前半から続く)


l  クリントン大統領に向けて

NYT JUNE 7, 2014

Madam Secretary Made a Difference

Nicholas Kristof

女性や少女たちの問題こそ,21世紀の国際政治の主要問題である.彼女は和平条約などを目指さなかった.外交の課題を拡大し,そのツールを開拓した.

NYT JUNE 7, 2014

There Is No Alternative

Ross Douthat

FT June 8, 2014

War of Clinton-Bush dynasties benefits US

Edward Luce

FT June 9, 2014

Hillary Clinton’s chance to make amends

FT June 12, 2014

Bush and Clinton pass the pork test

Gary Silverman


l  北朝鮮の体制

FT June 8, 2014

North Korea: State of Paranoia’, by Paul French

David Pilling

書評.North Korea: State of Paranoia, by Paul French, Zed Books.それは狂人によって指導された国家ではなく,改革を妨げる,間違った経済システム「戦闘共産主義」を採用した国家である.それはゲリラ戦から生まれた.

余りにも電力が不足したために,信号機は女性たちの信号に代わった.空軍のパイロットは飛行中に餓死した.1990年代の栄養失調がひどかったために,兵士を採用する身長の基準が世界で最も低い4フィート11インチになった.それでも体制は崩壊に対して強い.

FP JUNE 10, 2014

The Gulags of North Korea

BY VICTOR CHA, LINDSAY LLOYD

北朝鮮の深刻な人権侵害に関して,国連の調査委員会United Nations Commission of Inquiry (COI)が前例のない厳しい言葉を使った報告書を発表した.

特にその政治犯の監獄は,ナチスの強制収容所やソ連のグーラグgulagsに匹敵する.拷問や公開処刑が日常的に行われ,囚人たちには食糧も衣服も医療も十分になく,住宅もない.そのシステムの残酷さは,単一の罪に対して,3世代を処罰するほどだ.

体制の改革が指導部から起きることはない.しかし,政府が厳しく抑圧しても,システムの外部に市場が形成されている.


l  メガ地域貿易圏

FT June 8, 2014

Transatlantic trade: Hard sell

By Shawn Donnan

VOX, 9 June 2014

Mega-regionals and the mega-mess: A way out

Jayant Menon


l  温暖化のアメリカ政治

NYT JUNE 8, 2014

Interests, Ideology And Climate

Paul Krugman

人間が作る地球温暖化に関して,われわれは3つのことを知っている.1.温暖化の防止には迅速な行動が必要だ.2.それは経済成長を損なう.3.成長抑制の程度は小さいが,政治の行動は非常に困難だ.

なぜ困難か? その主要な理由は既得権があるからではない.確かに業界は政治献金をしているが,もっと重要な理由はイデオロギーと反知性主義である.

1980年代にも保守派は酸性雨の規制に成長を損なうという理由で反対したが,現実には,キャップ・アンド・トレードの制度が硫黄分の除去に成功して,コストを最小限に抑えた.2009年から,北東部諸州では炭素の除去にキャップ・アンド・トレードを用いて,排出量は大幅に減ったが,アメリカの他の州に比べて成長率も高かった.環境保護主義は経済成長の敵ではないのだ.

しかし,今も反対する声は強い.

「石炭との戦い」は雇用を損なわないか? 確かに雇用は減るだろう,しかしm心配するほどではない.むしろ,1970年代末に,アメリカで25万人を雇用していた石炭業が,その3分の2を失ったのは,生産量を増やしたにもかかわらず,はるかに小人数しか労働者を必要としない採掘方法に変わったからだった.石炭労働者が負けたのは,リベラルな経済学によってではなく,石炭産業の革新によってである.

では,なぜ今も環境保護派に対する激しい反対があるのか? それはAyn Randの思想を真面目に学んだ世代が,自己利益の追求はすべて正しく,政府は解決策ではなく,問題を作るだけである,と信じているからだ.市場への介入はすべてリバタリアンの世界観に反する.

