IPEの果樹園2015

今週のReview

8/31-9/5

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ヨーロッパ難民危機 ・・・ギリシャとスペイン ・・・中国の複合問題 ・・・資本主義と貧困 ・・・イギリス労働党 ・・・株価下落の連鎖 ・・・アメリカの利上げ ・・・朝鮮半島危機 ・・・ガザ,シリア,イラク ・・・アメリカ経済の改革

 [長いReview]

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[これは英文コラムの紹介です.私の関心に従って,いくつか要点を紹介しています.関心を持った方は正しい内容を必ず自分で確かめてください.著者と掲載機関の著作権に従います.]


l  ヨーロッパ難民危機

Project Syndicate AUG 24, 2015

Europe’s Migration Paralysis

JOSCHKA FISCHER

何世紀も、戦争や飢餓、貧困を経てきたヨーロッパには、経済的・社会的な困窮を逃れる多数の移民が存在した。大西洋を越えて、南北アメリカ大陸やオーストラリアまで、より良い生活を求めて子供を含む家族が渡ったのだ。

それは、現在の論争では、「経済難民」と呼ぶものだ。ヨーロッパが豊かになって、そうした記憶は遠いものとなったが、今や、多くの人々は移民や難問を新しい脅威と感じている。外国人嫌悪、排斥、ネオナチ、あからさまな人種差別が広まっている。

ヨーロッパの政治的機能マヒが、重大な危機につながるかもしれない。難民の原因は大きく3つあり、いずれもEUが解決することはむつかしい。すなわち、西バルカン半島の経済危機、拡大中東県の混乱、北アフリカの内戦。EUは共通の外交・安全保障を強化するべきだが、その改革は加盟諸国によって阻まれている。

混乱する地域の経済や行政の近代化を支援し、インフラ整備を進め、地域の結びつきを円滑にすることで、EUはバルカン西部の難民流出を抑えることができる。ヨーロッパの人口減少は、必要な労働力を維持するためにも、移民を歓迎するべきだ。

しかし、多くの国は移民に反対する。それは社会変化を意味するからだ。政治家たちは、長期的な視点で説明しなければならない。経済的繁栄、社会保障、年金を維持するために、移民は脅威ではなく、機会なのだ、と。

FT August 24, 2015

Germany’s demographics: Young people wanted

Stefan Wagstyl

ドイツ北部の村Ottensteinでは、子供が減少して学校が閉鎖された。村長は、村の土地を農家に貸すのではなく、この美しい村に移住してくれる、子供のいる家族に、そして、さらに好ましいのは多くの子供を育てる家族に土地を贈与する新機軸を示した。

村長は、どうしても学校を維持する必要がある、という。学校がない村、銀行がない、肉屋がない、パブもない、そんな村にしたくない。

移民は人口のエスニック的な構成を変化させる。しかし、それはドイツ人が子供を減らした結果である。人口減少の問題は、EUの中でもドイツで特に厳しい。労働人口が減少し、さらに、地政学的な変化をもたらすかもしれない。ドイツはイギリスやフランスに比べてEUで最大の人口を持つ国であるが、そうではなくなるだろう。最大の経済でもなくなる。

技術革新や産業の高度化によって繁栄できるから、人口減少は衰退を意味しない。しかし、高齢化は負担を意味する。旧東ドイツからは200万人の若者が流出した。年金は維持できないし、老人たちが支配的な選挙では変化を嫌うだろう。他方で、老人たちは給付によって投票を誘導することがむつかしく、ドイツのエネルギー政策の転換を支持した、という。


l  ギリシャとスペイン

Bloomberg AUG 21, 2015

A Tsipras Comeback Would Be Good for Greece

By Leonid Bershidsky

チプラスの政治経歴は、緊縮策を終わらせるシリザのthe Thessaloniki Programに始まって、救済融資の受け入れと辞任にまで至った。これほど大きな変化を遂げる政治家はめったにいない。それはシリザの強硬派から見れば裏切りであり、欧州委員会のユンカー委員長から見れば、経験不足の政治指導者が成熟する厳しい過程であった。チプラス自身は、これを避けがたい航路とみなす。

