(前半から続く)


 富裕層と政治

FT July 15, 2019

Populocracy: The Tyranny of Authenticity and the Rise of Populism, by Catherine Fieschi

Review by Ben Hall

FT July 15, 2019

The axis of illiberalism that threatens Europe

PS Jul 15, 2019

Tackling Inequality Is a Political Choice

MAHMOUD MOHIELDIN, CAROLINA SÁNCHEZ-PÁRAMO

NYT July 15, 2019

Billionaires Shouldn’t Live Forever

By Paul Krugman

PS Jul 16, 2019

The Exploitation Time Bomb

JAYATI GHOSH


 周辺の平和

NYT July 15, 2019

Follow the Emiratis’ Lead, Out of Yemen

By The Editorial Board

FP JULY 16, 2019

Colombia’s Uneasy Peace

BY FRANCISCO SERRANO


 インド

NYT July 15, 2019

India’s Terrifying Water Crisis

By Meera Subramanian

FT July 16, 2019

India’s Congress needs to reinvent itself to survive


 トルコ

FP JULY 15, 2019

Why Turkey Doesn’t Trust the United States

BY NICK DANFORTH

FP JULY 19, 2019

Who Lost Turkey?

BY KEITH JOHNSON, ROBBIE GRAMER


 グローバル公共財

FT July 16, 2019

The case for sane globalism remains strong

Martin Wolf

グローバリゼーションは国民国家の政策に依拠している。国家が協力してグローバルな公共財を供給しなければならない。そのためには、1.国家の内部で正統性を高めること。アイデンティティーと忠誠心が必要だ。2.グローバルなものと、ナショナルなものとの、相互交流と管理。3.国内の政策失敗を外国人のせいにする性向を抑えること。


 連邦財政委員会

FT July 16, 2019

Death of the Phillips curve brings political foes together at the graveside

Martin Sandbu

PS Jul 19, 2019

The Case for a Fiscal Fed

BENJAMIN J. COHEN

貿易戦争から、今は次の不況が懸念される情勢になった。不況の対する政策としては、政府が中央銀行の金融緩和に頼っている。しかし、市場の安定化にかかわる時期が長く続き、不況に対する余地がない。新しいマクロ経済のアプローチがン求められる。

財政政策を活用するべきだ。しかし、政治がそれを制約する。予算を作るのは政治家であり、再選されることが優先される。赤字によって政府債務を増やすことは、次の選挙に不利である。

財政政策を、金融政策と同じように、政治から切り離してはどうか? 景気の変動に対応して、一定の範囲で財政政策を決める権限を、独立した委員会に与えるのだ。政府支出はおおむね「硬直的」であるが、課税と財政的移転の面では、連邦財政委員会が多くのことをできるだろう。

民主主義の代表制と官僚制の必要な管理権限とには、常に、トレード阿附がある。しかし、証券取引委員会や食品医薬品局の独立権限に関して正統性を疑う者はいない。連邦財政委員会も検討する価値がある。


 関税と中国の減速

FT July 16, 2019

China’s slowdown masks its scale and resilience

FT July 16, 2019

Donald Trump is wrong — drags on Chinese growth are homegrown

James Kynge

ドナルド・トランプ大統領が、アメリカの関税引き上げで中国経済が成長を27年ぶりに低い水準に落とした、という意味のツイートをした。

しかし、その解釈は中国経済を単純化し過ぎである。実際は、中国のダイナミズムの変化は国内から生じている。貿易が成長の主要な要因から外れたのは、もうずっと以前のことだ。「昨年、中国の純輸出額はGDP1%でしかない。」

中国経済の成長が大きく落ち込んだ、という大統領の理解も間違いだ。今年前半の念成長率は6.3%であるが、昨年は全体で6.6%であった。昨年、136000億ドルの中国経済が追加した額は14500億ドルであり、1国が世界GDPに貢献したものとして圧倒的な最大規模である。

