IPEの果樹園2005

今週のReview

12/18-12/23

IPEの種

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世界の英字紙HPからコラムを要約・紹介します.著作権は,それぞれ,元の著作権に従います.

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IPE方法論 :カナダの特集

安全保障 :核軍拡競争

貿易・投資 :メルコスールWTO閣僚会議

通貨・金融 :チャイナ・ショック

世界統治 :アジア・サミットEUの将来

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ただしFTFinancial Times, NYTNew York Times, WPWashington Post, LATLos Angeles Times, BGBoston Globe, IHTInternational Herald Tribune, JTJapan Times, CSMChristian Science Monitor


NYT December 8, 2005

South American Trade Bloc Moves to Admit Venezuela

By PAULO PRADA

(コメント) ヴェネズエラはメルコスール(南米共同市場)への加盟を申請し,その主要国であるブラジルとアルゼンチンが承認する感触を得ているでしょう.なぜなら,ヴェネズエラのチャベス大統領は,ブラジルのルーラ・ダ・シルバ大統領やアルゼンチンのキルチンネル大統領と友好関係を深めているからです.まずは石油とオイル・ダラーによって,さらに,その反米主義によって?

PAULO PRADAは,チャベスによって,メルコスールが本来の共同市場による産業発展や世界市場への統合化を目指すより,反米主義の地域政治連合となってしまうことを懸念します.ヴェネズエラはメルコスールのこれまで達成してきた域内自由化条件を達成してから加盟しなければならない,という事務局の願いが,政治的現実によってかなえられないかもしれません.

しかし,もしチャベスではなく,もっと民主的な政府がヴェネズエラに誕生し,アメリカとは距離を置いた独自の地域統合を目指す,と主張するなら,エネルギーや市場,そしてドル準備から通貨の共有・統合化は,十分に根拠のある提案ではないでしょうか?


JT Thursday, December 8, 2005

Opportunities seized, missed

By RALPH COSSA

Asia Times Online, Dec 9, 2005

China sits out its own party

By Antoaneta Bezlova

IHT FRIDAY, DECEMBER 9, 2005

Don't play this Great Game

Stanley A. Weiss

JT Friday, December 9, 2005

Put a lid on the provocations

By HUGH CORTAZZI

Asia Times Online, Dec 10, 2005

Why Southeast Asia is turning from US to China

By Tim Shorrock

(コメント) WTO閣僚理事会にしても,APECやアジア・サミットにしても,重要なテーマはアメリカと中国,そして世界貿易のルール確立です.これら二つの国がまったく異なる利害関係を重視し,まったく異なる市場経済に関する合意を主張するのであれば,東アジア圏は不安定性を増すでしょう.韓国に代表されるアジアの高度成長諸国が次の世界市場を形成する,という期待も幻に終わります.

アジアの時代が実現するためには,政治的価値や目標に関する合意,そしてアメリカと中国の積極的関与が必要です.ゴールドマン・サックスは,BRICsに続いて,次の有望な成長国を集めて,国際投資先として「ネクスト・イレブン」という呼称を与えました.その中でも抜きん出た潜在力を示すのは韓国だ,と言います.もちろん,韓国には「北朝鮮リスク」がありますし,中国との市場競争が強まり,円安による日本企業の攻勢にも苦しむでしょう.大統領による首都移転論争は政治的な浪費でした.

ブッシュ氏の訪問に際して,アメリカはアジア地域への関与を明確にしながらも,その基盤を失いつつあるようです.「京都宣言」は,「自由の価値」を強調したというより,日本との同盟強化として解釈されたでしょう.他方,中国はWTOの自由化ルールに最も多くの利益を依存しているにもかかわらず,途上諸国の仲間に隠れて,交渉成功への積極的な関与を示しません.先進工業諸国が世界の製造品・サービス市場を開放させることと引き換えに,農産物の輸入自由化や途上国への補助金増額を取引する交渉を進めているだけで,中国は立場を明確にしません.

世界的なルールの再編は,平和的な合意によるとは限りません.上海協力機構がサミットを開いたように,アメリカ軍の中央アジア駐留に対して,安全保障面でも,石油利権や輸送面でも,アメリカ,中国,ロシアが衝突しています.HUGH CORTAZZIも,ブッシュ大統領と小泉首相の政治・軍事同盟に注目します.最大の問題は,小泉首相が新しい麻生外務大臣とともに(さらに,野党党首まで加わって)戦没者や日米同盟を極端に賛美することが,右翼の政治的煽動や「日本の軍国主義復活」を懸念する中国にどう見えるか,そして,互いの国民に「愛国心」という政治的・心理的反目や軍備増強の前提条件を醸成するのではないか,ということです.

これは中国を意識したアメリカとインドとの政治的連携,日本からインドへの経済協力関係拡大要請という,南アジアを取り込む動きにも関係しているでしょう.しかし,もしアメリカ政府が,世界市場自由化のために中国の台湾牽制・威嚇を容認し,アジア地域における親米的政治・軍事同盟強化のために日本の靖国神社参拝や歴史の見直し,憲法改正論を容認するとしたら,なんとも矛盾した,破滅的な関与姿勢,表面的な協力促進でしょうか?