さらにアメリカ人には,強い反知性主義の伝統がある.地球温暖化は科学者の合意を基礎に勧められたため,保守派はそれをエリートたちの陰謀と宣伝した.それは巨大な政府によって税金を奪われることでしかない,と.

温暖化防止の敵は,経済イデオロギーと科学への反感である.


l  日本の変貌

(China Daily) 2014-06-09

Who are the new Japanese?

By Eric X.Li

戦後のアジアの成長には2つの支柱があった.アメリカの帝国的な秩序と,中国の成長である.今や,アメリカが変調をきたした.そこで安倍晋三が登場し,新しい日本がアメリカの役割を,少なくともアジアで引き受ける,という.実際には,中国を唯一の敵にして.

アメリカが日本の火遊びに付き合えば,アジアの成功の2つの支柱とも失われる.人口減少と経済停滞に苦しむ日本は,中国の成長を恐れているだけだ.安倍が信じる新しい日本人とは,その祖父母たちと同じであると称賛するが,中国人や韓国人にとって,それが虐殺を思い出すものであっても気にしないのだ.

Bloomberg JUN 10, 2014

Is Japan Turning to Voodoo Economics?

William Pesek

安倍はレーガノミクスを信奉したのか?

ソニーやトヨタに対して利益を増やすより,逆に,労働者から始めてはどうか? 小企業が雇用を増やせば,5年間は税金を免除する.富は富裕層から下がってくるのではなく,庶民から登って行くのだ.

Bloomberg JUN 11, 2014

Japan's Abe Is the World's Best Leader

By Noah Smith

私は安倍を疑っていた.彼の最初の政権が破滅的であったし,2012年に再登場しても,経済の難しい改革には手を付けずに,円安を促して憲法改正を狙っているだけだ,と思っていた.

しかし,私は間違っていた.はっきり言えば,安倍は今,世界で最も有能な政治指導者である.

浜田宏一と黒田東彦の助言を得て,安倍は恒久的なマネタリズムを採用し,デフレ脱出に成功した.成長が回復し,ついに賃金も上昇し始めた.

保守的なナショナリストから変貌し,女性の地位向上,法人税減税,年金基金を高利回りのリスク投資に向け,規制緩和,TPP参加,さらには,毎年20万人の移民受け入れを主張した.

中国や韓国と敵対して靖国参拝を行ったのは確かに問題だった.しかしその後,国際派のリベラリズムに転身し,中国の威嚇からアジア諸国を守る,と主張している.

何より,安倍は日本のそれまでの指導者になかった輝きを示した.

FT June 11, 2014

Japan property revival catches foreign attention

By Ben McLannahan in Tokyo

NYT JUNE 12, 2014

Abe and the Fourth Estate

Norihiro Kato

過去の首相たちはそれを自制した.安倍首相はメディアの関係者と私的な会食を繰り返している.それは親密な関係を築いて報道内容を政府に好意的なものに変えるためだ.機密保護法,消費税増税.集団的自衛権.市民からの敬意よりも,首相の好意を重視するジャーナリズムが育つ.


l  民主主義の解体と再生

The Guardian, Monday 9 June 2014

The referendum is not Scotland v Britain. It's about a patriotic alternative to the SNP

Gordon Brown

Project Syndicate JUN 11, 2014

Rethinking Democracy

DANI RODRIK

民主化の第3の波といわれるほど,世界は民主主義を享受している.しかし,同時に,民主主義国家の成長は減速し,民主主義の将来は疑わしい.

先進諸国では,民主主義が成長を実現できず,社会の不満を吸収できないことが問題になっている.発展途上の世界では,市民的な自由や政治的自由が実現していない.真の民主主義には,政治的な代表制と,権力者の制限,が必要である.法の支配を欠く民主的な選挙は,多数の独裁制に向かわせる.

こうした民主主義は実現したのは,国民国家で産業革命とその社会変動.大衆動員を成功させた国だけであった.リベラルな民主主義とは,それ自体が,ストレス下にある国民国家の見出した解決策であった.

