今回が講義7回目。
皆さん少しずつDNAの形が見えてきたかな?
今回はゲーム業界において様々なプロデュースを行っている株式会社トーセの斉藤社長をゲスト講師としてお招きし、お話を聞きました。
さて、今回の発見はいかに!?
--------------------------以下議事録------------------------
<株式会社トーセ 取締役社長 斉藤茂講師の講演>
〈講義〉トーセのDNAについて
・斉藤社長の経営への考え方
戦略…永遠に続く会社作り。
戦術…縁の下の力持ち。
情報…判断したり行動したりするのに必要ないろいろな媒体から入る知識。(定義)
・トーセのスタートはインベーダーゲームである。そして、1983年に家庭用ゲーム機や家電に方針転換した。幸運なことにこの年はファミリーコンピュータが発売した年でもあった。
・会社設立当初よりずっと黒字の無借金経営だった。
・1995年には、阪神大震災のボランティア活動に参加。
・1996〜99年にかけ株式上場を目指す。
・上場して、会社の柱となる商品が1つだけでは足りなくなった。ファミコンやプレステだけでなく、携帯電話のi-modeや任天堂DSのソフトにも広がっていった。
・今までトーセが作ったタイトル数は約1450タイトルにも及ぶ。
・縁の下の力持ちという考え方(経営の基本方針)
この考えのもと会社を経営したことで、トーセはモバイルコンテンツなどの受託で世界一になった。何かでナンバーワンになることで、仕事、情報、お金が集まる。→『ニッチのナンバーワン』
・ナンバーワン戦略
自分がどの範囲でナンバーワンになるか考えることで儲けが違う。
Ex)田辺→数千万 京都→十〜百億 日本→百〜千億 世界→何兆
・情報が大事
情報にはデジタルとアナログがある。
デジタル…インターネット、モバイル
(早いが不正確な事が多い、情報操作されやすい)
アナログ…人脈、勉強、本屋、研修、出張、歩く、行動。
(時間がかかるが正確、情報操作されにくい)
デジタル情報よりアナログ情報が大事。視野を広く持つこと。
・直感と山勘の違い
直感=情報のうらづけがあり、それによって判断、決断すること。
山勘=情報を頼りにしたものでなく、単なる当てずっぽう。
たくさんの情報を得て、それによって感覚的に判断することが出来るようになることが大切である。
・危機感を持つこと
2007〜2047年は私たちが働かなくてはいけないが、2016年にはGDPが中国に抜かれてしまう。
今(米、日、独、中、英、仏)→2047年(中、米、印、日、露、伯)
・企業の求める人材について。
@熱意、意欲 A行動力 B協調性 C問題提示、解決能力 D論理的思考力
〈質問〉
@ 京都に本社があることについては?
・京都というだけで良くひいきされる。
・斉藤社長自身が、京都が好き。
・京都企業は仲が良い。
・裏方の世界企業が京都には多い。
A社会の動向やニーズの読み方については?
動向やニーズを読むのは難しいが、これまでは、今まであったものに付加してきた。具体的にいくつか上げると、
・ ドラクエ→ドラクエモンスターズジョーカー
・ バイオハザード+ガンコン
・ テニスゲームのボールに影を付ける。
・ i-modeとの連携。
B中国の急激な発展に際し今私たちがすべきこととは?
今は日本のものが、コピーされたりしているがいずれできなくなるようになるので日本独自のものや、ブランド性、オリジナリティのあるものを作り出していくこと。
C倒産してしまう会社もある中、他の会社、企業との違いは?
・規模や、タイトル数が大幅に違うこと。
・徹底して裏方に徹しているところ。(縁の下の力持ち)
・目指しているところの違い。(他会社→メーカー、トーセ→No1の裏方)
・ローリスク、ローリターンでコツコツやっている。
・最初から資本金があり無借金経営だった。
・メーカーにならないという約束の下でやっているため、依頼が来る。
D社員への接し方、配慮は?
・忘年会を全員でしている
・元気が出るセミナーというものを年2回開催している。