日本と韓国が緊密に協力して,朝鮮半島を平和的に統合・再建し,中国を民主的で豊かな,互いの友好関係を尊重する国に変える,という希望が,ここ数年,内政に終始した日本の政治家たちの手に余る課題であったのは確かです.

東南アジアにおいても,アメリカは地域統合よりも二国間の交渉を重視し,経済的繁栄よりもテロとの戦争を重視した.しかし,中国は違う,と東南アジアの専門家はブッシュ政権の姿勢を批判します.アメリカはアジアにおける覇権を中国に譲った,と見る専門家もいます.199798年のアジア通貨危機で,クリントン政権はアジアへの関与を低下させ,中国はその後の回復に貢献しました.ここでも日本は国内問題に翻弄されてきたわけです.

ASEANから東アジアだけでなく,インドや,オーストラリア,ニュージーランドを含めた経済圏が新しく関心を集めています.エネルギー・資源の供給確保や安全保障面で,長期的に見て,アジアの体制を決めるのはこの二大国です.なるほど,もしEUを推進したのが独仏同盟とイギリスのバランス感覚であったとすれば,中国とインドの対抗意識と,日本やアメリカの積極的関与が,アジアと世界の地政学を変えるかもしれません.


Edward Alden in Washington and Jeremy Grant in New York US warns on danger of trade talks failure FT December 9 2005

Celso Amorim Unfinished business IHT FRIDAY, DECEMBER 9, 2005

Buying into free trade LAT December 9, 2005

KEITH BRADSHER Hong Kong Girds for Protests During World Trade Conference NYT December 10, 2005

Frances Williams in Geneva Doha could be doomed by lack of ambition FT December 11 2005

Victor Mallet and Justine Lau in Hong Kong Diverse groups tell WTO what they think about terms FT December 12 2005

Guy de Jonquieres and Frances Williams in Hong Kong Poor nations the priority in Doha talks FT December 12 2005

Breaking the impasse The Guardian, Monday December 12, 2005

So much for egalite LAT December 12, 2005

FT reporters in Hong Kong Protests and deadlocks weigh on WTO talks FT December 12 2005

The Stakes in Hong Kong WP Tuesday, December 13, 2005

WTO hype and all that junk Asia Times Online, Dec 14, 2005

Julio Godoy Blame it on the French Asia Times Online, Dec 14, 2005

KEITH BRADSHER No Sign of Progress on Farm Issue as World Trade Meeting Opens NYT December 14, 2005

KEITH BRADSHER Vows of New Aid to the Poor Leave the Poor Unimpressed NYT December 15, 2005

(コメント) 6000人の加盟国代表,2000人のNGOスタッフ,3000人のジャーナリスト,・・・ 農業補助金の削減問題,大豆,綿花,砂糖,発展途上諸国への援助,・・・ US,EU,イギリス,ブラジル,・・・ 議題を(USの言うように)拡大するべきか,(EUの言うように)限定するべきか・・・ 会場を取り巻くさまざまなNGOsと,その互いに矛盾した主張・・・ 雇用,保護主義,産業育成策,多国籍企業の規制・・・ 経済的繁栄,利益の大きさ,誰の利益になるのか? ・・・ 韓国農民の激しい抗議活動・・・ WTOと抗議活動,その中で包囲された香港は,入国管理を厳しくし,警察官を増強し,病院と刑務所を用意して待っています・・・ 1万人前後のデモが3回計画されています.149カ国の代表たちは,せっかく香港に来たのに,買い物もできない?

貿易は戦争の手段ではなくなりましたが,世界の貧困や成長に関わる重要な問題です.交渉が成功するためには,すべての参加国,参加グループが譲歩することによって,得られる利益を広く共有しなければなりません.しかし,参加国や参加集団の要求は余りにも多様であり,その集団化によっても,一定の合意に達するのは容易ではないのです.

FTは,基本的にEUが農産物輸入を阻止したがっており,新興市場の工業製品自由化を代償として要求しているが,ブラジルやインドなどが強く反発して,互いに譲らない,という構図を描きます.要するに,フランス農民の圧力が,発展途上諸国への援助増額によって,貿易自由化よりも政治的な妥協に集約されるのか? というわけです.

アルバータ卵生産者協会,チェコ・モラビア労働組合連合,フレンズ・オブ・アース,アメリカ半導体生産協会,・・・彼らの間に共通するものは何か? それは,WTO貿易自由化交渉に参加することです.シアトル以後,WTOはNGOsにより広く情報や審議を公開し,意見を聞き,協力を求めている,と言います.香港には1000以上のNGOsがWTOにより会議への参加を承認されています.