しかし,国民国家は上下から攻撃を受けている.経済グローバリゼーションは,社会的結束のために政府が既存の資源配分や再分配に影響を与える経済政策の効果を奪う.さらに政策担当者は厳しい競争と国民からの要求にさらされ,困難な政策をグローバリゼーションのせいにして延期する.発展途上諸国では,しばしば権力者の制限が不十分で,リベラルではない民主主義や,競争的な権威主義体制が現れる.EUにおける中央銀行の独立性や財政規律も,官僚支配を強めている.

しかし,官僚支配体制は自己破壊的である.民主的な正統性を欠いた政策は機能しないからだ.ヨーロッパは政治統合を深めるか,経済統合を遅らせるか,選択に直面している.他方,張って途上諸国の軍による介入は,対立しつつも抑制と権力の交代を受け入れる「民主主義の文化」が育つのを,ますます阻むことになる.

権力の抑制を確立するには,野党に投票することで,与党を敗北させるしかない.グローバリゼーションや,非リベラルな国家の圧力に,リベラルな民主主義が生き延びるには,民主主義の新しい意味を発見することだ.


l  旧ソ連圏の変化

FT June 9, 2014

Russia’s neighbours: Primary colours

By Jack Farchy

ロシアのプーチン大統領とカザフスタンのナザルバエフ大統領,ベラルーシのルカシェンコ大統領が結んだユーラシア同盟の協定は,EUに対抗することを意図したものだ.2010年に関税同盟,2011年からは,17000万人からなる資本,サービス,財の単一市場を形成した.しかし,西側との貿易や投資を減らす閉鎖的な経済圏を創るだけとなる危険がある.

他方,中央アジアでは中国が進出している.カザフスタンのエネルギーの4分の1を中国が購入している,という.

FT June 9, 2014

Russian red lines on Ukraine restrict Poroshenko

By Neil Buckley in London

Project Syndicate JUN 9, 2014

Europe in a Multipolar World

VOLKER PERTHES

NYT JUNE 10, 2014

Who Ordered Politkovskaya’s Murder?

By THE EDITORIAL BOARD

8年前に殺害された,ロシアで最も尊敬された女性ジャーナリストAnna Politkovskayaの事件は,5人の犯人の裁判が終わった.しかし,誰が彼らに命令したのか? 彼女はチェチェンの報道でプーチンの反感を買っていた.

NYT JUNE 11, 2014

Reassuring Eastern Europe

By JAMES P. RUBIN

オバマは東欧・バルチック諸国を安心させることに失敗した.彼らはNATO再編,米軍基地の増強を望んでいる.


l  ロボット産業

FT June 9, 2014

Robot makers turn to technology industry as next world to conquer

By Chris Bryant in Frankfurt

FT June 10, 2014

Thinking machines are ripe for a world takeover

By Anjana Ahuja


l  タイ王室の衰微

FT June 9, 2014

The enduring power of lese majesty

By Michael Peel

FT June 11, 2014

Thailand: Salute to the past

By Michael Peel and David Pilling


l  中国の変化

NYT JUNE 9, 2014

The True Cost of China’s Fakes

Yu Hua

Alibabaが利用者を増やしたのは,その支払いシステムにある.模造品があふれている中国市場で,本物だけを区別して売ることは難しい.しかしAlibabaでは,Taobaoで購入した消費者が,Alipayで支払う.この場合,買い手は支払った金を,商品が届いて本物であると確認してから,売り手に代金が引き出せるように指示する.偽物だったら支払われない.

Alibabaのサービス拡大は,中国人の生活を根本的に変えた.

FT June 12, 2014

The aim of Xi’s reforms is to preserve party control

By Robert Zoellick

習近平は,権力を強化し,経済改革の多くの目標を掲げて成長を持続するつもりだ.何より,大気汚染も解決する.それは共産党が政治支配を維持するために必要だ.習は,中国の台頭によって,敬意を集めたいのだ.国家の威信は共産党の正当性を高め,海外資源の確保や海上の境界線拡大とともに,ナショナリストの感情を強く刺激する.