2018年の追加GDPはスペインやオーストラリアの規模に等しい。今年の成長率が6.3%でも、もう1つスペインを追加する。

中国の成長を制約する国内問題とは、2008年の金融危機以降に行ってきた刺激策の副作用である。中国の総債務は40兆ドルを超え、そのGDP比は310%に近い。2008年には、それが150%であった。その結果、北京は成長率の目標を下げ、膨大な、規制されていない、影の金融システムを警戒してきた。北京は、信用供与と資産価格のバブルによって成長を高める、という安易な成長政策を失ったのだ。

中国の銀行監督局、Guo Shuqingは、「不動産に過剰に依存して経済繁栄を求める国が高い代償を支払うことは、歴史が示している」と述べた。しかし、政策担当者たちは、不動産価格の下落が支出を減らし、不況につながることも知っている。刺激と抑制の微妙なバランスが求められる。

唯一の脱出策は生産性の上昇だ。ここにトランプは交渉のテコを得るだろう。中国政府がトランプとの和解を望むのは、それがなければ中国企業が技術の階段を登るのは遅れ、生産性上昇はより困難になるからだ。

FT July 18, 2019

Why sentiment wields an outsized influence in China’s markets

Liu Jun


 移民

PS Jul 16, 2019

The Fork Is Mightier than the Wall

DANIELLE NIERENBERG


 民主党の候補者選び

NYT July 16, 2019

Trump’s Going to Get Re-elected, Isn’t He?’

By Thomas L. Friedman

多くの人が言っていることに私は衝撃を受けた。「トランプは再選されるのではないか?

6月の民主党候補者討論会を観て、多くの人がそこで聴いたことに衝撃を受けた、と思う。私にとってそれは、こんなことだ。

多くの候補者は、25000万人をカバーする民間保険契約を破棄し、“Medicare for all”を導入することを支持した。しかし私は、オバマケアを拡充する、そして公的保険の選択肢を加えるほうが良いと思う。

多くの候補者は、この国に非合法に入った者たちを犯罪者にしないことを認める。しかし私は、自宅であれ、自国であれ、入る前に玄関のベルを鳴らすほうが良いと思う。

多くの候補者は、入国許可書のない移民たちにも包括的な医療保険を認める。しかし私は、アメリカ国民を優先するほうが良いと思う。

私は、ハリスの攻撃に対して、第1位の支持を得ているバイデンが弱い反撃しかしないことに衝撃を受けた。

多くの人々が、この国の大統領が、人種差別、分断化、気候変動の否定、女性への攻撃にもかかわらず、再選される見込みがあり、支持率を挙げていることを恐れるのは当然だ。

しかし、それなら複雑な話はやめよう。温和な、まともな人物、この国の団結を回復し、多くの雇用をもたらす人物、浮動票や、穏健な民主党支持者、郊外の女性からも支持される人物を指名しなければならない。そのような候補が勝利できるから。

大統領と上下院を握り、多くの改革を実行しよう。しかし、あなたは言う。「それではだめだ。左派は革命をもとめている。」 わかった。あなたに革命を挙げよう。ドナルド・トランプの追加の4年間だ。それはまさに革命になる。


 ウクライナ

FT July 17, 2019

The bank that holds the key to Ukraine’s future

Max Seddon and Roman Olearchyk in Kiev and Ben Hall in London

FT July 19, 2019

Ukrainians must take stock as they vote on Sunday

Matteo Patrone

FP JULY 19, 2019

Once Again, Ukraine Steps Into the Unknown

BY AMY MACKINNON, ROBBIE GRAMER


 アメリカ外交

FT July 17, 2019

Some Democrats are going global in foreign policy

Anne-Marie Slaughter

FP JULY 17, 2019

America’s Road to Reputational Ruin

BY MICHAEL HIRSH


 国際通貨制度改革

FT July 17, 2019

Bretton Woods twins need to keep adapting

FT July 17, 2019

Markets need to wake up to the risk of US dollar intervention

Katie Martin

FT July 18, 2019

The strength of the dollar is not born in the USA

Bhanu Baweja

ドルの強さを決めるのは、アメリカ連銀の金利引き下げでも、ホワイトハウスからの通貨戦争でもなく、アメリカと比べた世界経済の成長だ。それは、中国経済の成長に大きく依存している。