グローバリゼーションそのものや自由貿易,WTOに反対する団体もあります.逆に,国際取引によって得られる利益を貧しい者に有利な形で分配することを求める団体もあります.あるいは,単に,反政府活動や社会的混乱,略奪や暴力を好む集団もいます.彼らの関心は狭く,その闘争や論争の形態もばらばらです.たとえ9000人がデモに参加しても,彼らは9000の異なった抗議を行っている,というわけです.

しかし,NGOsや各国代表の全般的な姿勢は,交渉それ自体を拒否するものから,若干,部分的な肯定に変わってきた,とDon McKinnon英連邦代表は指摘します.たとえば,香港のFocus on the Global Southは姿勢を転換しましたし,フェア・トレードを主張するOxfamも,1780万人の署名をパスカル・ラミーWTO議長に提出するとともに,貧しい諸国への関税引き下げを要求しました.貿易は貧しい人々が豊かになるのを助けるかもしれません.しかし,すべての発展途上国が中国のような条件を持っていません.不透明で非民主的なWTOの自由化ルールは,「砂糖で包んだ毒薬だ」とActionAid’s international trade justice campaignの責任者は批判します.

FTは,合意達成が困難である理由を,目標の引き下げにある,と見ています.もし主要国が実現可能な水準に目標を引き下げてよいなら,自由化の利益は小さくなり,交渉のために時間と政治的資本をささげる加盟国は失望するでしょう.自由化による利益が明確でなければ,国内の不利益を受ける集団が抗議する声に応えることもできません.EUとアメリカが大幅な自由化に合意し,新興市場もこれに応えるべきだ,と.

The Guardianも,シアトルの再現を避けるべきだ,と考えます.そのためには,フランス農民の税込所得の90%を占めるCAPを改革しなければならない,と.先進工業諸国は,農業保護が製造品の市場自由化と矛盾しない,と主張しますが,彼らの成功も大幅な保護措置によったという歴史があります.発展途上国の工業化や貧困・失業の解消に,どのように「自由化」が貢献するでしょうか? アメリカ議会が大統領に自由化交渉の権限継続を承認する見込みはありません.主要国がすべての条件をテーブルに並べて話し合う必要があります.

もし交渉が決裂したら,主要国は二国間の自由化交渉に傾き,WTOの存在意義は薄れ,紛争処理も機能しなくなるでしょう.世界貿易のルールが失われるという不安と,反米主義の高まりは,アメリカの経常収支赤字を融資する民間資本の流れに重大な変調をもたらすはずです.

OECDの推定では,OECD加盟30カ国が補助金や関税によって農業に与えている支援は2004年に2790億ドルです.アメリカはその内の465億ドルであり,90%を削減する用意がある,と提案しています.その補助額は農家所得の18%ですが,カナダの場合21%,EUは33%,日本の農家の所得は56%が直接・間接の補助金です.さらに,韓国,スイス,ノルウェーでは60%以上になります.EUや日本は開発援助の積み増しを約束し,こうした「開発パッケージ」を支持するNGOもあります.アメリカのアンチ・ダンピング法や農産物輸出補助金も批判されています.

IHT FRIDAY, DECEMBER 9, 2005

What the world stands to win

Pascal Lamy

(コメント) 21世紀に向けて,世界貿易の雄開かれたルールを合意し,実現する.これは,農業,工業,サービスを含めた貿易の自由化,環境問題にまで及ぶ最も困難な国際交渉です.WTO議長としてPascal Lamyは香港閣僚会議に参加する代表たちに,交渉妥結に向けた政治的な勇気を求めます.なぜなら,自由化の受益者は多くても大きな声を上げず,少なくても非常に大きな,自由化反対の声が響く中で,彼らは合意しなければならないからです.

どうやって? これはウィン・ウィン・ゲームだ,と繰り返し説得するだけで合意できるでしょうか?

FT December 11 2005

A joint effort is needed to eradicate poverty

By Junichiro Koizumi

(コメント) あるいは,貧しい諸国の支持を得るために,裕福な諸国が貧しい国の支持票を買い取る,すなわち,援助を積み増すことです.あるいは,軍事援助やエネルギー供給を交渉材料として,小国の政府を取り替える?

もちろん,小泉首相はそんな主張をしていません.誰が代筆したのか? と思いましたが,大分県の一村一品運動を例に挙げて,地域住民のイニシアチブによる開発援助を説く部分は,自説(小泉流)を世界に披露したという印象です.しかし,自由貿易の効用や開発論の流行によって味付けしたのは関係スタッフでしょう.

アメリカとの同盟関係を強調する政府が,国際機関や援助の意義を説くのは矛盾した論理です.しかしQCサークルと同じように,日本政府が熟練労働者による民間の技術移転や開発支援を公的な援助で促進する,というのであれば,実現してほしいと思います.あるいは,これも官僚たちが,自分のために高給転出先を確保する,という意図を秘めて作文したのかもしれません.

