4/26日(火)、この日から実際にゲストをお迎えして私たちの求める京都企業DNAを探る第一歩目となりました。今回のゲストは株式会社半兵衛麩の玉置会長です。元禄2年から受け継がれている京都ならではの精神を感じる講演となりました。
●半兵衛麩とは?
元禄2年(1689年)創業の京の麩屋です。麩作り一筋で三百二十年以上続いている歴史ある企業です。
江戸時代中期に玉置半兵衛という人物が、当時まだ寺院や宮中などでしか食されることのなかった貴重な食材「麩」の製法を学び、京の町「萬屋(よろずや)半兵衛」として商いをはじめたことがはじまりでした。以来、水と素材にこだわった麩を時代の変化とともに発展させながら丹精を込めて、伝統と味わいを守り続けています。
●人間として持ち合わせておくもの
今回の講演では主に、人として常日頃から持っておかなければいけない心を玉置会長は私たちに教えていただきました。
まずは、私たちがよくやってしまう課題をギリギリまで溜めてしまうこと。これはやってしまう人が多いのではないでしょうか?この溜め癖を続けてしまうと将来社会に出て相手にたいして何か自分がミスをしたとき、すぐに謝りにいくことも怠ってしまうようになり、結果的に信頼を失ってしまうことにもつながります。
そして、思いやりの心は当たり前として持っておかなければ商売は絶対にできません。
例えばトイレのスリッパを使った後、あなたは次の人が履きやすいようにきちんと揃えていますか?こんな些細な思いやりは常日頃から行うことによってホンマモンに育っていくのです。
さらに、あらゆる角度から物事を見る視野の広さはいつでも大切です。
個人の価値観から一方方向に物事を判断するのではなく、いろんな状況を理解し、さまざまの人の意見や気持ちをしっかり考えることがたいせつです。
さらに大事なのは、物を大切にすること。あなたが今捨てようとしているその物、それは本当にもう使えないものですか?その前に一度次の使い道を考えてみよう。
始末(物事のはじめとおわり)をしっかり考えることが、人様の信用を得ることにつながっていくのです。
●商の基本
商の基本は、「人の為にやる」ことです。
利益を得るというのは、「人様の役に立つことをして、そのお役代償としてお金をもらうこと」。この考え方は半兵衛麩の根底にあります。
人の為に何かをすることは、まわりにまわって自分の為になっているのです。
まさに、善因善果 悪因悪果 という言葉がそのことを表していますね。
●大事なのは良い友を作ること
益者三友とは、良い友達を選ぶための三つの掟です。
一つ目は「直き」。正直で素直な人。
二つ目は「諒」。誠実な人、人に対して思いやりのある人。
三つ目は「多聞なる人」。知識が豊富で、よく勉強をする人。
この三つを備えた人を友にすることが大事です。
良い友達を作ることはビジネスにおいても、とても心強いです。
そんな良い友達を作るためには、まず自分自身が「良い友達」と呼ばれる人物になり、
まっすぐなものさしで人を判断できるようになることが前提です。
●まとめ
今回の講演では、経営についてはあまりくわしくお聞きしていないのですが、私はビジネスにおいて心のあり方がまず大事だなと思っています。
いくら大きな会社でも、心がない会社は世の中にあふれていると思うので。
これからは、玉置会長のおっしゃっていた良い心をもった人物になれるよう努力していきたいです。
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