(前半から続く)


 ティラーソン

FP DECEMBER 15, 2017

Tillerson Backtracks on Overture to North Korea, Slams China and Russia

BY COLUM LYNCH, ROBBIE GRAMER

FT December 21, 2017

Rex Tillerson — wrecker or reformer of American diplomacy?

ANNE-MARIE SLAUGHTER

ワシントンにおける外交についての噂話は2つの点で一致する.1.ティラーソン国務長官は1年で辞任するだろう.2.彼は国務省を破壊し,その人材も使命も失った.

11月初めに辞任したElizabeth Shackelfordは,その噂の前提を証明している.Shackelfordは,外交サービスにおける期待の星であった.最近では,ナイロビとソマリアで活躍した.

彼女の辞表は,彼女が民間部門から外交専門職に移ったのは,民主主義を前進させ,人権を広め,「アメリカ人民のために安全な世界秩序」を築きたいと願ったからだ,と説明していた.しかし,ドナルド・トランプ大統領の下では,政府が人権や民主主義を促進することにコミットしなくなった,と.

ティラーソンの「予算とスタッフの削減」は国務省のパワーを低下させている,と彼女は続けた.大使経験者の数は60%減少し,100人以上の上級外交サービス・スタッフが去った.

しかし,ティラーソンはこうした批判に動じないようだ.これはビジネスの世界では常識的な,スリム化と再編成である.成功したビジネス・リーダーたちと同様に,ティラーソンも数字を掲げている.予算を10%50億ドル)削減するのだ.ティラーソンと同じく,これまでの国務長官たちも改革を試みたが,失敗した.

国務省の巨大なビルは,1950年代の遺物である.グローバルな諸問題に,軍事的ではなく外交的な解決策を見いだす必要性は高いが,アメリカのアプローチはしばしば時代遅れである.


 プーチンの成果

FP DECEMBER 15, 2017

What Vladimir Putin Really Wants in the Middle East

BY MASHA KIRASIROVA

FT December 17, 2017

A revived Russia and the US vie for centre stage

Thomas Graham

アメリカは世界を指導する役割に慣れていたが,もはやそうではない.世界も,アメリカも,変化したからだ.このところは他の国が新しい不可欠の国として世界の舞台に登場したようだ.それはロシアである.

明らかに,ウラジミール・プーチン大統領はそれをわれわれが確信するように望んだ.18年前に権力を得た彼の使命は,ロシアを大国の地位に復活させることだった.世界情勢の構造,実体,方向性を決める少数の国の1つになることだ.彼はこの点で大きく前進した.


 ヨーロッパへの移民

Bloomberg 20171215

Europe Is Not Ready for the Next Migration Surge

By Leonid Bershidsky

Bloomberg 20171218

Why Austria's Anti-Immigrant Experiment Is Worth Watching

By Leonid Bershidsky


 ユーロ圏

Bloomberg 20171215

The Euro Zone Needs More Than a New Roadmap

By Ferdinando Giugliano


 通貨危機

Bloomberg 20171215

Pakistan's Perpetual Crisis

By Mihir Sharma

パキスタンの通貨ルピーの価値が急落した.それは中央銀行が介入を止めたからだ.その意味は,国際収支危機を回避するために,綿花輸出の競争力を回復しようとしたのだ.しかし,赤字のもう1つの理由は中国からの資本財の輸入である.パキスタンと中国は協力関係を深め,China Pakistan Economic Corridor建設のために投資が増え,資本財が輸入されている.IMFが非難したように,パキスタンは返済する能力がない何十億ドルもの融資を中国から得ているのだ.

パキスタンは次の選挙まで5か月しかない.政治家たちは,経済の過熱や中国からの融資を非難する状況にない.

Bloomberg 20171220

Venezuela Is Living a Hyperinflation Nightmare

By Noah Smith


 次の債務危機

FT December 16, 2017

The challenges looming for central banks in 2018

PS Dec 18, 2017

Is Another Debt Crisis On the Way?

KEMAL DERVIŞ

世界の債務/GDP比率は250%近くまで上昇している.世界金融危機の前でも210%であった.再び債務危機が迫っているのか?