FT December 12 2005

The Doha round is missing the point on poor countries

By Joseph Stiglitz and Andrew Charlton

The Guardian, Monday December 12, 2005

We will pay for cheap bananas with prisons, fear and fragmentation

Gary Younge in Kingston, Jamaica

(コメント) Joseph Stiglitz and Andrew Charltonの論説は,自由化,という言葉にさまざまな限定を見ています.たとえば,既に豊かになった国は自由化ではなく,さまざまな保護措置によって工業化を成し遂げた.自由化するだけで輸出産業が形成できるわけではない.農産物輸出を増やすことができるのは,オーストラリアやブラジルなど,少数の国に過ぎない.自由貿易の利益を示す推定額には根拠が無く,現実の自由化交渉を支配してはならない.すでに世界貿易にはさまざまな歪みが蓄積されている.自由化が本当に貧困解消に繋がるためには,開発支援策などが必要だ.などです.

ジャマイカからのGary Youngeの論説では,自由貿易やグローバリゼーションは強者のためのルールに過ぎない,という批判が繰り返されています.ボリビアの水の供給やケニアの公衆衛生をWTOのルールによって決めるべきではない,と.特に,EUが旧植民地から買い上げている砂糖やバナナの高価格を補助金として廃止させる点を批判します.たとえ比較優位や自由貿易を信奉するものでも,貧しい人々の生活を破壊して放置することは許さない,と.

貧しい人々が世界市場の変化に適応するには,貿易ルールについての知識だけでなく,時間も資本も必要です.企業を起こし,市場を開拓して,産業を多様化する必要があるのです.しかし,アメリカやEUのような巨大な貿易ブロックに比べて,小国は国際交渉で何も発言できません.たとえWTOのルールに訴えることができるとしても,それは問題が発生してからです.伝統的な農業を奪われて都市に移住する難民となってから,保護や救済を受けても仕方ないのです.

IHT MONDAY, DECEMBER 12, 2005

The EU has yielded enough

Peter Mandelson

IHT MONDAY, DECEMBER 12, 2005

The U.S. has more on its plate than just Doha

CHARLENE BARSHEFSKY/ Foreign Affairs, IHT

FT December 14 2005

Doha deal can be struck beyond Hong Kong

By Clayton Yeutter and Warren Maruyama

(コメント)Peter Mandelson通商委員によれば,EUの主張とは,農業の過大な目標設定だけに偏ることなく,工業やサービス分野でも自由化を行い,新興市場も含めた互恵的な取決めを拡大する必要がある,ということです.EUの農業政策を非難するなら,同様にブラジルやインド,アメリカも改善するべき点が多くある,と.Clayton Yeutterも,限定的な自由化合意に向かうことを予想します.

かつてフランクリン・D・ルーズベルトは,貿易の自由化を平和の基礎として称えました.その課題を実現するために,アメリカは4つの点でその政策を改善しなければならない,とCHARLENE BARSHEFSKYは主張します.@貿易投資の交際的不均衡を主要国と協力して解消する.A南アメリカの成長と安定を実現し,そのためにも市場統合を促進する.Bアジアの経済統合を支持し,域内の政治的,外交的対立をアメリカの仲介で緩和し,安全保障面でも貢献する.C中東地域がWTOに未加入であるという重大な欠陥を正し,世界市場への統合化を助ける.

LAT December 13, 2005

Free trade for a better future

PAUL WOLFOWITZ

(コメント) 自由貿易は貧しい人々に雇用と繁栄をもたらす失われたリンクなのである,と世銀総裁となったネオコンの戦略家PAUL WOLFOWITZは説きます.世界の貧しい人々の70%は地方に住み,主として農業によって暮らしています.しかし,彼らがたとえ農産物を増産して売ろうとしても,豊かな諸国は市場を閉ざしています.アメリカ,日本,EUは,年間,2800億ドルの農業補助金を支払い,毎週50億ドルを支払って,国内農業を競争から隔離しています.また,豊かな国の関税が貧しい人々を苦しめます.ココア豆の90%が発展途上諸国で生産されているのに,消費国の関税のために,チョコレートまで生産国で加工するのはわずか4%です.世界銀行は自由化の利益を3000億ドル,そのうち発展途上諸国は860億ドル,と推定しています.

発展途上国地震が関税障壁を取り除かなければなりませんが,世銀はその調整コストを融資することがでます.そしてインフラや教育にも投資するわけです.裕福な国の消費者だけでなく,一日1ドル以下で暮らす世界中の12億人も,貿易自由化による利益を受け取ることができる,とWOLFOWITZ主張します.

WP Wednesday, December 14, 2005

The Endless Food Fight

By Robert J. Samuelson

(コメント) 国民の多くが農業に従事する国は貧しい,という法則を経済学は古くから唱えていきました.農業生産性が高まると,人々は工業やサービス業によって雇用され,生活水準も上昇する.1820年に労働者の約70%が農業に従事したアメリカで,2003年には1.7%まで低下しました. 同じく,フランス,イギリス,日本では,3.6%,1.2%,4.6%です.品種の改良や化学肥料,機械化,などによって農業生産性が上昇したわけです.

