高度な情報化とグローバル化が進展した今日、創造性に満ちた新たな製品・サービスを生み出し、それを裏打ちするソフト・パワー、文化の力によるブランディングを展開することにより経済成長を遂げようという戦略は、先進国、新興国を問わず広く見られるようになりました。
日本においても、マンガ、アニメ、ゲームなどのオリジナリティに溢れるコンテンツ、あるいはファッション、食などのマテリアルな文化、伝統芸能や現代美術などの普遍性ある芸術など、あらゆる分野に豊富なクリエイティビティが注目を集めるようになっています。このような今日にあっては、これらの才能を更に伸ばしていくための方策、活用のための戦略はもとより、富の蓄積を通じて実現すべき豊かな社会の構築方法まで幅広いテーマを学際的に取り扱う研究が必要とされています。
本研究センターでは、各専門分野における第一人者たる研究者が調査活動を行い、情報交換、知的交流、議論を通じ、上記の問題意識に基づく研究活動を展開していきます。
2013年4月に設立された本センターは、同年度より、文部科学省の私立大学戦略的研究基盤形成支援事業に採択されました。今後、研究会、ワークショップ等の研究交流事業、一般向けシンポジウム、セミナー、書籍等の発刊を通じた研究成果の発表活動にも力を入れていきます。また、活動のすべての局面において、海外の大学、学会、研究者等との交流も重ね、グローバルな視点から研究を深めていきます。これらにより、この分野の研究センターとして国際的に重要な拠点となることを目指しています。
河島 伸子