チプラスの理解が真実に最も近いだろう。チプラスたちは緊縮策を脱するためにあらゆることをした。しかし7月、ギリシャの銀行がECBから資金供給を断たれて、銀行閉鎖とユーロ供給の割り当てを強いた。バロファキス元財務大臣は、ギリシャには通貨ドラクマを回復する資源もなかった、と認めている。

チプラスは、ラディカル左派連合Synaspismosの指導者として2004年の選挙に勝利した。その後の論争を指導し、2008年の敗北後も連合を維持して、2015年の大勝利に導いた。彼はヨーロッパ諸国の財務大臣から嫌われたかもしれないが、ギリシャの左派を熟知し、政治的な策略に秀でている。シリザを解体した後も、チプラス個人の支持率は高い。9月の選挙で、チプラスは復活するだろう。1月の選挙はギリシャにとって悲劇であったが、今回は祝福をもたらす。

救済融資合意後のギリシャにとって、チプラスは理想的な人物だ。ギリシャの困窮に真摯な共感を有しながら、国民の忍耐を求め、融資案から離脱することなく、ヨーロッパの資金が流入し続けるのを保障できる。


l  中国の複合問題

FT August 24, 2015

Black Monday highlights Beijing’s hard choices

投資にはリスクがともなうから、人々の資産価値を守るのは中央銀行の使命ではない。こうした姿勢も、新しい常態の一部である。

中国の「ブラックマンデー」について、最近の人民元切下げも、投資家たちに過度の不安を招いて世界中の株価を引き下げた。北京政府は市場に反する行動をとったが、もっと問題の震源に迫る改革が必要だ。中国は消費主導の成長モデルに転換する途上にある。中国は債務国ではないから、大きな政策余地がある。

そして、中国だけでなく、アメリカ連銀にもむつかしい選択が求められている。

FT August 25, 2015

Why worries about China make sense

Martin Wolf

中国の株式市場は、きわめて投機性が高いカジノであり、それゆえ不安定である。大幅に上昇した後で、こうした下落が起きても不思議ではない。しかし、中国当局が株価の維持に多くの資源を投入し、それに政治的な威信をかけるのは問題だ。

また、それに関連して、人民元の切下げそのものは問題ないが、それが輸出主導の成長モデルを復活させる疑問を生じるなら、世界経済にデフレの不安を高めるだろう。中国当局は資本逃避の備えができているようだが、ワシントンが中国の資本自由化を求めるなら、一層の人民元下落が起きても驚かないことだ。

こうした関心の背後には、中国指導部が認めている、投資主導のモデルから消費主導のモデルに転換する問題がある。成長率は67%に維持するというが、5%でも政治的に耐えられるのか? 2014年のGDP44%が固定投資であった。GDP44%を投資して、わずか5%の成長率というのは、よほど無駄な投資をしていることを意味する。投資が急激に減るかもしれない。

現状は3つの問題を示している。1.金融危機を避けながら、過去の過剰融資を処理する。2.過度の投資に頼らない、消費による経済モデルに転換する。3.総需要の水準をダイナミックに維持する。

これらの難問を解くために、中国が切下げ、超低金利、量的緩和に進むかもしれない、という不安が世界に生じているのだ。世界の過剰貯蓄問題は悪化している。


l  資本主義と貧困

Project Syndicate AUG 21, 2015

Does Capitalism Cause Poverty?

