(前半から続く)
● オバマの講演報酬
Project Syndicate MAY 5, 2017 9
Obama and the $400,000 Question
KAUSHIK
BASU
The Guardian, Saturday 6 May 2017
In this new Gilded Age, robber
barons are no longer the villains
Ian
Jack
● ベーシックインカム論争
VOX 05 May 2017
Straw men in the debate on basic
income versus targeting
Martin
Ravallion
対象者を絞った給付プログラム(ターゲッティング)に比べて,ベーシックインカムは何が優れているのか? 多くの関心を集めているが,ベーシックインカムの論争には間違った攻撃が多い.代表的な5つを取り上げる.
1.ベーシックインカムは財源が不足する.税率を極端に上げる.・・・ すでに貧困対策として様々な給付プログラムがある.たとえば,インドのプログラムでは,必ずしも,本当に貧しい人々が給付を受けていない.そうした支出を削ってベーシックインカムに充てることは大きな改善となる.財源問題には,累進課税で応じることだろう.ミルトン・フリードマンのマイナスの所得税だ.
2.もっとコストを抑えて貧困はなくせる.・・・ すなわち,貧困ライン以下の人に所得を与える.この方法には問題がある.インセンティブを歪める.情報がない.政治的反対.
3.ターゲッティングで十分だ.地域,家族規模,住宅の(非)所有,など.データの不足.成果の不足.水平的な不平等.
4.働く意欲を損なう.・・・ すべての給付に伴う問題だ.ベーシックインカムは最も軽い.貧困層はさまざまな不利益を被っている.
5.医療や教育の予算を奪う.・・・ トレード・オフがある.限定されたベーシックインカムは,社会給付に似てくる.
貧困対策の一般的な変化は避けられない.
● バルカン諸国に必要な帝国
NYT MAY 5, 2017
The Necessary Empire
By
ROBERT D. KAPLAN
オランダ、フランス、ドイツの選挙は、旧いカロリング朝の中枢地帯で起きた事件である。そこにはシャルルマーニュが9世紀に帝国を築いた。ここは最も豊かで、ヨーロッパの最も制度が発達した部分である。しかし、もしEUがこのまま弱体化し続ければ、その衝撃は、もっと遠く、東や南において発生するだろう。
それはオーストリア=ハプスブルク帝国と、オスマントルコ帝国との最前線、中枢ヨーロッパのような強固な中産階級の基礎を欠いた旧共産主義諸国、そして、サラエボの包囲から25年を経ても、なおエスニック紛争と境界線の合意を得られない地帯である。これらの地域は、今や、かつてないほど親EU諸政府に依存しているからだ。
スロヴェニアの首都Ljubljanaでは、国家が中欧とバルカンとの間で搾り取られ、今も人々の想像力を支配する、いわゆる幻想の境界線について、官僚や専門家たちが話している。1519年、法皇レオ10世は、オスマン帝国に抵抗する最前線として、ローマ・カトリックのスラブ諸族に言及したように、ここは「キリスト教信仰の防壁」であった。クロアチアは、イスラム教徒のスルタン国家化を防ぐ第1ラインであり、スロヴェニアは第2ラインであった。ある役人は述べた。「チトーのユーゴスラビア連邦が解体してから4半世紀を経て、われわれは中世後半から近代初期の歴史に戻っていることを知った。」
数百年間、オーストリア=ハンガリー帝国に統治されたスロヴェニア人は、2016年の1人当たり所得が3万2000ドルであった。オーストリア=ハンガリー帝国の伝統が一部、オスマン帝国やヴェネチアの伝統が一部、というクロアチア人は2万2400ドル。その他のユーゴスラビア諸国は、当時、すべてがオスマン帝国の統治下にはいった。モンテネグロは1万7000ドル、セルビアは1万4000ドルである。さらに、マケドニア、コソヴォ、そして、オスマン帝国の一部となったボスニアの地域が同じくらい低い所得水準にある。旧帝国の分割は、経済・社会的な分割を維持している。
これはエスニックな要因や民族による決定論ではない。南東欧のスラブ諸族は、その血統や言語以上に、外国帝国主義の支配によって、政治的、経済的に形作られたからだ。かつてビザンチン帝国やオスマン帝国の一部であったヨーロッパは、そして中東に最も近接する地域は、今も最も貧しく、最も安定性を欠く、EUの支援や指導を必要とする地域である。ヨーロッパが、安全な繁栄する大陸となるか、伝統的な東西の前線として、ロシアとトルコの権威主義的指導者たちが利益圏をはぎとることにより、不安定化し続けるのか、それが最も示されるのはバルカン半島であるだろう。それゆえ、パリ。ベルリン、ブリュッセルの政治変化は、これほど遠くにおいて反響を生じる。
