Q:どのような場合に図の説明が必要でしょうか.

図表にしか情報が含まれていない場合には,内容に立ち入った説明が必要となります.
その際,図表を文章などで置き換えるのか,「触図」(凹凸のある図)+「点字」を用いてイメージをそのまま伝えるのかは,図によって何を伝えたいかによって変わってきます.
たとえば,以下のようなグラフの場合(大学等における障がい学生の在籍数),「何年には何人在籍している」という具体的な数値を伝えたいのであれば,グラフは不要で,数値を列挙していただく必要があります(すべての年でなく,重要な年の数値のみを抜粋することもあり得ます).「年々増加している」ことを伝えたいだけであれば,やはりグラフは不要であり,口頭または文章で,その旨を説明していただくことで足ります.また,ある年を境に急増したということをイメージとして伝えたいのであれば,「触図」に変換して伝えることが有効かもしれません(ただし,「触図」が有効かどうかは,当該学生のこれまでの経験とも深く関係します).

日本学生支援機構「障害のある学生の修学支援に関する実態調査」より転載
https://www.jasso.go.jp/gakusei/tokubetsu_shien/chosa_kenkyu/chosa/index.html