アメリカと西側は,今後も中国をグローバルなシステムに包摂することを目指しつつ,その不確実さについてヘッジしておくべきだ.中国の新しい指導者たちが中国の復活と使命をどのように考えているのか,正しく理解する必要がある.


l  ブラジル・ワールド・カップ

FP JUNE 9, 2014

Brazil Is 'Totally Screwed'

BY SHANNON SIMS

「おれたちは完全にだまされた.」 それがブラジル人たちの共有した感情だ.

カーニバルの後,世界中のサッカー・ファンが集まるワールド・カップがある.しかし,ブラジル人にとって,サッカーよりも生活の心配だ.準備期間にも主要諸都市で公共料金の値上げに反対するデモが起きた.

治安が急激に悪化している.検挙のための殺害や,警察官の死亡率も上昇し,警察官が辞めていく.スタジアムの建設に政府は中央から地方まで莫大な負債を抱え込んだ.都市のインフラはまだこれからの課題だ.大統領はいろいろな公約をしたが,それは何も実現できない.

Project Syndicate JUN 10, 2014

Brazil’s Own Goals

MATT SLAUGHTER and JAANA REMES

ブラジルは国際的な注目を集めるが,その経済は世界経済から切り離されており,もっと緊密な連結を実現しないと,将来の成長や繁栄を失う恐れがある.

確かに世界第7位の経済規模に拡大したが,その原動力は商品需要,人口の配当,消費ブームであった.中産階級に入れない貧困層が多く,一人当たりGDPでは95位と,大きく劣っているのだ.もっとインフラに投資して緊密な統合を実現し,レアル高により競争力低下も是正して,貿易を増やすことである.

FT June 11, 2014

The football disaster that conquered the world of sport

John Gapper

Bloomberg JUN 11, 2014

Blame India's World Cup Drought on the Shoes

By Chandrahas Choudhury

インドンも1億人のフットボール・ファンがいるけれど,その世界ランキングは154位である.しかし,1950年にワールド・カップに出場できる資格があった.しかし,政府はそれを拒んだのだ.

theguardian.com, Thursday 12 June 2014

As the World Cup action begins, Brazil's hard-fought democracy is under threat

Lucia Nader and João Paulo Charleaux

FT June 12, 2014

Joy and anger in Brazil as World Cup kicks off

By Joe Leahy and Samantha Pearson in São Paulo


l  金融政策と金融監督

Project Syndicate JUN 11, 2014

Leaners of Last Resort

BARRY EICHENGREEN

金融リスクがある中で,中央銀行は完全雇用に注意を向けるべきか? 金融システムの債務過剰が問題であるとわかっていても,それが実際に危機を生じてから,その処理に金融政策を使うだけでよいのか?

中央銀行はマクロ・プルーデンシャルの手段として金融政策を行使するべきだ.ノンバンクの金融機関などにも,金融監督の範囲を拡大する.そのパワーを金融リスクの予防にも行使する.潜在的な金融リスクの(最初ではなく)最後の手段として,金融政策も調整するべきだ.

Project Syndicate JUN 12, 2014

The IMF’s False Confession

ASHOKA MODY

IMFは,イギリス経済の予測と緊縮策の正当化に関して謝罪するべきか?

******************************

The Economist May 31st 2014

A world to conquer

How to keep roaring: Business in Asia

Japan’s demography: The incredible shrinking country

Remembering Tiananmen: The lessons of history

Ukraine’s presidential poll: A two-tone election

China: Wild at heart

(コメント) アジア企業の世界戦略が起動する,と特集記事は分析します.人口動態は労働力を減らし,高齢化に向かいます.安価な信用供給,為替レート,高い競争力,も終わるでしょう.成長が減速する中で,技術革新やブランドで欧米企業に対抗しなければなりません.消費者は良い品質を求め,インターネットで厳しく比較します.アジア企業はグローバリゼーションの条件を活かすしかないのです.重役会議も英語で,新規採用は世界各地で,一気に企業を世界標準にする? The Economistの予想ですが.

日本,ウクライナ,中国,に関する記事が興味深いです.