プーチン大統領は、中東欧において、特にバルカン半島で活発に介入してきた。さまざまな政権転覆、組織犯罪者の利用、ナショナリスト・ポピュリスト運動への資金供与、ローカル・メディアへの影響力行使。モンテネグロはNATO加盟に最も近い位置にあるが、そこはしばしばロシアのオリガークや犯罪集団の事実上の植民地とも言われている。昨年、ロシアはクーデタを企てたという話もある。
トルコでは、エルドアン大統領が先月の国民投票に勝利して、独裁者に近い権力を得た。その翌日、彼が訪れたのは、近代トルコの創始者であるケマル・アタチュルクの墓地ではなく、コンスタンチノープルからボスニアまで、西方への進軍と征服を命じた15世紀のオスマン帝国のスルタン、メフメト2世の墓地であった。
バルカンの諸族を救済できるのは、唯一、EUだけである。もしセルビア、アルバニア、コソヴォがEUに加盟すれば、セルビア人とアルバニア人とのエスニック紛争は真に解決できるだろう。同様に、クロアチアとセルビアとの間のボスニア・ヘルツェゴビナ紛争でも、安定化のダイナミズムが働くだろう。EUという枠組みに中で、旧ユーゴスラビアのすべての者が平和を得られる。それなしには、紛争が続くだけだ。エスニックな諸国家ではなく、EUが提供するのは、法によって支配された世界であり、命令ではなく非人格的な法律が統治する、集団ではなく個人が護られる世界である。
EUは、言い換えれば、必要な帝国なのだ。
Project Syndicate MAY 9, 2017
Information Warfare Versus Soft Power
JOSEPH
S. NYE
● 香港の文革
NYT MAY 5, 2017
Is a Sub-Cultural Revolution
Threatening Hong Kong?
Ching
Cheong
● 中央銀行
FT May 6, 2017
How the Bank of England was set free
Mervyn
King
FT May 6, 2017
Central bankers cannot blow bubbles
alone
FT May 8, 2017
The ECB’s dilemma is when to trigger
the turning point
Lorenzo
Bini Smaghi
FT May 10, 2017
Europe needs a non-standard exit
from its monetary stimulus
Reza
Moghadam
Project Syndicate MAY 11, 2017
Getting Fiscal Stimulus and Central
Bank Independence In Synch
ADAIR
TURNER
2008年以降、マクロ政策は重要な役割を担っている。金融緩和や為替レートだけで景気を刺激することはできない。財政赤字を増やすことが重要になっている。事実上、公的債務の返済を放棄する諸国が現れるだろう。たとえば、日本がそうだ。中央銀行の独立性は否定され、財政が優先される。
● アメリカ経済の復活
NYT MAY 6, 2017
To Be Great Again, America Needs
Immigrants
Ruchir
Sharma
アメリカの偉大さは何によって示されるのか? 物質的な豊かさ、発明・技術革新、労働力の弾力性、企業家精神、労働力の高い移動性。しかし、ますます生産性上昇が重視されるようになっている。
アメリカの優位が失われたのは、最新の生産技術が国境を超えて急速に普及するようになったからだ。それはすべての先進諸国に言えることだ。むしろ労働力供給、人口の増加率が注目される。もし過去20年間、アメリカが日本と同じ人口成長率であったなら、その世界GDPに占める割合は25%ではなく、15%になっていただろう。
ここに、政治的な皮肉がみられる。人口成長はますます重要になっており、移民流入がそれを支えている。しかし、新しいナショナリストたちは移民を制限すると約束しているのだ。アメリカでもイギリスでも、彼らは移民の制限を推進している。
歴史には、増大する若者の人口に十分な雇用をもたらすことに失敗した例が多くある。しかし、人口の力強い成長なしに、急速に経済成長を維持した国は、事実上、1つもないのだ。アメリカも含めて、ますます人口成長が衰えていく主要諸国では、労働力が貴重になる。短期的な失業の変動よりも、長期的な人口成長を重視しなければならない。
アメリカとイギリスは移民を規制することで、ヨーロッパや日本に比べて優位を得ている、高い人口成長率を損なうだろう。
FT May 8, 2017
Trump aims for an industrial policy
that works for America
Rana
Foroohar
産業界の指導者たち,Dow Chemical’s Andrew Liveris, IBM’s
Ginni Rometty and General Electric’s Jeff Immeltは,トランプ政権に21世紀の産業政策を促している.労働力教育に投資し,規制緩和して「アニマル・スピリッツ」を喚起する.
