同志社大学理工学部 化学システム創成工学科
計測分離工学研究室

スライド画像について

微小領域(マイクロチャネル;幅0.050~0.300mm)内に、様々な不可思議な流れを見出しました。スライド画像は、それらの蛍光顕微鏡写真です。流れのメカニズムを解明しながら、新しい科学技術を提案し、開発を進めています。また、微小領域の流れの中で、新たな自然観を、計測を通して見つめていきます。

微小領域の流れを使って

省エネを実現します。使用する試薬や溶媒の量を1万分の1以下に削減します。環境に優しい計測分離を目指します。
手の平サイズの分析装置を開発します。いつでもどこでも簡単に豊富なデータを得ることができます。AI、I o T、BigDataが牽引する未来社会に貢献します。
特異的生体成分の情報読み込みに挑戦します。層流条件下、等速度の動的液−液界面を、新たな分子・細胞認識の場として活用します。癌タンパク質、癌細胞、特異的遺伝子等を分析します。

ご挨拶

私たち「計測分離工学研究室」では、
  皆で知恵を出し合い議論しながら、
    完成した機器の使用や既存の考え方を利用することに甘んずることなく、
  常に新しい分離や計測の手法を提案し、
    基礎から応用まで幅広い研究に取り組んでいきたい
と思っています。

この自由で平和のなか、何不自由することなく、
  皆で勉学に勤しめる環境にいることを、
    森羅万象、すべてに相共に感謝したいと思います。

私たちは、縁あって「計測分離工学研究室」に集まってきた仲間です。
 「一期一会」
を大切にしたいと思います。研究活動を通して、それぞれの立場や考えを理解しあえる生涯の仲間(友人)に、ここで出会えることを願っています。

お知らせ

掲載予定です。 NEW 吉岡 文さんの修士論文研究中間発表の内容が、国際学術雑誌「Analytical Sciences」に掲載されることが決まりました。
発表予定です。 NEW 日本分析化学会 第68年会,千葉大学西千葉キャンパス,2019年9月11日-13日:
「多流路―一流路マイクロチャネル合流部を使った混相流スイッチ流れの観察とシミュレーション」◯米倉 敬吾 ・ 山脇 文 ・ 森 龍輝 ・ 塚越 一彦
「管径方向分配クロマトグラフィーにおける連続試料注入分析法の開発」◯高橋 優作 ・ 小白金 俊勲 ・ 塚越 一彦
「水性二相PEG/リン酸塩系混合溶液を用いたキャピラリー内相分離混相流の創出と生体成分の流れ挙動」◯松下 千紘 ・ 塚越 一彦
掲載予定です。 NEW 森 龍輝君と仲田祐子さんの修士論文研究の内容が、国際学術雑誌「Journal of Flow Injection Analysis」に掲載されることが決まりました。
採用されました。 NEW 国際学術雑誌「Analytical Sciences, Volume 35, Number 3」の表紙デザインに計測分離工学研究室の研究データが採用されました。
掲載予定です。 NEW 和田 奨君の修士論文研究の内容が、国際学術雑誌「Analytical Sciences」に掲載されることが決まりました。
受賞しました。 第55回フローインジェクション分析講演会で、吉岡 文さんが、若手優秀講演賞を受賞しました。2018年11月16日:
発表題目「PEG/クエン酸三ナトリウム水性二相系を用いた相分離混相流の創出と流れ分析の試み」
掲載されました。 分離技術会会誌「分離技術」(特集 クロマト技術の最前線)に、「相分離混相流の発見とクロマト分離技術への応用;塚越一彦」が掲載されました。
発表しました。 日本化学会第99春季年会 (2019),甲南大学 岡本キャンパス,2019年3月16-19日:
「水/親水性/疎水性有機溶媒三成分混合溶液を用いたシュウ酸エステル化学発光の観察」◯韓 氷・水谷 良・塚越一彦
掲載されました。 山脇 文君の修士論文研究の内容が、国際学術雑誌「Analytical Sciences」に掲載されました。
講演しました。 同志社大学理工学部同窓会「理工会」東京支部2018年度総会,東京,2019年1月18日:
「理工学部の現状と今後」 塚越一彦(理工学部長 特別講演)
発表しました。 14th International Conference on Flow Analysis (Flow Analysis XIV); December 2-7, 2018, Bangkok, Thailand:
"Mixing process of ternary mixed solutions in a tapered-microchannel and application to sensing microfluidic flow analysis" 〇Ryuki Mori, Yuko Nakata, Kazuhiko Tsukagoshi, Katsumi Tsuchiya, Masaki Kato, Ken Hirota, Kenichi Yamashita, Masaharu Murata.
"Phase separation multi-phase flow using an aqueous two-phase polyethylene glycol/trisodium citrate mixed solution system and its application to flow analysis" 〇Aya Yoshioka, Kazuhiko Tsukagoshi, Katsumi Tsuchiya, Masaki Kato, Ken Hirota, Kenichi Yamashita, Masaharu Murata.
"Development of tube radial distribution chromatography based on phase separation multiphase flow created via pressure loss" 〇Susumu Wada, Kazuhiko Tsukagoshi, Katsumi Tsuchiya, Masaki Kato, Ken Hirota, Kenichi Yamashita, Masaharu Murata.
講演しました。 第37回溶媒抽出討論会,同志社大学烏丸キャンパス,2018年11月26-27日:
「相分離混相流の学術的体系化と分離・抽出への技術展開」(特別講演)塚越一彦
発表しました。 第55回フローインジェクション分析講演会,芝浦工業大学豊洲キャンパス,2018年11月16日:
「PEG/クエン酸三ナトリウム水性二相系を用いた相分離混相流の創出と流れ分析の試み」〇吉岡 文・塚越 一彦
発表しました。 日本分析化学会近畿支部創設65周年記念講演会, 大阪市立大学学術情報総合センター, 2018年11月2日:
「微小領域における特異的流体流れの学術的および技術的体系化に向けて」塚越一彦
講演しました。 ロームフェア2018プレイベント, 同志社大学京田辺キャンパス,2018年9月21日:
「大学教育とエンジニアへの道」塚越一彦
掲載されました。 今西史哉君の修士論文研究の内容が、国際学術雑誌「Analytical Sciences」に掲載されました。
掲載されました。 山田健斗君の修士論文研究の内容が、国際学術雑誌「Talanta」に掲載されました。
発表しました。 日本化学会第98春季年会(2018),日本大学理工学部 船橋キャンパス,2018年3月20-23日:
「相分離混相流を利用した管径方向分配クロマトグラフィーにおける一理論段相当高さからの考察」◯松下千紘・小川和浩・須川裕樹・塚越一彦
「圧力損失に基づく相分離混相流を利用した管径方向分配クロマトグラフィーの開発」◯和田 奨・中山裕加理・塚越一彦
「HP-TRDCの開発と光学異性体分離の試み」◯真田信之・小川和浩・中田晃陽・山田健斗・塚越一彦
「水/親水性/疎水性有機溶媒混合液と三成分系混合溶液を用いた特異的微小流体挙動の観察」◯森 龍輝・仲田裕子・山脇 文・塚越一彦