もしこのことを世界的に見れば,貧しい諸国にも優れた農業技術が普及し,同時に工業部門やサービス部門で雇用が生まれるはずです.それが自由貿易を促す結果となるかどうか,にかかわらず.しかし,裕福な国の農産物市場は閉ざされ,自由化交渉の議題となりませんでした.また,貧しい国は貧しい故に農業生産性を改善できなかったわけです.貧しい諸国はしばしば歳入の多くを関税収入に頼っています.また,豊かな諸国ではしばしば食糧自給率が低下し,政府は心配しています.保護や補助金はその導入の理由が失われても存続します.と支部の労働者に実質賃金の水準を保証し,農民の生活安定や国土の保全,景観の維持などが唱えられます.多くの国で農業は,農民の基本的な権利として,保護されるべき政治的シンボルとなっています.

論争は合理的でも,経済的利益によるものでもなく,反対派を説得することは難しいのです.

The Asian Age, 15 December 2005

The WTO Can Promote Both Free Trade and Human Rights

- By Susan Ariel Aaronson, Jamie M. Zimmerman

(コメント) たとえば中国がそうであったように,WTOは国連や世銀,IMFと同様に,加盟国の市民が国際的に認められた権利を行使できるように要求する点で,人権を拡大する,とAaronson, Zimmerman主張します.


LAT December 9, 2005

Should Israel give up its nukes?

By George Bisharat

WP Saturday, December 10, 2005

Keep the Nuclear Watchdog Neutral

By Michael A. Levi

NYT December 13, 2005

Mohamed ElBaradei's Nobel Message

(コメント) アジアだけでなく,中東やラテンアメリカにおいても,核軍拡競争の危険があります.たとえば,なぜイラクやイランは核開発によって攻撃されるのに,イスラエルは核武装(や化学・生物兵器の保有)を許されるのか? もちろん,すべての国が核武装を放棄し,地域の安全保障を合意することが望ましいでしょう.しかし,アメリカだけでは,過去のダブル・スタンダードのせいで,信用を得られません.アメリカと国際機関が,合意の実効性を確保しなければなりません.そしてイスラエルの兵器を国際査察することです.

国際機関としてのIAEA(the International Atomic Energy Agency)は,WTOと異なる組織です.IAEAの決定に従うことについて,強制力が無く,経済的な誘因もありません.WTOのような実効性のあるルールを作る権限は与えられておらず,紛争処理を促すフォーラムでもありません.しかし,加盟国に関して信頼できる情報を提供し,加盟国の核関連施設を監視し,査察することができます.この情報は,ほかでは得られないものです.加盟国は,他国に核開発疑惑を与えない(そして競争的な核保有を望まない)ように,査察を受け入れるのです.

それゆえ,IAEAは(核廃棄や政治体制の評価にかかわる)特定の政治的アプローチに関与するものではないのです.IAEAは,アメリカの唱える正義や民主化のための手段ではありません.Michael A. Leviは,査察機関としての中立性を何よりも重視します.

IAEAのエル・バラダイ所長は,数年前,イラクの核保有に関するブッシュ大統領の根拠無き糾弾に強く反対しました.同時に,冷戦期の核弾頭27000発を保有し,なかなか削減しない世界の核保有諸国に対して,厳しい意見も表明してきました.核拡散を防ぎ,その完全廃棄を目指して,イランや北朝鮮だけを問題と見なすブッシュ大統領に反対してきたわけです.そして,核保有諸国の姿勢こそが,その後,インド,パキスタン,イスラエルなどに,核開発を促したことは確実です.


WP Friday, December 9, 2005

Where's The Oil Money?

By David Ignatius

(コメント) ニュー・ニューヨークとなったドバイの不動産・建設ブーム.中国に代わって,世界的不均衡とアメリカ経常赤字の融資における新しい関心事となっている産油諸国に集まるオイル・ダラーの規模は,推定4000億ドルに達し,超高層ビルや空港建設だけで解消できるものではありません.これまで石油価格高騰は,繰り返し,債務危機やバブル崩壊によって終わりました.富さえあれば,プールどころか,砂漠の中にスキー・リゾートでも作るわけです.


The Guardian, Saturday December 10, 2005

Enter the dragon

Ian Buruma

IHT MONDAY, DECEMBER 12, 2005

Beijing's historical fantasies

Brahma Chellaney

FT December 13 2005

East Asian integration is test for big powers

By Amitav Acharya

JT Tuesday, December 13, 2005

Japan-China feud clouds EAS launch

By ERIC TEO CHU CHEOW

(コメント) Ian Burumaは,中国の台頭,について再び人々が関心を集めている様子に触れています.中国が,非キリスト教徒たちが,世界を支配するのだろうか,とかつてヴィルヘルム2世も心配しました.アジアを訪問したブッシュ大統領も,自由について語り,中国に求めたのはキリスト教の自由な信仰と布教でした.

