講義第10回目。
残りあとわずかとなってまいりました。
時が経つのも早いですね。
さて、今回は“あの”京セラへお伺いしました!(写真分かりづらくてゴメンナサイ…)
みんなのテンションも上がってウキウキ気分です(笑)
そして今回はなんと、京セラの創業者・稲盛和夫氏と共に会社を支えてきた伊藤謙介取締相談役にお話をお伺いしました。
--------------------------以下議事録------------------------
<株式会社京セラ 取締相談役 伊藤謙介講師の講演>
「スクリーンを用いた会社紹介」
・京セラの概要について簡潔にまとめたもの。
現在、実際に京セラが研究開発している製品、世界で展開する京セラ従業員の声、その他京セラグループが行っている事業などについての紹介であった。
「講演」 〜京セラの理念とマネジメント・システムについて〜
わかりやすく3部に分けて以下に説明する。
<第1部> 〜導入〜
・昭和34年、稲盛社長をはじめとする同士8名で町工場から創業する。
・当時は信用もなく、受注がとれなかった。そこでアメリカに販売して信用を獲得していった。
・昨年、1兆1283億円の売り上げを出す。部品メーカーでは世界のトップであり、何故日本は部品製造に強いのかは日本文化論が関係しているという。
・アイディアが豊富であり、小さなところでもこだわりを持つアート引越しセンターはお客様に対する態度がすばらしい。ここから学ぶ点も多い。
<第2部> 〜京セラフィロソフィ〜
京セラフィロソフィの根幹は「人間として正しいことを貫く」ことにある。
理念を持つことで1つの考えを全従業員で共有し、方向性をもつ。
経営理念、つまり会社の目的や方針がなければ、全てはうまくいかない。
人間として正しいことを貫くために5つの理想の経営を常に目指している。
・心をベースとする経営。
・全員参加型の経営。
・原則原理を大切にする経営。
・お客様のニーズに合わせた経営。
・潜在意識まで透徹するほどの強い持続した願望を大切にする経営。
学生である私たちにも5点目の潜在意識まで透徹するほどの強い持続した願望を大切にすることは日常生活に応用できると伊藤氏はおっしゃっていた。
<第3部> 〜アメーバ経営と会計学〜
アメーバ経営とは細分化して役割責任を明確にさせる制度である。つまり社内に中小企業のように集団を細分化するということである。これを行うことによって、幅広い人材育成可能になり、やりがいのある全員参加型という態勢で仕事をすることができる。
京セラの会計学とは人を疑う余地を徹底的になくした透明性のある財務体制の確立である。そのために以下のことなどを実践している。
・購入品と伝票は必ず対であること。
・金庫を二重にするなど、重要な財務管理はダブルチェックで行うこと。
・ガラス張り経営。
・完璧主義を貫くこと。
以上が議事録であるが、今回の講演の中で伊藤氏の数々のすばらしい言葉があったので紹介する。( )内は参考程度に考えればよい。
・ビジネスチャンスはいくらでもある。これ以上便利にすることはできないと思った瞬間、人はだめになる。
・新製品を生み出すこともよいが、既成のものを改善させることも大切である。
・いつの時代も閉塞感はあって当たり前、それを打開する力が必要である。(現代の若者の離職問題にも当てはまる点がある。)
・会社はやめてはいけない。(そのためには慎重に会社を選ぶ必要がある。)
・中国古典、陽明学、朱子学、孔子、孟子、荘子などに触れなさい。
・考えることが大事である。(とても多くのものが含蓄されている言葉である。)
・若いときの理念、考え方が人生を大きく左右する。