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2018 年2月19日

エジアン・レアアース(ARE)事件の現状:現在も続く深刻な放射能汚染

 マレーシアで発生したエジアン・レアアース(ARE)事件は、約30年前に発生しました。三菱化成株式会社(現在の三菱ケミカル)の子会社のARE社が、レアアースの製造過程で発生した放射性廃棄物の適正管理を怠り、有害な放射性廃棄物を違法投棄したことによって、多くの子供たちを含む周辺住民と会社従業員が放射能被曝による健康被害を被りました。裁判で明らかになった放射能汚染区域は除染されましたが、裁判で証言漏れとなった場所もあるようだという住民の不安を受けて、地元出身の研究者と共同で現地調査を実施しました。残念なことに住民の心配は的中しました。異常に高い放射線の値を示す場所が複数発見されたのです。中には、毎時4マイクロシーベルト(μSv/h)を超える場所もありました。土壌分析では、放射性トリウムが6,263ppmを示す場所が見つかりました。これはEUの安全基準の128倍というものすごい高さです(EUの基準は、建築材料の安全基準ですが、それは49ppmです)。

 ARE事件の被害者のライ・クワンさんとライ・ファンさんがAREの親会社である三菱ケミカルに対し、除染を早急に実施するよう強く求めています。自分たち以外の人たちに同じような辛酸をなめてほしくないというのが理由です。インタビュー動画は以下をご覧ください。
 こちらをクリックして動画をぜひ見てください!(6分45秒)

 
日本の近代化の過程でマレーシアの住民に多大な被害を与えてしまったこと。そして被害者の救済と被害の拡大の防止策が中途半端になっていること。このことを多くの日本人に知っていただきたいと念じています。現状を放置したままでは日本人に付与された不名誉は回復できません。

和田喜彦