******************************

IPEの想像力 6/16/14

将来を予測することは研究者の嫌うところです.しかし,政治家なら,自国と周辺地域の将来の姿を常に考えているはずです.そこには,政治によって,さまざまな異なる経路があるからです.

外交,農業,貧困,高齢化,という問題を,日本の政治家たちは,20年,30年先にどうなる,どうしたい,と考えているのか.

もしイギリスがEUから離脱し,内部の政治統一を失えば,国際的な地位を大きく低下させるでしょう.それに比べて,日本にはアジアの地域統合を促す仕組みが欠けています.この先,日本を弱くする条件とは,アメリカや中国,韓国との関係を損ない,アジアで孤立することです.

たまたま,久米書店という本の紹介番組を観ていると,農業には多くの工程がある,という文章を紹介していました.農家を営むことには,有機的に結びついた多くの知識が詰まっており,その工程に応じて革新的な試みを追加できるから,農業はとても面白い,と彼らは語っていました.

かつて,工場監督官や労働基準監督官の制度は,産業革命や急速な工業化に介入して,それを人間にとって生活の改善であるような「文明のシステム」にする優れた試みであったと思います.農業や医療のように,多くの規制と公的な補助金や保険で維持されている分野についても,政府と企業・個人とを組み合わせ,積極的に革新する自由を与えるべきです.

補助金や関税には,特殊利益団体が関係します.本当に国民負担や老人の福祉を考えた制度を創るには,医療や介護の基準を見直す必要があるでしょう.保険制度による負担を,繰り返し,国民に問うシステムを起動すると良いでしょう.また,社会福祉監督官を育てて,全国各地,国民各層から評価や改善点を集めます.

介護労働者の報酬を高めるために,老人の所得を増やすのが良いでしょう.老人がその年齢層の平均賃金の6割.もしくは,生活最低保証額を受け取るようにします.受給資格として,資産を持たない老人に限ります.貯蓄や土地・家屋などを,子供への相続や,国庫に贈与することで,誰でも老人の住宅利用や生活給付を受けられます.

各地に老人のための住宅施設を設けますが,それは既存の住宅をリフォームしたシェアハウスにします.町の中で,地域の工務店や食堂,ケータリングに需要を与え,高齢者自身の就労も可能にするのが良いでしょう.老人たちが地域のコミュニティー活動に参加し,託児所や保育園を手伝うこともできます.

こうして日本は,高齢者の医療や生活保障システムを開発し,輸出します.それは,異なる言語や文化を超えて,「福祉の帝国」として評価されます.私はそれを,高齢化のルイス・モデル,と呼びます.高齢者は社会の負担ではなく,新しい社会システムを発見する過程に参加します.幸せな老人が多い社会で,労働者たちは社会保険を負担し,移住して働きたいと思うでしょう.

優れた福祉監督官が十分に老人の満足感や介護労働者の条件をモニターすれば,老人ホームの競争促進が優れたサービスや多様な試みを実現するでしょう.外国から介護労働者を短期雇用する制度も,外国人の永住権取得や国籍取得に向けた積極的な同化論・多文化論とともに,各地で具体的な経験と論争を積み重ねる中から答えを見つけるべきです.

若者の失業や非正規労働者が増えて,ホームレスが深刻な問題になったのは最近のはずです.今は,都市の裏通りや,公園,街並みから,彼らの姿が消えたように感じます.しかし,グローバルな資本主義は次の危機を準備しているでしょう.

高齢化にとどまらず,環境,教育,女性,など,社会的革新で世界を指導する国が必要です.日本も挑戦してください.

若者たちに,大学入試なんて要らない,と思うのです.さまざまな資格や能力が必要なら,公文式や専門学校,インターネット学習を組織する方が優れています.大学が育てる人間とは,社会的革新を目指す改革者,破壊者,革命家です.旧弊を打破し,社会的利益を掲げ,多くの人を巻き込んで行動する若者の覇気を,大学は教えてくれません.図書館と制度・政策をつなぐ研究支援,フォーラム機能があれば,どこでも,それが大学です.

******************************