研究室案内
考古学は、遺跡や遺物などの物質資料(モノ)の分析によって歴史を組み立てていく学問です。日本列島の基礎を形作った旧石器・縄文・弥生時代、大王墓の古墳時代、律令国家としての奈良・平安期の古代、鎌倉・室町幕府といった武家社会の中世、江戸幕府の近世、明治・大正期の近代、そして私たちの生きる現代にいたるまでの幅広い時代を対象とし、遺跡や遺物に直接触れながら学びます。
同志社大学考古学研究室は、1953年に酒詰仲男が文学部専任講師に就任したことから始まります。以来、森浩一・松藤和人・水ノ江和同の各先生が歴代の教授を務めており、その歴史は半世紀以上に及びます。
同志社大学考古学研究室では、次のような視点から考古学に接することができます。
【知る】考古学研究室では、毎週月曜日に学部の1・2回生を対象とした月曜考古学勉強会を行っています。研究室の先輩と一緒に考古学の基礎を楽しく勉強し、考古学という学問を知ります。勉強会では春と秋に年2回の遠足会(遺跡見学会)も行います。学部2回生からは、考古学実習や考古学概論を履修することが可能であり、そこでは遺跡や遺物に触れながら考古学の基礎を学ぶことが出来ます。
【掘る】考古学を学ぶためには発掘調査がもっとも重要です。考古学研究室ではこれまで数多くの発掘調査を実施しています。学生が中心となり、実際の遺跡と遺物に向き合いながら、発掘調査から報告書の作成までを行います。
【実践】学生は学部3回生以上が考古学の水ノ江ゼミに所属します。卒業論文の執筆に向けて、それぞれが興味あるテーマで研究の実践を行います。
【交流】考古学研究室では、毎週木曜日に「木曜定例研究会」を開催しています。木曜定例研究会は1966年から始まり、2016年10月で1000回を迎えました。そこでは、学生から社会人までが参加し、様々なテーマで発表を行い、熱い議論を交わします。
この研究室で学んだ卒業生・修了生の多くは、大学、研究所、博物館、教育委員会(遺跡発掘専門職員)に就職して第一線で奮闘しているほか、様々な分野の業界で活躍しています。
2018年9月 松藤和人先生退職記念論集献呈会にて