PS Jul 19, 2019

A Reform Opportunity for the IMF

JOSÉ ANTONIO OCAMPO

ブレトンウッズ会議の75周年であり、ラガルド専務理事がECB総裁に移ることで、新しいトップ人事が必要だ。これはIMFのグローバルな改革を議論する好機である。

IMFが果たした最も重要な役割は、その歴史を通じて、国際収支危機に陥った国に金融支援を行ったことだ。しかし融資のコンディショナリティーに関しては論争が絶えなかった。特に、1980年代のラテンアメリカ諸国、1990年代の東欧・アジア諸国の場合だ。ブレトンウッズに先立つ金本位制の条件に比べて、IMFの融資プログラムは害が少なかった、と言われる。しかし、その詳しい評価が必要だ。

IMFはグローバルなマクロ政策協調に関しても重要な貢献を行った。しかし、1970年代に比べて、その後の危機ではG7G10G20などが政策協調を指導した。IMFは新しい協力のメカニズムを創ろうとし、地域の安定化基金の設立を促した。将来は、こうした基金をつなぐネットワークとして「金融のグローバル・セーフティーネット」が運営されるだろう。

IMFは、また、資本勘定の取引自由化を進めたが、1997年に協定の改正に失敗した。その後、世界金融危機を経て、外部からの資本流出入がバブルと破たんを繰り返さないように、むしろ「マクロ・プルーデンシャル」として金融規制を推進している。

他方、IMFは、真の世界通貨であるSDRの利用を拡大しなければならない。1969年に創設されたが、その新規配分は危機における加盟国への流動性を追加する重要な役割を果たした。しかし、まだまだ利用されていない。IMFSDR勘定による積極的な融資を行うべきだ。SDRを預金として扱い、諸国に融資を促す。G20は、危機に対して、主要国の中央銀行間でカレンシー・スワップ網を築いたが、発展途上諸国には不利である。

最後に、IMFのガバナンスを改革するべきだ。新興諸国と発展途上諸国の経済規模を正確に反映する形で、分担金と投票権を変更する。そして、IMFと世界銀行のトップ人事をヨーロッパとアメリカが独占する慣行を廃止するときだろう。


 アジアの繁栄の終わり

PS Jul 17, 2019

Asia’s Scary Movie

RICHARD N. HAASS

歴史は各瞬間の写真、スナップショット、として理解できる。それは現在のわれわれを示すだけでなく、どこから来て、どこに向かうだろう、ということも示すのだ。

東アジアと太平洋を考えるとき、そのスナップショットは、安定した社会、成長する経済、強固な同盟である。しかし、よく見れば、この世界で最も経済的に成功した地域が、バラバラに粉砕されつつあるのがわかるだろう。

1.北朝鮮の核武装・・・戦争は回避されたが、その脅威は今も存在する。トランプ大統領が、その激しい言葉と違って、行動しなかっただけだ。北朝鮮の核とミサイルの脅威は増している。金正恩が非核化するだろうと信じる理由はない。核保有の上限を、制裁緩和と交換するかどうか? たとえ合意しても、北朝鮮が約束を守るか。日本は核武装せずに安全を確保できたと思うか?