RICARDO HAUSMANN

制約のない資本主義は様々な悪の源泉として非難されている。貧困、不平等、失業、そして、地球温暖化まで。

マルクスは資本主義が生産システムを根本的に改造することを予言した。今では、世界企業Zara, Toyota, Airbus, or Walmartが各地のプチブルジョアを一掃する。企業は単なる資本の生産手段を独占する形式ではなく、様々な専門知識や人材の協力関係を組織している。

ますます多くの人口が、発展途上諸国では企業によって組織されないまま、その外部に取り残されている。そして、資本主義が広まるほど、その世界の労働者たちは豊かになるのだ。マルクスの予言は間違っていた。


l  イギリス労働党

FT August 27, 2015

The Labour party is in mortal danger

Peter Mandelson

もし党首選でJeremy Corbynが当選すれば、その政策(貨幣の増刷、主要産業の国有化、一方的な軍備縮小、NATO離脱)により、選挙で勝つことはなくなってしまう。イギリス社会の公平さや国際的役割を心配する者たちにとって、それは非常にまずい結果だ。

Corbynの強い支持者は、有権者の多数を占めることなど望まない。彼らの情熱は、理想主義、純粋さ、そして労働組合の資金から成っている。

かつての労働党もそうだった。それは選挙に勝利することを真剣に考えると、変わってくる。欧米の左派は分裂している。かつての労働党が、近代化を唱える声に分裂したように。その政策を実現したければ、広範な中間層に支持を得て、政権を取らねばならない。


l  トランプ問題

FP AUGUST 21, 2015

Le Donald, and Western Democracy’s Populism Problem

BY BENJAMIN HADDAD, NEIL ROGACHEVSKY

アメリカ大統領選におけるDonald Trumpへの支持拡大は、すぐに失われるだろう、と思われていた。そして、もっと尊敬される候補者が真剣な議論を交わすはずだ、と。しかし、そうはならず、William Jennings Bryan から Ross Perotまで、アメリカのポピュリスト的伝統が復活している、と注目されている。

ヨーロッパのポピュリストとして、イギリスのNigel Farage、オランダのGeert Wilders、フランスのMarine Le Penがいる。大西洋の両岸で広がる政治現象は、大衆の政治に対する不信感を反映している。

彼らが最も多く議論するのは移民問題であり、その積極的な排除である。彼らは問題を解決できないのは、政治システムの中枢が腐っているからだ、と主張する。自国民のアイデンティティや治安を破壊する流れが強まっているのに、指導者たちは止めることができない。ポピュリストたちは大衆に、ヨーロッパ文明(アメリカ文明や国際システム)の衰退を提示する。

Le Penのように、ポピュリストの政策は左右の対立を超えて、反移民、保護主義、最低賃金の引き上げ、退職年齢引き下げ、などを掲げる。それはヨーロッパの分裂した政治構造によって刺激される面がある。しかし、憲法と民主主義の伝統を持つアメリカ政治においても、民主的制度への不安、不信感は共通している。


l  株価下落の連鎖

NYT AUG. 24, 2015

A Moveable Glut

Paul Krugman

金曜日の株価下落はなぜ起きたか?

株価の変動を合理的に説明することはばかげている.1987年の暴落時にも,多くの人々は株価が下げるから売ったのだ.しかし,なぜ世界経済が動揺するのか? アメリカの住宅バブルが破裂した後,銀行が危機に陥り,その後,ヨーロッパでは2番底の不況に襲われた.それでも終わらず,中国など,新興市場に深刻な問題が生じている.

それらは無関係な事件ではなく,少ない投資機会に,多くの資金が奔流しているのだ.バーナンキはかつてアジアの「過剰貯蓄」を問題視した.

過剰貯蓄の背景はなくならない.人口増加率の低下,技術革新の変質,財政緊縮のイデオロギー,低インフレと低金利,・・・過剰貯蓄と景気回復の弱い世界がニューノーマルである.

そこには,金融規制を嫌い,小さな政府を好むウォール街の特殊利益もある.財政引き締め,金利引き上げ,など,政治家や評論家たちは困難な選択に取り組むことを称賛する.しかし,それは事態を悪化させるだけだろう.