Bloomberg 2017年5月8日
Actually, Americans Don't Spend Too
Much
By
Michael Pettis
NYT MAY 9, 2017
A Trump Dividend for Canada? Maybe
in Its A.I. Industry
By
STEVE LOHR
NYT MAY 10, 2017
Owning Your Own Future
Thomas
L. Friedman
NYT MAY 11, 2017
Priming the Pump: The Economic
Metaphor Trump ‘Came Up With’
Neil
Irwin
● 中国と世界経済
FT May 7, 2017
China credit squeeze dents global
growth
Gavyn
Davies
Project Syndicate MAY 11, 2017
Taking the Politics Out of
Development
KEYU
JIN
「一帯一路」の批判は、中国がインフラ投資を外交手段として利用することを恐れている。しかし、投資が失敗するのを避けるためにも、中国がその優れたインフラ投資の持つ発展促進の効果をいかすことだ。
● 地政学的危機の株高
Project Syndicate MAY 8, 2017
Whistling Past the Geopolitical
Graveyard
NOURIEL
ROUBINI
なぜこれほど深刻な地政学的危機が存在するのに、株価は上昇し続けるのか? 投資家たちは地政学的危機をどのように予測しているのか?
フランス大統領選挙、Brexit交渉、中東欧、バルチック、ウクライナ、バルカン、シリアにおけるロシアの攻撃、中東における破たんしたにも等しい諸国家。アメリカと北朝鮮との戦争、中国と近隣諸国との領土紛争。
「ブラック・スワン」を市場が評価するのはむつかしい。過去の事件から、政府が対策によってショックを吸収できると期待している。もしそうであれば、危機は買いの好機である。
FT May 12, 2017
Crazy times and calm markets make
odd bedfellows
Gillian
Tett
● 人道外交と援助
NYT MAY 8, 2017
John McCain: Why We Must Support
Human Rights
By
JOHN MCCAIN
かつてソ連の人権活動家が勇気を取り戻したのはレーガン大統領の声明を知ったときだ、と聞いた。その声は強制収容所の指導者たちにも届いたのだ。
NYT MAY 10, 2017
A Better Way to Help the World
By
BOB CORKER and CHRIS COONS
国際援助は必要だ.ウガンダの難民キャンプは,南スーダンの何選を逃れた難民たちで世界最大に達した.27万人以上が暮らし,毎日,2800人も増加している.飢饉は,その多くが干ばつによって生じるのではない.戦争や内戦,政府の崩壊によって広がるのだ.
● トランプ政権の内紛
FP MAY 8, 2017
In Closed-Door Climate Showdown,
It’s Jared and Ivanka vs. Bannon and Pruitt
BY
ROBBIE GRAMER, DAN DE LUCE
FP MAY 8, 2017
Russiagate: Trump Is Trying to Put
Out a Fire With More Smoke
BY
MAX BOOT
FP MAY 9, 2017
The Knives Are Out for Lt. Gen. H.R.