2.日韓関係の悪化・・・日本政府は、韓国の北朝鮮に対する融和姿勢に不安を感じる。植民地支配に謝罪し、従軍慰安婦に補償を支払うよう、再び求めている韓国政府に激怒している。アメリカの同盟国間で、対立は通商関係にも波及し、北朝鮮や中国に対して協力することもむつかしい。

3.香港の民主化デモ・・・住民が願うような「一国二制度」の約束を、北京は守る気がない。金融的な窓口としての香港の役割が低下している。デモにリベラルな対応を取ることは北京の弱さ、デモ隊の北京に対する挑戦を刺激する、と考え、秩序を維持するために北京は何でもするだろう。

4.ウイグル、南シナ海、一帯一路・・・中国の外交は、ウイグル自治区の弾圧や南シナ海の軍事化、一帯一路によるユーロシアのインフラ整備で、影響力を強めている。

5.台湾独立・併合・・・1979年に米中関係を回復したが、アメリカは台湾との非公式な関係を維持し、軍備を提供し、平和を保証してきた。しかし、習近平は台湾の統合を「チャイニーズ・ドリーム」として実現する意図を示す。他方、アメリカにも台湾にも、独立を主張する声がある。互いに受け入れられない線を越えるとき、危機は現実となる。

6.トランプ政権の外交・・・アメリカが韓国そして日本と結ぶ同盟関係は、アジアの成長を支える平和の基礎であった。しかし、トランプは違う。同盟関係が価値のない、不公平なものだと非難し、日本や韓国にもっと支払え、通商政策で譲歩せよ、とせまる。その予測不能で信頼できない姿勢が、地域の不安定化を生じる。

FP JULY 17, 2019

Europe Is Back

BY MAX BERGMANN

FP JULY 17, 2019

Limited Wars Are Forever Wars

BY EOIN HIGGINS

FP JULY 18, 2019

Europe’s Future Will Be Decided in North Africa

BY STEVEN A. COOK

FT July 19, 2019

Europe risks irrelevance in the age of great power competition

Carl Bildt


 米中関係と世界

FP JULY 17, 2019

The Abyss Is Opening Under China-U.S. Relations

BY SCOTT MOORE

FT July 18, 2019

Global trade was slowing down before the tariff war started

Gillian Tett


 MMTと日本

VOX 18 July 2019

Modern money theory and its implementation and challenges: The case of Japan

Sayuri Shirai


 ジョンソンのBrexit

The Guardian, Fri 19 Jul 2019

I tried to find an upside to no deal. I couldn’t

Jonathan Freedland

The Guardian, Fri 19 Jul 2019

EU officials don’t relish the idea of no deal – but they are prepared to play hardball

Charles Grant

ブリュッセルのEU職員たちや政治家は、イギリスが10月末に合意なしの離脱を選ぶとみている。保守党は、その破滅的な道を避ける能力がない。

ボリス・ジョンソンが次の首相になれば、彼には2つの選択肢しかない。1つは、「豚に口紅」、すなわち、メイの合意案を見かけだけよくすること。あるいは、アイルランド国境の安全策を排除するような、根本的変更を求めること。前者であれば、EUは協力できるが、ジョンソンは拒否している。

ジョンソンの仲間たちは誤解している。イギリスが強い態度に出ても、EUは通商上の優遇策を出さないし、国境の検問所による破滅的な結果にもかかわらず、アイルランド政府は妥協しない。

ブリュッセルの意見では、ジョンソンの気まぐれと柔軟性によって、「豚に口紅」の妥協策が可能である、と期待できる。しかし、たとえジョンソンがそれを好んでも、イギリス議会を説得できないだろう。妥協は無駄になる。

より達観的な意見では、UKはすぐに総選挙になる。そしてジョンソンは敗北し、新しい首相が合意なき離脱に反対する。もし首相が明確な解決策を示せば、EUは離脱交渉のさらなる期限延長を認めるかもしれない。

