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『中国会社法の展開と現状』 |
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2005年2月19日(土)寒梅館203番教室にて国際シンポジウム「中国会社法シンポジウム」が開催されました。法科大学院ではアジア諸国の法律に関して現在常設の特別のカリキュラムを用意していないため、欧米だけでなくアジア諸国の法律にも目を転じて、幅広い視点から法的問題を考え、国際的視野に立った法的アプローチの仕方を少しでも身につけるよい機会となりました。
当日はそれぞれの専門分野で中国各地において第一線で活躍されている大学の複数の研究者に加え、日本の代表的学者や実務弁護士による報告がありました。まず、日本と中国の両国で現在問題となっている重要な課題から、つぎの4つのテーマが選ばれました。
1.中国会社法の展開と現状・改正会社法案の検討
2.コーポレートガバナンス−支配株主の権限のコントロール
3.経営者の責任追及と株主代表訴訟
4.企業買収規制(合併法制を含む)
それぞれのテーマについて、中国側と日本側から報告とコメントがあり、会場からは弁護士、企業法務担当者、ベンチャービジネス創業者、公認会計士、本学院生などから専門的な質問が次々に出され活発な討論が行われました。その後のレセプションにも多数の参加者による和やかな意見交換があり、シンポジウムでの八田英二学長の挨拶にもあったように日中の交流が深められる機会となりました。
パネリストのそれぞれの報告内容をここでは紹介出来ませんが、躍進する中国の国内でも国有会社に深刻な問題が生じており、日中の会社制度の相違にもかかわらず、直面している会社法上の問題がかなり共通していることが理解されました。そのような課題を克服するために、両国において会社法の改正が進行中で、今年中に成立する見込みです。改正された両国の会社法の比較検討も重要なので、それをテーマとするシンポジウムの開催が大いに期待されます。 |
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開催日 |
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2005年2月19日(土) 9:30〜16:10 |
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会場 |
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今出川校地 寒梅館203番教室 |
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講師 |
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江 平 氏(中国政法大学教授)
趙 旭東 氏(中国政法大学教授)
浜田 道代 氏(名古屋大学教授)
馮 果 氏(武漢大学教授)
志村 治美 氏(立命館大学名誉教授・弁護士)
張 紅 氏(岡山大学教授)
甘 培忠 氏(北京大学教授)
白 国棟 氏(上海復旦大学法学院教授)
岩原 紳作 氏(東京大学教授)
周 剣龍 氏(獨協大学教授)
湯 欣 氏(清華大学教授)
塚本 宏明 氏(大江橋法律事務所弁護士)
末永 敏和 氏(大阪大学法科大学院教授)
早川 勝 氏(同志社大学教授) |
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