多くのビジネスマンが魅了されるのはその市場規模です.しかし,中産階級が育っているにもかかわらず,中国の民衆は権力を握れません.ここでも,中国の特異さ,が語られます.中国の政治は特異な安定性を維持し,ひとたび崩壊すれば,戦争や革命など,激しい形で破壊を尽くしてきました.ビジネスマンたちが中国市場に参加するしか選択の余地が無いとしても,中国もその他の諸国も,政府には他の選択肢があるはずです.

中国政府は,日本の占領支配や戦争認識に国際的な焦点を向けて批判することに成功しました.しかし,インドに対しては違うでしょう.1962年の中国軍による侵攻を受けて,インドは軍備強化に踏み出したからです.インドと中国の国境紛争はまだ解決していません.日本政府と同様に,中国への警戒感は消えません.他方,中国側からの侵攻ではなかった,と中国は主張します.どちらが攻撃したのであれ,そんなことは過ぎ去った歴史として忘れよう,と.日本政府にも? さらに,朝鮮半島の占領や資源・エネルギー確保のために,中国が膨張した歴史的な国境線に関する過去の記録を発掘しています.

Brahma Chellaneyは,中国の軍事的脅威に直面したネルーが,平和主義を破棄して,インドの政治的団結と軍備強化に踏み出したように,日本も変わりつつある,と警告します.中国政府は,かつて,平和を愛して戦前の軍国主義を憎み,中国との友好関係を望み,開発のための低利融資を与えてくれる日本政府に,満足していたのではなかったか?

かつて,日本がアジア通貨基金を提唱してアメリカの反対により潰された事情や,マハティール首相がアメリカから分離した東アジア圏を呼びかけた状況とは異なり,今や,「ASEAN+3」の中身は中国による経済圏の拡大と,中国への警戒感です.

Dec. 13 (Bloomberg)

Asia Craves EU-Style Integration, Lacks Clarity

Andy Mukherjee

Asia Times Online, Dec 13, 2005

Why the East Asian summit matters

By Barry Desker

(コメント) クアラルンプールで開催された東アジア・サミット(EAS)に関する期待は高かったはずですが,既に開催前から中韓と日本との亀裂が深まり,協調行動への政治的な推進力が失われていました.IIEのバーグステン所長に言わせれば,アメリカを締め出して,対抗する地域貿易圏を結成すること,がEASの主要な政治課題であったわけですが,それどころではなくなったのです.

Andy Mukherjeeは,中国が「ASEAN+3」を次第にEU型の緊密な市場統合に向けて組織できると考えている一方で,日本はインドやオーストラリア,ニュージーランド,そしてアメリカの参加を支持している,と指摘します.しかし,「ASEAN+3」の中でも,アメリカとの同盟関係はさまざまです.ASEANをめぐって主要国が綱引きをする状態が,短期的には続くかもしれません.しかし,EASの実体はASEANではないのです.貿易や投資を見れば,中国とアメリカが対立する理由はありません.両国の利益は強めあい,将来の連携を予想することさえできるでしょう.

FT December 13 2005

Feeling the dragon’s breath

By Martin Wolf

(コメント) Martin Wolfによれば,世界の主要な政治経済事件を結ぶ共通の背景は「チャイナ・ショック」なのです.すなわち,パリの暴動,石油価格高騰,グリーンスパンが指摘した低金利の謎,国際収支不均衡の拡大,メキシコ経済の苦境,中国からの繊維・衣服輸出に対する規制再発,といった問題群です.

通信・輸送手段が画期的な進歩を遂げ,手票国が市場開放を決定したことで,グローバリゼーションの構造変化が加速しました.それは特に,中国の参入で安価な未熟練労働力の膨大な貯水池が世界に開放され,1.労働集約的な商品・サービスの価格が世界的に下落した.2.工業化によって需要が増えた資源など,国際商品価格が上昇した.3.物的・人的な資本に対する未熟練労働力の価格(賃金)が下落した.4.規制緩和された分野で,世界市場における競争が激しくなった.

チャイナ・ショックを受けた世界経済の特徴を,Wolfは6つ指摘します.

@     中国の交易条件が悪化した結果,製造品の低価格輸出を量的に飛躍させることができ,中国も世界も豊かになった.

A     中国からの需要で,国際商品価格は長期的な価格低迷を払拭して,価格上昇に転じた.

B     高所得国の多くで,企業部門の利潤は例外的な高水準に達した.他方,未熟練労働者の賃金や雇用機会は悪化した.

C     国際競争の激化が低インフレ率の重要な理由である.

D     高貯蓄率の集団で所得が増加したため,金利が低下した.すなわち,アジアの輸出諸国,企業利潤の受益者,産油諸国である.

E     新しい調整問題が各地で生じたが,それらはチャイナ・ショックを阻むというより,その補完物である.