The Guardian, Fri 19 Jul 2019

Farewell, Theresa May. Your best was far from good enough

Gary Younge

FT July 19, 2019

Remainers have lost and must now accept defeat

Camilla Cavendish

保守党の党首選で2人の候補者はともにアイルランド国境の安全策を否定した。残留派の望みは完全になくなった。

2度目の国民投票もないだろう。2大政党の党首はそれを望まないからだ。確かに世論は少しずつ残留派に向かっている。労働党のコービン党首も2度目の国民投票を支持する方針を認めた。しかし、政治がそれを拒むだろう。合意がなくても、10月末にUKEUを去る。

保守党内の論調は固まっている。保守党を「救う」には、離脱を決めた国民投票を実現するしかない。Brexitより、コービンが政権を執る方が危険だ。

ジョンソンに委ねることは、Brexitの実現を速める。ジョンソンの個人的な支持を利用して、ファラージとBREXIT党の支持者を奪い返し、自民党を残留派の政党として攻撃できる。不況が来る前に、労働党がコービンに代わる優れた党首を得る前に、総選挙で勝つことだ。

FT July 19, 2019

Whitehall fears Brexit backlash from a Johnson government

James Blitz in London

FT July 19, 2019

Calling Boris Johnson a clown is unfair to clowns

Alan Beattie

FT July 20, 2019

A weaker pound will only add to Brexit pain

イギリスは夏休みに入るが、そこには衝撃が待っている。しかし、ポンドは、1998年にユーロが誕生して以来の、最安値を示している。

これ以上のポンド安は、輸出によってBrexitの衝撃を緩和するより、イギリスの生活水準を低下させるだろう。


 アイルランドへ帰る

NYT July 19, 2019

Send Me Back to the Country I Came From

By Timothy Egan

その通りだ。この老いた男は怒り、叫んだ。この国で起きていることが気に入らない者たちは、ここから出ていくべきだ。「彼らがそこからやってきた、元の犯罪に侵された土地へ。」

なるほど、いい考えだ。

私にとって、それはアイルランドだ。そこはかつて、犯罪、飢饉、病気、そして外来の恐怖に満ちていた。すなわち、イギリス人の地主たちは、慈悲深い神の恩寵によって、飢える大衆を殺害する許しを得た、と言ったものだ。

そこで私は、トランプ大統領の提案、気に入らない市民は出て行け、に戻る。それは私の父のようにアイルランドを去った者と違い、凍った土地に何世代も埋葬された後のことだ。

私がそこに見るのは、泥の中で眠り、家族のすべてがチフスに罹った島、そして、ある推定では、かつてダブリンの新生児の半分が1歳になる前に死亡した島で、今や国民皆保険制度があることだ。

すべての住民に医療保険がある。それは、トランプの下で700万人に増えた医療保険のない国民を抱える国からは、驚異である。はだしの、ゲール語しか話せない、英語の読めないかつての人々が、すべての市民に、ほぼ無料で、素晴らしい大学で学ぶことを認める国である。

私がそこに見るのは、8人に1人が外国生まれで、アメリカの比率にほぼ等しく、Leo Varadkar首相自身がインド移民の息子である、という共和国だ。19世紀の地獄は、21世紀の天国になった。アイルランドは、われわれアメリカ人の希望、そのめざすものになった。抑圧者から逃れた者たち、機会を得られない者たちに、国を開いている。アイルランドの首相なら、この共和国に来た者たちへ向けた、「あの女を送還しろ」という憎悪の合唱に、決して満足するようなことはないだろう。

火曜日、アメリカの下院はRonald Reagan, John F. Kennedy and Benjamin Franklinの名を挙げて、Franklin Rooseveltの呼びかけを引用した決議を行った。「われわれすべてが、移民と革命家の子孫であるということを、常に、思い出そう。」 普通であれば、これは全会一致で認められただろう。しかし、共和党から賛成したのはわずか4人であった。