Bloomberg AUG 24, 2015

Anatomy of a Market Selloff

By Mohamed A. El-Erian

今回の株価下落は、世界の成長見通しが訂正されたことを示すものだ。

新興市場の景気は予想外に悪化しており、ヨーロッパや日本の回復も弱い。世界経済の減速がもたらす利回りや利潤の見通しが引き下げられた。

売りが止まらないのは迅速かつ効果的な政策の反応が期待できないからだ。成長と金融不安の源泉であり新興市場が、今回の下落を以前と異なったものにしている。

システムにとって重要な新興市場が抱える経済・政治の課題を考えるなら、成長が力強く回復することや包括的な政策が提示されるには時間がかかるだろう。そこには深い構造転換、需要のバランスの根本的転換、過剰なレバレッジと過剰な債務を減らすこと、などが含まれる。

もう一度、金融的な緩和策を発動するしかないだろう。しかし、それはグローバルな金融システムが求める長期的な解決策ではない。


l  アメリカの利上げ

FT August 23, 2015

The Fed looks set to make a dangerous mistake

Lawrence Summers

金利引き上げは延期するべきだ。金利引き上げはアメリカ連銀の3つの目標を損なうだろう。

高金利は、投資を妨げ、ドル高をもたらして、雇用を損なう。

超手金利は長く続きすぎた、というのは理由にならない。新しい条件が新しい政策を必要とする。インフレ率が顕著に上昇しない限り、完全雇用と両立する金利水準を維持するべきだ。

FT August 24, 2015

Show steel and raise rates or the financial system will fracture

Avinash Persaud

金利引き上げはいつでも引き下げよりむつかしい、救済者が去るとき、まだ早すぎるという不満が出る。

金利はインフレに反応するだけではない。金融システムの安定性や持続的な成長にも配慮しなければならない。極端に金融緩和して財政赤字を助けていると、世界は繰り返し金融危機の過ちを犯すことになる。

最近、中国の減速もそうだ。それは北京政府の決定できるものではない。むしろ過去5年間の先進諸国が行った量的緩和政策が、間違った融資と投資を促した結果である。それは「近隣窮乏化」政策に似た「近隣劣悪化」政策だ。このようなゼロサム・ゲームで世界経済の回復は実現できない。中国は最新の犠牲者だ。

金融緩和が長期化すると、為替レートも資源配分も成長を損なう。企業や銀行は莫大な現金を生産的に投資せず、住宅バブルや新興市場の企業に融資した。

その意味で、現在の危機は1997年のアジアに似てきた。新興諸国は国際金融システムの機能不全を嫌って莫大な準備を積み上げている。そして先進諸国が量的緩和に頼るだけでは、事態が悪化する。


l  ガザ,シリア,イラク

Project Syndicate AUG 25, 2015

A No-Fly Zone for Syria

ANNE-MARIE SLAUGHTER

シリア難民を止めるのは、アサド政権を動かすしかない。今からでも、飛行禁止空域を設けて介入するべきだ。NATO諸国は合意するだろう。その理由は、1.ヨーロッパの難民危機。2.アメリカのイスラム国家対策。3。イランとの合意による協力の可能性。4.難民たちが、パレスチナ難民と同様、将来の世代の過激化につながる懸念。


l  アメリカ経済の改革

FP AUGUST 24, 2015

Fix This Economy Now!

BY DANIEL ALTMAN

中国の株価やアメリカの金利引き上げが不安を生じている。他方、アメリカ経済の基礎は健全であるが、いまだに旧式な構造に依拠している。政府は危機に対処するが、将来に向けては行動したがらない。

それは残念なことであり、たとえば、労働力の利用に顕著である。失業や生活水準の悪化を解決するために、政府は行動するべきだ。かつて、アメリカの軍人を雇用するために政府が関与したように、グローバリゼーションで仕事を失う多くの労働者にはa “Globalization Intervention Bill”すなわちa new G.I. Bill が必要だ。

職業訓練や新技術の開発、そして、貧困層の幼児教育にも政府が投資するべきだ。アメリカの労働者は容易に新しい職場に移る。これは労働市場の高い弾力性を示すが、その結果、企業は労働者の訓練に投資を嫌う。政府は企業を超えた熟練や技能に関する基準を設けて、その改善に向けた投資をするべきだ。政府系投資信託を利用している外国がある。