McMaster
BY
KATE BRANNEN
NYT MAY 10, 2017
The Princeling in the West Wing
By
JILL ABRAMSON
● 中東の不安定化
FT May 9, 2017
Iraq fears for its future once Isis
falls
Erika
Solomon in Nineveh province
YaleGlobal, Tuesday, May 9, 2017
To Resolve the Syrian Crisis,
Partition Is Necessary
Carol
E. B. Choksy and Jamsheed K. Choksy
NYT MAY 9, 2017
A Syrian Plan Worth a Look
By
THE EDITORIAL BOARD
FT May 11, 2017
Fragile power balance in Middle East
is under threat
David
Gardner
NYT MAY 11, 2017
The Next Front in the U.S. Fight
Against ISIS
By
LISA MONACO
● 韓国の新大統領
Project Syndicate MAY 9, 2017
Moon’s South Korean Ostpolitik
YOON
YOUNG-KWAN
文在寅Moon Jae-inは北朝鮮との緊張が最高点に達した時期に政権を執った。彼の外交を理解するには、1998-2003年の金大中Kim
Dae-jung政権以来、韓国のリベラルな外交政策がどのように考えているかを知る必要がある。
金は、ヨーロッパで冷戦が平和的に終結したのを観て、自国と北朝鮮との対立にも平和的な解決策をもたらしたい、と考えた。金の「太陽政策」はノムヒョンRoh Moo-hyunにも継承された。ドイツ再統一の前には、西ドイツによる直接的な関与政策、すなわち、東方外交があった。西ドイツの元首相ウィリー・ブラントが、1970年代から熱心に推進し、ヘルムート・コールが政権に着いた1982年以降も、その政策を引き継いだ。東方外交が東ドイツの体制を変えたわけではなかったが、東ドイツは西ドイツに大きく依存するようになった。それは再統合過程でコールに大きなテコを与えたのだ。
もちろん、北朝鮮は東ドイツではない。それにもかかわらず、文と彼の支持者たちは、保守派のイ・ミュンバク政権が「太陽政策」を継承しなかったことを悔しいことだと考えている。北朝鮮がもっと韓国に依存するようになっていたら、アメリカや中国ではなく、韓国が交渉のテコを得ていただろう。
また韓国のリベラル派は、核兵器を保有した北朝鮮が、以前よりも戦略的に困難な状況を創り出していることも知っている。それでも文は夢を実現したいと考えるだろう。アメリカとの同盟関係は欠かせないものであり、交渉にはアメリカの同意が必要である。他方、医療や環境問題などでは、国際的な制裁合意の外側で、朝鮮半島の南北協力を推進することができる、と考える。
文は、北朝鮮との交渉に柔軟な姿勢で臨むだろう。アメリカとの関係はTHAAD導入で紛糾した。中国との関係は、その決定に対する懲罰的な対応で最悪の状態にある。歴史的に、中国は朝鮮半島情勢に、日本と対抗するため、何度も介入した。しかし、再統一には中国との協力も欠かせない、と考えている。そこで文は、THAADが半島非核化までの一時的な措置である、と説明して中国を宥和するかもしれない。
革新派の文を恐れるべきではない。韓国がアメリカとのFTAに合意し、イラク戦争に派兵したのも、ノムヒョン政権のときであったのだ。文は、新しい形の「太陽政策」を追求するだろう。
NYT MAY 9, 2017
An Agenda for South Korea’s New
Leader
By
ROBERT E. KELLY
FP MAY 9, 2017
Young Koreans Are Winning Their
Generational War
BY
TROY STANGARONE
FT May 11, 2017
South Korea votes for a fresh face
and reform
FP MAY 11, 2017
Will South Korea’s New President
Foil Trump’s Attempt to Pressure North Korea?
BY
JON WOLFSTHAL, ABRAHAM DENMARK
● 気候変動
NYT MAY 9, 2017
The Business Case for the Paris
Climate Accord
By
GEORGE P. SHULTZ and TED HALSTEAD
NYT MAY 9, 2017
Obama Sees New Front in Climate
Change Battle: Agriculture
By
STEPHANIE STROM
● カタロニア
NYT MAY 9, 2017
Why Catalonia Should Stay With Spain
By
RAFAEL ARENAS GARCÍA
● ロシアの戦勝記念日
Bloomberg 2017年5月9日
Putin's Parade Has Been Rained Out
By
Leonid Bershidsky
NYT MAY 10, 2017
Russian Terrorism Now Comes in
Green!