これほどトランプはアメリカの姿を貶めたのだ。

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The Economist July 6th 2019

The global crisis in conservatism

China v America: Counter flow

Conservatism: The self-preservation society

Hong Kong’s protests: Anti-establishment day

The World If: China crisis October 2020

The World If: Versailles revisited

(コメント) リベラリズムの危機、社会民主主義の消滅、そして、保守主義の危機が注目されます。権力に近づく新右翼の活動家たちは、社会の保守層に支持されているとしても、決して、E.バークの唱えた保守主義ではない。むしろ逆のものである、と考えます。

世界がもし・・・だったら、という特集記事があります。・・・南シナ海でアメリカの空母が漁船の群れに包囲されます。NATOが解体して、欧州軍が組織されます。エジプトの国家体制が崩壊し、AI・ロボットの普及は進まず、富裕層に増税され、抗生物質は効果を失い、温暖化防止のための地球工学が実験される。

最後の話は、ケインズです。・・・『平和の経済的帰結』を書くのは早すぎた。もし数年後に書いていたら、ケインズはドイツの賠償金を重視しなかったはずだ。

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IPEの想像力 7/22/19

「竹島」の領空侵犯事件を知って、Gideon Rachmanの論説記事 "US-UK relations: strains in the ‘greatest alliance’"(FT July 13, 2019) を連想しました。

日本と韓国が領土と主張する「竹島(独島)」の上空で、韓国軍は防空識別圏を犯したロシアの偵察機にスクランブルをかけ、警告のために数百発も銃撃した、ということです。ロシアは、中国軍との合同軍事演習の一環であったと説明し、領空侵犯を否定しています。

日本は、自国の領土である竹島の領空侵犯に抗議しましたが、スクランブルはかけなかった。この抗議に、韓国政府は強く反発しています。

プーチンは、もしかすると、日本が主張する北方領土の2島返還を再び取り上げたいのではないか。戦争の勝利によって得たロシア領を日本に譲るものとして、多くの経済支援と他の問題での日本側の譲歩として、国民に支持される。そのためには、安倍首相に、ロシアとの領土問題を解決したという成果として、2島返還を示すことが重要でしょう。

この目標のために、日韓関係の急速な悪化と竹島の領土問題は、ロシアが中国とともに揺さぶりをかける安全保障のひずみになっている、と思いました。プーチン氏の言う「スピード感」が、北朝鮮と日韓関係に行き詰まった安倍退任の前に現れたのです。

中国は、香港や台湾の問題が内外で注目されることを嫌っており、竹島での日韓の紛争が、北朝鮮の交渉を進めるうえで中国の重要な役割を、アメリカにも韓国にも、教えることに役立つだろう、と考えます。

トランプは、もちろん、ともだちの安倍から、政治的な貸しを何倍にもして返却させることをねらっています。イランとの紛争に、日本が先陣を切って参加すること、日米通商交渉においてTPPを超える譲歩と優遇策を多方面において認めること、安保条約の「片務」性を日本が認めて、より「双務」的な条項を設けること、も要求するでしょう。中国との貿易戦争で、日本企業が中国の生産拠点を日米経済から切り離すことは当然です。

トランプ大統領に異常に一体化した安倍外交の「無能」で「混乱した」性格を、批判する政治家やジャーナリストが積極的に発言しないのは、まだ政権が続くと思うからでしょうか?

「令和」や「G20」の騒ぎは何だったのか? わざわざ選挙のために吉本の舞台に上がり、芝居もどきに参議院選挙公示前に日韓関係を悪化させ、選挙が済めば、新聞・テレビはオリンピック一色になって忘れるだけだ、という安倍派の計算があったように思います。

吉本興業の芸人と、詐欺・犯罪集団との関係が、一気に騒動になりました。Edward Luce"Donald Trump’s race-baiting strategy to secure second term," (FT July 17, 2019)は、再選に向けて「人種戦争」を刺激するトランプの計算を描いています。

アベノミクスや安倍=トランプの親密な関係に従うことなく、財務省や日銀、外務省が、独自に、この危険な政治家たちから国民を救出する構想を練っていることを、私は期待します。

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