しかし,債務は同時に債券であり資産である.問題は債務と債券の構成である.だれが,だれに対して,何を負うのか? もし債務が外国の貸手に対するものであれば,金利の上昇や為替レートの変動がリスクに加わる.集計された数値を問題にすることには意味がなく,例えばギリシャ債務危機では,政府機関と民間債務とを正確に区別する必要がある.中国の債務累積でもそうだ.

先進経済に関しても,日本を債務危機に近いと見なす理由はない.アメリカやヨーロッパもそうだ.短期的には,世界が危機を心配する必要はない.しかし,中長期で見た場合,米中対立や北朝鮮,中東地域の紛争など,地政学リスクがある.

長期的には,拡大する不平等や,デジタル革命によるスキルと職とのミスマッチが深刻になるだろう.地政学リスクが抑制されている間に,次の構造改革を推進するべきだ.

PS Dec 21, 2017

The Last Basel Round?

HOWARD DAVIES


 Brexit

PS Dec 16, 2017

Making the Most of the Brexit Deal

JEAN PISANI-FERRY

FT December 17, 2017

Single market and customs union essential for a Labour Brexit

PETER MANDELSON

総選挙後のコービンお高い支持にもかかわらず,彼のEU離脱に関する姿勢は,せいぜいが美朝な,最悪の場合,矛盾したものである.

NYT DEC. 17, 2017

U.K.’s Next Brexit Agony: What Sort of Trade Deal?

By STEPHEN CASTLE

FT December 18, 2017

Lack of eurozone reform outranks Brexit as the EU’s biggest threat

WOLFGANG MUNCHAU

The Guardian, Monday 18 December 2017

The British elite is at war with itself – on a scale we’ve never seen before

Paul Mason

イギリスの政界は集団思考が顕著な世界であった.しかし,今は全く違う.

FT December 18, 2017

The real price of Brexit begins to emerge

Chris Giles in London

PS Dec 20, 2017

Fake Brexit or No Brexit

ANATOLE KALETSKY

ハードBrexitはイギリスのビジネスや議会にとって,経済的に受け入れがたい.ソフトBrexitは,EU指導者たちにとって政治的に受け入れがたい.フェイクBrexitは,ほとんどだれにとっても受け入れられない.残された選択肢は,Brexitをやめることだ.

FT December 21, 2017

Theresa May’s great global nation faces Brexit reality

CHRIS GILES


 スペインとカタルーニャ

NYT DEC. 16, 2017

Who’s a Spaniard These Days?

By JAVIER CERCAS

FT December 17, 2017

Catalan election: capturing the middle ground

Michael Stothard in Barcelona


 北朝鮮の核兵器

NYT DEC. 17, 2017

While We Talk Nuclear Weapons, North Koreans Go Hungry

By KEE B. PARK


 グローバリゼーション論争

FT December 18, 2017

Trade tussle with China tests the global system

FT December 18, 2017

Straight Talk on Trade, by Dani Rodrik

Review by Shawn Donnan

時間を無駄にすることなく,ロドリクDani Rodrikの新著は最初から問題提起している.「アメリカ大統領選挙でドナルド・トランプが驚異的な勝利を遂げたことに,エコノミストたちは責任があるのか?

1980年代から,ロドリクはエコノミストたちを,専門家としての根本原理を放棄し,グローバリゼーションの疑いを持たないチアリーダーになった,と批判してきた.グローバリゼーションには多くの利益とともに,いくつかの場所では経済的な破滅と政治的反動を生んだのだ.

正統派のエコノミストたちは彼の主張を無視し,保護主義者であると疑ってきた.しかし,彼は保護主義者ではなく,通商プラグマティストである.

ロドリクの主張は,まるでトランプ的な経済ナショナリズムのアカデミック版に見える.WTOは間違いだ.EUによる経済統合は国民国家や主権を脅かす.彼は重商主義を支持し,リベラルな民主主義の限界を指摘する.

