ハウリング問題

6月から、プロジェクトメンバーの担当講義で、字幕化の実験を行っています。
音声認識アプリを用いて、講師が話している内容を文字化し、プロジェクターに映し出す…それが最終目標です。しかし、誤って認識されたものがいきなり前に映し出されると、どうしても気になって、学生の集中力が途切れます。
ですから、まずは、手元タブレットのみに映し出し、認識率を確認することにしました。

と、いきなり、1つの大きな問題が確認できました。
「ハウリング」です。
大学の授業は大きな教室で行われることが多いため、マイクが必要です。
しかし、音声を拾うためのマイクとの間で、ハウリングを起こす可能性があります。

ハンドマイク+ロジャーマイク(音を披露ためのマイク)ではハウリングしましたので、
ピンマイク+ロジャーマイクを試みましたが、やはり若干のハウリングがある…ハウリングをなくそうとすると、ピンマイクをずいぶん下(みぞおちよりも下)につけなければならず、結局は、ほぼ地声で授業することとなりました。
今回、実験をしたのは70名ほどの授業でしたので、地声でもギリギリ何とか…という状況でしたが、これ以上の数になると、地声では厳しいでしょう。
「すべての講義に字幕を」プロジェクトにとって、ハウリングは1つの大きな壁です。

ちなみに、スピーカーの前にロジャーマイクを置くことが出来れば、スピーカーから音を拾って、音声認識させることはできるようです。
ただし、それは、元が「人の地声」である場合に限られており、テレビやPCなどを介した場合には、スピーカーから音を拾うことができないようです。

2019年06月06日