たとえ,構造変化の主要な原因が技術革新であって貿易ではなく,石油の世界需要増加を説明するものが中国の成長ではないとしても,チャイナ・ショックは500年前にヨーロッパが勃興して以来の大変化でした.世界はこの変化がもたらす機会を吸収しなければなりません.

Fruitless Asian summit FT December 14 2005

TAN SEE SENG and RALF EMMERS Policy recommendations for the East Asia Summit JT Wednesday, December 14, 2005

Tim Shorrock Bright side to Sino-Japanese ties Asia Times Online, Dec 15, 2005

Andy Mukherjee U.S. Should Stay Engaged With Resurgent Asia Dec. 15 (Bloomberg)

Shibly Nabhan Bending the nuclear taboo IHT THURSDAY, DECEMBER 15, 2005

RALPH COSSA Time for a Yasukuni deal JT Thursday, December 15, 2005

(コメント) 写真撮影以外は,実りなきサミット・・・ しかし,シンガポールのGeorge Yeo外相が述べた言葉はその通りです.「グローバリゼーション,中国とインドの台頭,国際テロリズム,そして飛躍的な技術革新,こうして重要な変化に対する集団的な反応」が模索されているのです.しかし,政治的分裂と停滞を破るのは,核武装やナショナリズムの高揚でしょうか? あるいは,それを乗り越える協調の模索でしょうか?


FT December 11 2005

In quest of ideas for EU’s future

By Wolfgang Munchau

FT December 12 2005

Funding feud displays inertia and shrunken ambitions

By George Parker

FT December 14 2005

Europe must conquer gloom

By Quentin Peel

The Guardian, Wednesday December 14, 2005

Expansion is the only way to cut Europe's dole queues

John Grieve Smith

(コメント) 実りなき東アジア・サミットに比べて,ヨーロッパ憲章の国民投票に失敗したEUはどうでしょうか? その後3回のEUサミットを経ても,憲章後の展望は議論されていません.議長国となったイギリスのブレア首相ではなく,ベルギー首相のGuy Verhofstadtが『ヨーロッパ合衆国』という著書を出版して,EUの行方を示しました.

そのアイデアは,EU全加盟国ではなく,ユーロ圏の12カ国を主体として将来の政治統合を推進することです.新しいヨーロッパに向けて,VerhofstadtはEU加盟25カ国が政治統合を目指すことを断念しました.ヨーロッパ憲章の推進は公式に頓挫したのです.他方,ユーロ圏には政治的な意志があります.それは実在しており,加盟国は通貨の発行という重要な主権を放棄しており,いったん,参加条件を満たして加盟すれば無差別に扱われ,ヨーロッパ統合の成果として顕著に統一通貨の安定性を示すことができるのです.そして,EU自体が拡大することと矛盾しません.

George Parkerは,ブラッセルに集まった政治家たちが7年間のEU予算を交渉する会話の中にも,深刻なペシミズム,さらには敗北主義が漂っている,と伝えます.EU予算こそ,アメリカの貧しい州に対する裕福な州からの財政移転に似た,EUの政治的な連帯の印であるにもかかわらず,それはGDPの1%をわずかに超えるだけです.200713年の予算規模は,?850bn (£574bn, $1,015bn)です.それはスペイン,ポルトガルの新加盟を助けることから,貧しい加盟国を助けることに変わってきました.

しかし,裕福な諸国では財政移転に対する批判が強まっています.たとえば,ドイツが「ヨーロッパの乳牛」(Europe’s milchcow)であることを,ドイツ・メディアは厳しく批判しました.オランダやスウェーデンでもそうです.イギリスは議長国として財政移転の抑制を提案しました.EUサミットは,当面の予算制約を主張するだけで,冷戦終結後のEU拡大が持つ歴史的な意義を考慮することはできなかったわけです.しかしParkerは,これはゼロサム・ゲームではない,と考えます.

もはや,戦争世代の「ヨーロッパ統合」というロマンチシズムは失われ,貧しい国からの大規模移民など歓迎されません.G7として財政赤字を抑制するように求めながら,他方で,EU予算を貧しい国に増やすことも好みません.各国にとってはグローバリゼーションに直面した「経済的愛国主義」が全てです.予算は「国際競争力」を改善するために正当化できるだけです.他方,「近代的で,ダイナミックな,競争力のある,拡大ヨーロッパ」という理想を,欧州委員会は売り歩きます.農業から研究開発投資など,競争力の改善に,また新規加盟国の調整コスト支援に,EU予算は「近代化」を模索します.

ケンブリッジのJohn Grieve Smithは,「構造改革」よしも「需要拡大」によって,EUの民主主義を強化するべきだ,と主張します.ヨーロッパ統合が政治的な支持を失ったのは,何よりも,この高い失業率を解決できなかったからです.政府は失業問題に対して,「構造改革」,「サッチャー型の労働組合潰し」,「弾力性」,などといった迷信を捨てることです.