ロドリクが最後に求めるのは,劇的な変化である.ドイツ,1930年代の経済的困窮から,ドイツやその他の土地で権威主義体制が生まれた.それは戦争をもたらしただけでなく,ブレトンウッズと膨大な構造変化をもたらしたのだ.

Bloomberg 20171218

The World Still Needs the WTO

By The Editors

VOX 19 December 2017

Globalisation may soon accelerate again – time to get domestic policies right

Richard Baldwin, Vesa Vihriälä

発展した諸国においても,グローバリゼーションへの逆風が強まっている.その反発は理解できるが,逆転することは間違っている.

1に,技術変化はグローバリゼーションを飛躍させることはあっても,停止することはない.AIやロボットに対して既存の経済構造は変化するしかない.第2に,新しい機会をうまくつかむか,そのコストの多くを強いられるか,それは政策が決める.

経済にとって開放性の重要さとそれが伴う挑戦を示す良い例が,フィンランドである.19世紀の半ば,フィンランドはヨーロッパの周辺にあり,非常に貧しかった.しかし,法の支配や所有権が確立していたため,1860年代から新技術や貿易機会を利用することで,フィンランドはグローバリゼーションの第1波に乗って成長し始めた.1990年までに,フィンランドの1人当たりGDPは西欧の典型的な水準に達した.比較優位を利用した(すなわち,木材輸出)グローバリゼーションの成功例として,教科書にも挙げられた.

1990年代からの第2波は,中国の開放政策,ヨーロッパにおける共産主義の崩壊をともない,経済活動を新しい形,グローバル・ヴァリュー・チェーンへと変えた.フィンランドはここでも新しい機会をとらえ,知識を基礎にした経済の成功例になった.

しかし,フィンランドは開放性から利益を受けたのではなく,むしろ大きなショックを,工業化以来,何度も経験した.それゆえ教育の拡充と改善に投資することがフィンランドの政策の基本になった.第2次世界大戦後,最初,工業化への投資が重視されたが,1960年代から,人々がリスクを取れるように,また社会的結束と開放的な経済を支持するように,社会保障制度が整備された.

1990年代の転換で,フィンランドは深刻な経済危機から脱しただけでなく,新しいグローバリゼーションの受益者になった.技術革新を促し,税制のゆがみを抑え,一層の開放性を実現した.それに反して,最近の10年は一連のショックに襲われた.Nokiaの携帯電話が衰退し,製紙業の需要が減り,資本財需要も少なく,主要貿易相手であるロシアの購買力が低下した.2016年まで景気が回復しなかったことは,経済の特化が進んだ小国が常にさらされるショックへの脆弱性を示す.

フィンランドの例は,高等教育を受けた者も含めて,将来の技術変化によるショックを予告している.調整を市場に委ねるだけでは意味がない.熟慮された政策が必要だ.そのカギは,人々を保護しつつ,同時に,さまざまなアクターが変化への能力を高めるよう,誘因を活かすことである.