思いのままに

 先日、村田諒太選手が、WBA世界ミドル級王座に返り咲きました。ボクシングの技術的なところは、全くわかりません。ただ、昨年の敗戦から、わずか9カ月あまりであるにもかかわらず、前回完敗した相手に2回TKO勝ちと、別人のような試合運びでした。素人目には、この短期間に、自分のボクシングスタイルをいとも簡単に変えてしまったように見えてしまいます。プロブクサーとは言え、そこには並々ならぬ決意と努力があったことと思います。

 精神面の維持とコントロールも重要な鍵になっていたことでしょう。以前、村田選手がニーチェの哲学書を愛読していると聞いたことがあります。私も新聞の書籍欄の紹介をみて「超訳ニーチェの言葉」(白取春彦編集/翻訳)を読みました。確かその本の帯には村田選手の推薦文が書かれていたと思います。

 今回は、王座を奪還したあとの特別番組で、村田選手がアウレリウスの「自省録」を読んでいるところが紹介されていました。そこには、言葉の中身をしっかりと捉え、自分に言い聞かせながら「自省録」を読んでいる村田選手がいました。偶然ですが、私も今年になってはじめて「自省録」を読みました。 NHKの番組「100分de名著」で取り上げられていたのです。私が読んだ「自省録」は、NHKテキスト「マルクス・アウレリウス自省録」(岸見一郎)で、平易な読み物です。でもトップアスリートと同じ哲学書を手にしていたことは、とてもしあわせな気持ちになりました。

 どれくらい理解できているかは別として、私は、ニーチェの言葉もアウレリウスの言葉も好きです。ただ「自省録」を読んだとき、不思議に思ったのは、哲学者アウレリウスが生きたのは、121年から180年、ローマ帝国時代で、しかも第16代ローマ皇帝としての地位でした。時代が違いすぎます。約1900年前です。社会の仕組みも違えば、立場も違います。そのころは、知識としては、まだ地球は太陽の周りを回っていなかった、天動説の時代です。ローマの人たちは、アメリカ大陸の存在も知らなかった。民主主義や資本主義の概念もなかった。アウレリウスの死後、科学技術は大きく発展しました。しかし、人がいかに生きるべきか、哲学の命題は、今も変わらず存在し、その答えは見つかっていないのです。

 テレビ番組『ハーバード白熱教室』の哲学者サンデル先生も哲学に答えはないと言っていました。この数千年のあいだは、見つかっていないのは確かでしょう。これから人類の歴史が、どれだけ続くのか、わかりません。食料とエネルギーが得られれば、人類は生存し続ける可能性があります。もとをたどれば、太陽が輝いている限り、生命体は地球上に生存できると思います。太陽の寿命は、あと50億年ほどと計算されています。これからの長い人類の将来において、私見では、AIやビッグデータ、生命科学、そしてまだ人が知ることのない学問領域の発展の中で、哲学の抱える諸問題の答えが出てくるのではないかと考えています。ただ、人類の将来と言いましたが、そのときは、ホモ・サピエンスはすでに存在せず、新しいヒト属の時代になっているかもしれません。人がホモ・サピエンスでいるあいだは、ニーチェの言葉もアウレリウスの言葉も人の心に響き続けるものかもしれません。私は、心のどこかで、人は人らしく、いつまでもそうあってほしいと思っています。

PAGE TOP