FT December 11 2005

Japan is in a tug-of-war over tighter money

By David Pilling

FT December 14 2005

Monetary analysis is essential, not old-fashioned

By Otmar Issing

(コメント) 日本とドイツの金融引き締めが議論を呼んでいます.日本では自民党・政府と日銀がデフレ解消と引き締め政策について激しい応戦を繰り広げ,ヨーロッパでもマネタリスト的なインフレ抑制策に対する論戦が生じています.

ピーター・タスカが指摘するように,もし日銀や財務省が,イソップ童話のサソリのように,自分を運んでくれるカエルを刺して,どちらも流され死んでしまうとしても,「刺すことが自分の本能から」と止められないとしたら,明確な政策割当や目標の解釈が必要ではないでしょうか? 論争を歓迎します.


NYT December 11, 2005

Present at the Disintegration

By KANAN MAKIYA

WP Sunday, December 11, 2005

A Nation's Politics Can Evolve

By Rami G. Khouri

WP Sunday, December 11, 2005

Zarqawi May Be Glad

By Gary Anderson

WP Sunday, December 11, 2005

Civil War Can Be Averted

By Zaki Chehab

WP Sunday, December 11, 2005

The Promise of Democratic Peace

By Condoleezza Rice

(コメント) イラクの憲法承認と代表の選挙に際して,対立する意見を示しています.憲法でも,選挙でもなく,「民主主義」はイラク国民の意志にゆだねられています.領土内で武装を解除し,それに代えて,ひろく論争を組織し,投票によって集団的な意思決定を行うことに正当性を認め,著しい失敗や厳しい批判があれば権力を明け渡すことを,イラク国民と政治的党派の多くが尊重するまで,ブッシュ大統領とアメリカ軍の苦悩は尽きません.


CSM December 12, 2005 edition

No such thing as 'temporary workers'

By Michael S. Teitelbaum and Philip L. Martin

(コメント) これまでもそうであったように,「ゲスト・ワーカー」政策は失敗する,と,この論説は主張します.移民労働者も,アメリカの工場や農場も,メキシコ政府も,誰もが利益を得られるwin-win game としての移民政策は現実を見ていません.それでも,保守派やリベラル派は勝手な得票数を期待して「改革」を支持します.また,雇用主やエスニック・ロビーは,短期的な成果を予想します.それは長期的なコストを伴うとしても,無視されます.

論説は,一時的移民などいない,すべては労働者の移住なのだ,と考えます.労働市場の改善や経済構造の調整を促すことしか,非合法移民は解消されないでしょう.

FT December 12 2005

Victor Mallet: Asia’s new trade is in people

By Victor Mallet

NYT December 12, 2005

Remaking the French Ghettos

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The Economist, December 3rd 2005

Canada: Cool country, dysfunctional politics

Peace, Order and rocky government: A survey of Canada

(コメント) カナダは優れた社会モデルを実現する豊かな国です.その憲法が示すように,「生活,自由,幸福の追求」がアメリカであれば,「平和,秩序,良い政府」がカナダです.

世界中から,特に南・東アジアからの移民を歓迎しています.かつてはIMF融資に頼るのではないか,と心配された財政赤字を解消しました.G8諸国中で最高の成長率を実現しています.それは,アメリカとの貿易に加えて,中国との貿易が伸び,最近の石油価格高騰でオイル・サンドがエネルギーとして注目され,もしそうなれば,サウジアラビアに次ぐ世界第二位の石油埋蔵量が認められるからです.

特集は,人々をひきつけてやまないカナダの政治・社会システムに,大陸に嵐を呼ぶかもしれない三つの低気圧を指摘します.ひとつは,貿易や資源によって突然の富を得た西部と東部の支配する連邦制=政治システムがもたらす分離・対立です.二つ目は,フランス語を公用語とするケベック州の分離独立運動です.三つ目に,8900キロの長さに及ぶ国境を接した世界最強国,アメリカとの微妙な関係です.

私はこの特集を楽しみました.きっと日本と比較して,読者は多くの刺激を得るでしょう.そして,カナダやイギリスと日本が,アメリカと中国によって変化する世界の中で,重要な協力関係を見出せるように思いました.


China’s far west: Under the thumb

Japan’s jellyfish invasion: The invaders

Immigration: Come hither

Lexington: The end of ideology

Argentina: After Lavagna, an uncertain tilt towards populism

Outsourcing in eastern Europe: The rise of near-shoring

(コメント) 中国が西域に及ぼす正負の交錯した影響について.アメリカで続く移民政策論争について.アルゼンチンの経済大臣が去った後に残るキルチンネルのポピュリズムとチャベスの反米主義について.東欧におけるアウトソーシングの加速について.

何よりもすばらしい論説は,アメリカ政治におけるイデオロギーの支配とその終焉,そしてヒラリー・クリントンやジョン・マッケインのイデオロギー再編を扱ったLexingtonです.同時に,深海から現れたゴジラのように,越前クラゲの大群が押し寄せる日本の港について,興味深い記事がありした.さまざまな国際協力の必要性を無視する日本の政治家たちが漂っている,とも言えます.