FT December 21, 2017

America is right about the WTO, but for the wrong reasons

ROBERT WOLFE


 ベーシックインカム

The Guardian, Monday 18 December 2017

Universal basic income is no panacea for us – and Labour shouldn’t back it

Sonia Sodha


 ビットコイン

NYT DEC. 18, 2017

The Bitcoin Boom: In Code We Trust

By TIM WU

FT December 20, 2017

Stay in bitcoin and other cryptocurrencies for the long haul

PETER SMITH


 南アフリカ

FP DECEMBER 18, 2017

Cyril Ramaphosa Isn’t South Africa’s Savior

BY EUSEBIUS MCKAISER

FT December 19, 2017

With Ramaphosa, the ANC has voted for self-preservation

DAVID PILLING

FT December 19, 2017

Ramaphosa’s chance to change South Africa


 エルサレム

FP DECEMBER 18, 2017

U.N. Security Council Takes Aim at U.S. Recognition of Jerusalem

BY COLUM LYNCH

PS Dec 20, 2017

The EU Must Recognize the Palestinian State

JAVIER SOLANA

PS Dec 21, 2017

Trump, to Jerusalem and Back

SHLOMO BEN-AMI

NYT DEC. 21, 2017

Rebuking Trump, U.N. General Assembly Condemns U.S. Decision on Jerusalem

By RICK GLADSTONE and MARK LANDLER


 中国の影響力

FT December 19, 2017

Year in a Word: Xi Thought

JAMES KYNGE

FT December 19, 2017

West grows wary of China’s influence game

Jamil Anderlini in Hong Kong and Jamie Smyth in Sydney

PS Dec 20, 2017

China’s Creditor Imperialism

BRAHMA CHELLANEY


 ウクライナ

FT December 19, 2017

Too much is at stake to give up on Ukraine

TONY BARBER

FT December 20, 2017

Now is not the time to give up on Ukraine


 国家の形成過程

VOX 19 December 2017

On the origins of the state: Stationary bandits and taxation in Eastern Congo

Raul Sanchez de la Sierra

コンゴ民主共和国DRC650か所におけるデータから国家形成過程の理論を検証する.すなわち,軍事的なアクターが国家を形成するのはなぜか?

暴力を独占し,産出物の価値に課税することが,その収益を増やす地域では,産出物に課税したが,産出に課税しにくい土地では,その住民に課税するための複雑な行政機関を組織した.

DRC650の地域で,かさばり,容易に課税できるミネラル,コルタンの産出地域と,発見することが困難で,容易に隠してしまう金を産出する地域を比較する.その国際価格が大きく変動したとき,軍事的なアクターはどのように行動したか?

その土地に依拠する軍事的アクターが課税する場合,外部の支配者による課税より,住民たちの利益にもつながった.


 サウジアラビア

FT December 20, 2017

Saudi Arabia’s year of living dangerously

ROULA KHALAF


 グルジアの原発

NYT DEC. 20, 2017

The Nuclear Showdown in Georgia

By ZACK T. PATE and WILLIAM E. WEBSTER JR.


 日本

Bloomberg 20171220

Japan's Bounce Is a Parable of These Economic Times

By Daniel Moss

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The Economist December 9th 2017

The battle in AI: Giant advantage

Public hygiene: Labour of lavs

Foreign policy: Relative moralism

Turmoil in Ukraine: Revolution devolution

(コメント) 南アフリカ,共和党の減税案,エルサレムへのアメリカ大使館移転,に関する記事があります.あまり深く読み込めなかったせいか,それほど興味を持てない内容でした.

AIの開発競争で,いよいよどのような分野でもハイテク大手の支配が強める,という予想に,条件次第では,そうならない,と記事は考えています.それは膨大なデータを集める手法や利用に関して,社会や法律が何を求めるかによるのです.

ウクライナの危機も含めて,アメリカ外交は世界に大きな影響を与えます.トランプ外交が,それまでの道義的な目標を軽視するのではないか,と言われます.カンボジア,ハンガリー,エジプトとの関係が注目されています.

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IPEの想像力 12/25/17

クリスマスに難波の映画館で、『ブレードランナー2049』を観てきました。1982年に制作された記念碑的なSF映画『ブレードランナー』の続編です。

2049年のロサンゼルスに,人間はどれくらいいるのか? レプリカントと全く区別がつかない以上,その数はわかりません.もしかすると,核戦争や新型の疫病,気候変動によって自然が破壊され,人間が住めないような世界なのか,と思いました.

健康な人間はすべて、レプリカントたちが開拓した地球外の植民地に移住したようです。前作とよく似た都市の景観,高層ビル群や飛行型自動車,食用昆虫の養殖池、巨大な裸の女性が誘いに来る3D広告,人体の部品を生産ラインまで調査し,情報や新しいパーツを販売する闇屋,生身を売る?街娼たち・・・ しかし、ストーリーの結末はよくわからないものでした。前作の持つレプリカントたちの悲哀と悲愴さを、続編は受け止めることはできなかったようです。

もしかしたら、ブレードランナーの“K”が雪に埋もれたまま、消された恋人(実体を持たないAIのホログラム)を想いながら死ぬのだろうか、と感じました。人類とレプリカントの差が消えることを信じて?