税制は、不安定な法人税ではなく、現在のような所得税でもなく、もっと富裕層への課税を重視するべきだ。所得分配の格差拡大は、富裕層の愚かな子供に、貧困層の賢明な子供から、ますます多くの機会を奪っている。富裕税を法人税に替えるべきだ。

こうした改革を行えば、アメリカ経済はもっと高い生活水準と将来の繁栄を築くだろう。

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The Economist August 15th 2015

Xi’s history lessons

Asia’s second-world-war Ghosts: The unquiet past

The world economy: Stuck in the middle

Temporal politics: Rulers of time

Buttonwood: A new contact for growth

Japan’s economy: In jeopardy

(コメント) 第2次世界大戦、あるいは、太平洋戦争や日中戦争、(第1次)ユーラシア大戦の歴史をどのように記憶するべきか? 安倍談話はその複雑な物語を表したものではなく、一人の政治家が寄せる感想でした。

世界経済、北朝鮮、資本主義システムの改革、を考えるヒントです。

安倍首相が、安保法案とアベノミクスのバランスに苦しむのは、まだ先のようです。

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IPEの想像力 8/31/15

諸田玲子の『お鳥見女房』シリーズに出てくる子供たちが、楽しく、すてきです。子供たちが社会の幸福度を示すとしても、DNA処理によって、幸せな、あるいは、完璧な子供を作るのはやめたほうがよいでしょう。

<歌うトマト>を開発したほうがよい、と私は思いました。

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パッケージを開くと、トマトが歌います。・・・とってもおいしいよ。君のためにやってきた。楽しく食べて、元気に遊びなさい。

野菜が嫌いで、なかなか食べようとしない子供の親たちは、このトマトを買ってきて、小さな子供たちの前に置きます。・・・中には話すトマトもいるんだよ、と言ってトマトを見せる。・・・トマトを残す前に、その声を聴いてみようか。

もちろん、パッケージにメロディを記憶したチップと再生機が付いているのです。チップと再生機は八百屋やコンビニなどで回収すればよいでしょう。3個入りのトマトのパッケージを、20円余分に取って、デポジットは10円です。回収時に10円を返却します。

自然の失われた、妖精の住まない、魔法のない、夢のない、親子の間で会話もない、不幸な社会を変えることができないでしょうか?

<踊るピーマン>もいいですね。

パッケージには、小さな靴のついた爪楊枝が2本付いています。お父さんが子供たちに、このピーマンは踊るんだよ、と言って、パッケージを開け、ほらね、と言って靴のついた爪楊枝をピーマンに差し込むころ、タップダンスの曲が流れて、ピーマンを躍らせます。

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アメリカの陪審員制度が、しばしば黒人の青年たちを有罪にして監獄に暮らすしかない状況と、他方で、裕福な白人男性が容易に投獄されない状況を、TEDでブライアン・スティーブンソンがとても印象的に語っています。

彼の妄想は現実になるかもしれません。

2025年、遺伝子組み換えが判決に応用されています。有罪判決の迫った超富裕層の老人男性が、政治家たちへの数々の買収で告発され、これまでの多くの罪状や悪徳行為を告白し、若返るためには何でもする、と願いました。裁判の判決で、30年の収監とDNA処理との2者択一を求められます。この処理の代価は彼のすべての資産であり、しかも、効果は5年程度で失われ、一気に老衰します。被告は迷わず、若返るDNA処理を受けます。

かれは16歳の若者に変身しました。ただし、住宅も含めて資産はまったくなく、家族も、仕事もなく、ポケットに5ドルだけ持っている黒人女性です。雨や寒さを逃れるために貧困地区の空き家に潜り込み、畑で野菜の収穫を手伝います。季節によっては、毎日、仕事と食べ物を捜して歩き疲れます。ギャングの恐怖、強姦されること、置き引きやスリ、売春・・・を考えます。

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国境を超える難民の子供たちにも、歌うトマト、DNA処理、様々な小説を、与える団体が設立されるでしょう。

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