By OLEG KASHIN
FP MAY 10, 2017
Russia’s Controversial European Gas
Project is Under Fire, Again
BY
ROBBIE GRAMER
Bloomberg 2017年5月10日
A Message to Putin From 42 Million
Dead
By
Leonid Bershidsky
ロシアの戦勝記念式典には、公式発表で、モスクワだけでも80万人が参加した。行進は、プーチン大統領も参加したが、第2次世界大戦に参加した祖先たちを記念するものだ。
その起源は「不滅の連隊」運動であった。5月9日の戦勝記念日に、親戚の写真を持って集まった。それは2000sに始まった草の根運動で、戦争で多くの犠牲を強いた政府に抗議する意味があった。しかし、クレムリンがそれを乗っ取り、国威発揚と愛国主義のプロパガンダにした。
ロシアの戦士者数は、常に、政治的な数字であった。スターリンはそれを低く推定し、700万人とした。フルシチョフは、それが2000万人であったことを認めた。ゴルバチョフ大統領のとき、政府は2700万人に修正した。そのような大きな戦死者数は、スターリンの戦争指導力や、ソ連の人命に対する価値観を損なうものだ。
歴史家Igor
Ivlevは、統計処理により、戦争に関連した死亡推定数4200万人とした。その規模を考えるなら、ロシアは最も戦争を嫌う国になって当然である。それに反して、ロシアから遠く離れた国にまで軍事介入するプーチンが、戦勝記念日の行進を利用する。
● コニー長官の解任
Bloomberg 2017年5月9日
The Unpersuasive President
By
Francis Wilkinson
The Guardian, Wednesday 10 May 2017
The Guardian view on Trump’s
behaviour: tyrannical not presidential
Editorial
FT May 10, 2017
Comey falls victim to Trump’s
Tuesday night massacre
Edward
Luce
リチャード・ニクソンは自分を捜査する人物を解雇するまで5か月かかった。トランプは4か月足らずだ。ニクソンは、その動機が大統領職を守るためだと隠さなかった。トランプは、コニー長官のヒラリー・クリントン捜査に間違いがあった、と言う。しかし、その信ぴょう性はない。
プーチンは、アメリカ民主主義を損なう意図を隠さなかった。これは彼の勝利である。アメリカ大統領が、民主主義的でない典型的な行動を取った。司法に介入したのだ。ニクソンでさえ、FBI長官を解雇しなかった。
NYT MAY 10, 2017
Crisis or Stasis?
Ross
Douthat
NYT MAY 10, 2017
Don’t Be Complicit, Republicans
Peter
Wehner
NYT MAY 10, 2017
In Firing Comey, Did Trump Unleash
the Next Deep Throat?
By
BEVERLY GAGE
FP MAY 10, 2017
Four Big Questions in Wake of
Comey’s Firing
BY
DAN DE LUCE
FP MAY 10, 2017
Trump Keeps Acting Like He Has
Something to Hide
BY
MAX BOOT
FP MAY 10, 2017
Is America a Failing State?
BY
DAVID ROTHKOPF
われわれは、とどまることのない虚栄心に満ちた、偽物の指導者を得た。法律の尊重や常識を欠いた、貪欲に身内の利益を守る政権を得た。内外の重要な価値を損ない、民主主義を損ない、自由なメディアを攻撃し、世界中の人殺しや強権的指導者を称賛する大統領を得た。
すべてがこの国をバナナ共和国にするものだ。さらに悪いことに、われわれは破たん国家の兆候を示している。
FP MAY 10, 2017
The Bonfire of Donald Trump’s
Vanities
BY
KORI SCHAKE
FP MAY 10, 2017
Firing Comey Makes an Independent
Commission Even More Likely
BY
PETER FEAVER
Bloomberg 2017年5月10日
Comey's Firing Helps Demean the U.S.
Globally
By
Leonid Bershidsky
Bloomberg 2017年5月10日
Trump and Comey Go Down Together
By
Eli Lake
FT May 11, 2017
Trump stumbles into dangerous
territory
Bloomberg 2017年5月11日
After Comey, Justice Must Be Served
By
Michael R. Bloomberg
Bloomberg 2017年5月11日
Comey's Firing Demands a New Theory
of Trump
By
Clive Crook
Bloomberg 2017年5月11日
Trump Confirms His Autocratic
Instincts. And His Ineptitude.
By
Megan McArdle
Project Syndicate MAY 11, 2017
A Long Way from Comey to Watergate
SEAN
WILENTZ
NYT MAY 11, 2017
Trump’s Troubles Go Way Beyond
Russia
Andrew
Rosenthal
FP MAY 11, 2017
Acting FBI Chief Defends Ousted
Comey, Vows Independent Russia Investigation
BY
JENNA MCLAUGHLIN
FP MAY 11, 2017
From a Shining City on a Hill to a
Banana Republic
BY
REUBEN BRIGETY
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The Economist April 29th 2017
How to have a better death
Central banks: The wars of independence
Banyan: THAAD vibes
End-of-life care: Mending mortality
The history of central banks: Battles of three centuries
Free exchange: Minor threat
(コメント) ほかにもいろいろあります.トランプの外交や通商政策は深刻です.サウジアラビア,イギリスの総選挙.あるいは,イギリスの国教会をめぐる宗教改革の歴史書.
