご協力いただいている丸池藤井株式会社さんの着物展示場と、着物を染めて下さっている染め工場さんの方まで見学に行ってまいりました。
展示場では、色とりどりの様々な着物が飾られていました。目を見張る存在感があるのに、どこか控え目な感じがするのは着物が日本のものである証拠でしょう。ここで、今まで知らなかった着物に対する知識を、実物を見ながら教えてもらいました。
そこから染め工場へ移動し、職人の技を身近で見る事が出来ました。職歴30年以上のベテランの方々が、1ミリのずれもないほどの正確さで反物に柄を入れていきます。皆さん涼しい顔でやってらっしゃいましたが、中腰の作業が多いため素人がやると一日で体が動かなくなるのだとか。着物を広める事は、この方たちの技法を世に伝える、残すことにも繋がると考えたら自分たちの関わっているプロジェクトの大切さがようやく理解出来た気がしました。
そして前期の山場が、今回の写真にもあります「着装体験」。これは、実際に着物を自分たちで着て、歩いて、遊んで、生活してみることにより、着物の「良さ」と「問題点」を自分たちで体験しようというものでした。
朝、授業の時間に丸池藤井にお邪魔して着物を選び、近くの教室で着付けをしてもらいました。自宅から着物を持ってきた人や、自宅から着物を着て来た人も居ます。
そうやって、全員が着付け終わり集合写真を撮りました。(写真参照)この後、授業へ行く人や、昼食や買い物に街へ行く人に分かれて行動しました。
この日、自分たちの感じた「きものの本当の問題点・良さ」を報告しあいました。人の感性はそれぞれで思った事も違いましたが、今も行われている話し合いの前提には、この「経験」が活かされています。
現在では、新しい着物を創る「きもの班」と、それをプロモーションしたり、一般の人に着物に触れ合ったりしてもらうやり方を考える「イベント班」に分かれて活動しています。まだまだ決まらない事、話が戻ってしまう事も多いですが、少しずつ思った方向に滑り出して行っているので見守ってもらえればと思います。
池田優祐 (経済学部4年次生)