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先週のReviewから、The Economistが紹介する中国のSF小説『折りたたみ式の北京』に関する自分のエッセーをゼミで取り上げました。そのとき、社会を分断して管理するシステムに、学生たちが何も違和感を示さなかったことに驚きました.・・・こんなシステムになれば、何をしても変わらない。仕方ないじゃないか?

しかし、政治経済秩序というのは虚構です。地震や洪水を理解するより、神話や魔法によって説明された、人類の歴史的な冒険です。その社会の構造や転換のメカニズムは、何万年も変わらない土地や大気の成分が決めたわけではないでしょう。

話し合いの第2ラウンドでは、テーブルごとに「階級」を決めました。エリート、中産階級、最下層です。しかし、不平等を根本的に糾弾する運動を予想する話で盛り上がったようには見えませんでした。なぜか?

確かに、社会は容易に変わらない。しかし、大きな嵐が来たとき、彼らは集団で脱出を試みる。社会的な危機は、変わらないことを変える意識を生むだろう、と。社会を描くのは人間の集団的な想像力です。

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もっとSF小説を読むべきだ。

ジョージ・オーウェル 『1984年』 1949

カート・ヴォネガット 『プレイヤー・ピアノ』 1952

フィリップ・K・ディック 『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』 1968

もっと異なる社会を想像してほしい。学生たちは50年後の社会も観るはずだから。

リドリー・スコット 『ブレードランナー』 1982

ジェームズ・キャメロン 『ターミネーター』 1984

宮崎駿 『風の谷のナウシカ』 1984

大友克洋 『アキラ』 1988

押井守、攻殻機動隊 『ゴースト・イン・ザ・シェル』 1995年,『イノセンス』 2004

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グローバリゼーションやインターネット、プーチン=トランプの時代に、現実はSF小説のディストピアを凌駕してしまったのか?

民間軍事請負会社、傭兵たちによる戦争・・・ 少年兵、難民と人身売買、自爆テロ・・・ インターネットによるISへの勧誘、フェイクニュース

チェルノブイリや福島原発の事故と終わりの見えない処理過程

広島・長崎の核爆発・・・ 生物・化学兵器の使用・・・ オウム教団・・・ シリア内戦

「すべての爆弾の母」・・・ AI、ドローン、ロボットによる戦争、電磁波・サイバー攻撃

千葉市の誘拐・監禁事件・・・ 自殺サイトを利用した座間市の連続殺人・死体解体遺棄事件。

クローン、iPS細胞(人工多能性幹細胞)、ヒトゲノム解析計画

人種差別、白人至上主義、同性の結婚、性転換・・・ イスラモフォービア、原理主義、エヴァンゲリカル

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もしシステムを変える要因を、少なくともその潜在的な発想を、学生たちが指摘したとすれば、それは新しい土地への移住・開拓、底辺層の発言・代議制による社会投資の組織化、巨大都市の改造に向かう可能性です。都市の辺境で火事が起きるだけでなく、それが強風で燃え広がるとしたら、あるいは、疫病が支配層にも多くの死者をもたらすとしたら、政治秩序も変わるはずです。

イギリスの産業革命と都市の貧困、普通選挙運動、侵略戦争と帝国建設、アメリカへの植民。

不平等を解消するには、もし政治が動かないとすれば、戦争、革命、疫病、飢饉による解決を待つしかなかった、とFTは古代社会の歴史研究を紹介しています。グローバリゼーションのもたらす成長の偏在と移民・難民の増加は、政治の管理能力を超えて進む結果として、同様の結末を準備しているはずです。

日本の歴史もそうではないか? 私は絵に追加しました。北京の環状道路、惑星ガザ、壁のある町、グローバル・シティ、世界都市ランキング・・・

IPEの想像力 3/28/16

http://www1.doshisha.ac.jp/~yonozuka/Review2016/032816review_b.html

IPEの想像力 12/18/17

http://www1.doshisha.ac.jp/~yonozuka/Review2017/121817review_s.html

ベストセラーからアメリカを読む 渡辺由佳里「トランプ政権下でベストセラーになるディストピア小説」Newsweek 20170228

http://www.newsweekjapan.jp/watanabe/2017/02/post-27.php

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