しかし,300年にわたる中央銀行の歴史を整理した叙述は興味深いものです.以前,国際通貨制度に関する歴史もありましたが,非常に優れていました.それは国家の機能でありながら,通貨・金融市場を管理する点で,独立性を示すことが望ましいと認められた時から始まります.1694年,「名誉革命」によってイギリスとオランダの権力を得たウィリアム3世(オレンジ公ウィリアム)であったことは,特に,印象的です.
戦争とインフレ,インフレ抑制と権力者による圧力,政治介入とさまざまな目標を満たすことの困難が,時代の政治経済空間を鋭利に切り取って示しています.
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IPEの想像力 5/15/2017
高齢化する社会が、ますます労働力不足と財政赤字・公的債務によって活力を失っていくのは、何か、根本的な発想の転換が必要ではないか? そう思う人も多いはずです。
私が以前から検討してほしいと願うアイデアは、2つありました。
●老人医療・介護の負担 ・・・医療保険のムダ使い,保険によるモラル・ハザード.バケツ1杯の薬を出すことによって所得を増やすことができる.患者のためになるのか? 予防や完治のためのケア・支援・教育に力を入れない.早く,安く,患者の満足を高めて,治療した医師への報酬を高く,逆の医師は報酬を減らす.
●老人の生活保障、ベーシックインカムや資産の放棄 ・・・老人は所得を気にせずに暮らすことができる.公共住宅,公共食堂,公共交通・通信手段.老人は住宅や畑,資産を公共のプールに委ねる.医療や介護に適した拠点で,地方に分散しつつも,一括して対処できる.自由に移住し,家族や友人と通信できる.
最近、The Economist April 29th 2017において、終末医療の考え方が大きく変わることを指摘しています。日本(世界的に見て典型的な超高齢社会)のコロリと死ねるご利益のある寺を訪れる老人たちを描いて,記事は始まります.彼らの願いは2つだ.「1.元気に長生きする.2.苦しまずに,コロリと死ねる.」
「現代医薬のパラドックスは,人々をより長く生きるようにして,より多くの病気を生じることだ.死が速やかに,痛みなく,訪れることは珍しい.それはしばしば悪夢だ.死が近づいても,人々は死を免れる以上に多くの目標を持っている.しかし,彼らにとって何が重要かは,誰も聞いてくれないのだ.豊かな諸国では,多くの人が病院で死ぬ.その前に,しばしば的外れな,過激な治療を受けて死ぬ.多くは孤独な,混乱した,苦痛の中で死ぬ.」・・・ これでよいのか?
自分自身が病気になり、父や母の介護について考え、老化や退職をどのようにできたらよいか、人生後半から終盤の生活を考える時期が来たのです。
●退職,副職,転職 ・・・退職を複線化し,副職を奨励し,転職の機会を増やすために制度を活用する.社会も,それを必要とする時期が来たのです.職場での熱意やスキル,適応力は,組織や人によって異なります.50歳を過ぎたら,さまざまな退職のモデルが提示される.週3日間,あるいは,24時間や32時間の労働時間に減速することができる.そのようなコースを選択する者にとっての保険や年金,就労や一時雇用の機会や条件を整備する.ジョブ・カフェに加えて,企業は若年層から退職者まで含めて,社会的貢献を組織する義務を担う.安全保障,へき地の医療やインフラ整備,農業・学校支援,さまざまな民間・政府の試みを通じて,新しい連携と地方活性化,起業を促す.
●終末医療 ・・・死は避けられない.どのような死を望むのか? 積極的に要求する.医師や医薬品の開発・利用について,社会的な新しい合意を形成する.痛みを緩和する,できるだけ市民生活を楽しむことにケアの目標を定める.在宅で医療や介護を受ける.家族や友人の中で死を迎えられる.金銭的な負担を家族や社会にできるだけ残さない.栄養摂取や呼吸に関して,機械的な延命措置を受けない,など,いくつかのモデルを示す.モデルを選択する資格に関しては,専門家や社会的な代表からなる発言と検証のシステムを整備し,社会が合意する.
死についての人々の考え方は,歴史的に,大きく変化してきました.
1900年,世界の誕生時の期待される余命は32年であった,と指摘します.今や近親者の死を経験することもないまま,死を恐れるパニックだけが,終末期にまで高額医療を正当化します.
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