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IPEの風 9/15/08

誕生日を口実に、アルト・サックスフォンを買いました。いつか好きな曲をコピーできるようになればいいですね。休日の公園で練習します。

ドーハ・ラウンドは決裂し、グルジア戦争は決着を見せず、アメリカ政府はいよいよファニーメイとフレディーマックとを救済することに決めました。

日本がバブル後の金融危機について、国際的に騒がれたとき、日本の研究者や指導的な立場の人々は「国有化して整理せよ」と強く主張したでしょうか? 政府がさまざまな金融行政や介入によって銀行融資をゆがめた結果、バブルや危機を招いた。だから、むしろ政府は関与するな。民営化しろ(あるいは、競売せよ)、という流れでした。しかも(日本型資本主義に失敗の原因があるのだから)、外資による買収が望ましい、というわけです。(しかしクルーグマンは、大恐慌型の国有化と整理を支持していたと思います。)

さて今、シティグループ、メリルリン、UBS,ノーザンロック、ベア・スターンズ、ファニーメイとフレディーマック、リーマン・ブラザーズ、など、イギリスやアメリカで、次々に銀行の不祥事、破たん、救済合併、あるいは(準)国有化が起きています。しかし(当然ですが)、アラブ諸国の政府系投資ファンドが全部買い取るとか、ロシア・中国政府系銀行に吸収合併された、という話はありません。日本やヨーロッパの銀行が積極的に買収している、という話も聞きません。(The Economistの記事に、Equity Fundによる買収が議論されています。

なぜもっと早く、当時の日本政府は金融制度の改革に、直接、乗り出さなかったのでしょうか? 私の記憶では、日本の政府や自民党は、住宅金融専門会社(住専)による銀行の迂回融資を許した結果、その不良債権を処理するために法案を通過させる苦労を強いられて、そのような作業に二度と関わらなかった、という印象です。日銀の独立性も、金融監督の独立性も曖昧で、大蔵省が銀行業界と癒着していた、と批判されていました。銀行システムの改革より、大蔵省の解体が、もっぱら議論されたのです。

今週のReviewに紹介した、ビル・エモット(The Economist元編集長)の論説は、アメリカの救済融資や住宅モーゲージの金融機関国有化を強く支持しています。また、星岳雄氏らの日本経済改革に関する提案は、おそらく20年前にも議論されていたことでしょう。しかし日本では、バブル後の政治の混乱が改革を先送りし、土地・資産市場の崩壊と金融危機、自民党の分裂、停滞によって、政治の不安定さが経済改革の議論を小泉ブームまで封印してしまいました。

9・11の記念日に、世界の安全保障や核軍縮が議論されることは重要なことだと思います。日本政府が、8月6日や9日、15日に、アメリカ、EU,韓国、中国、インド、ロシア、などから学生や研究生、若手政治家たちを招待して、ダヴォス会議のような国際安全保障会議を、毎年、アジアで開く計画を進めてはどうでしょうか?

外国の軍隊が嫌われるとしたら、それは土地の住民を殺したとき、特に子供を殺したときです。アフガニスタンの村で通夜に集まった人々を、タリバンの兵士と誤認したアメリカの特殊部隊は、空爆で90人の村人を殺害し、そのうちの60人は子供であった、ということです。カルザイ大統領の度重なる抗議にもかかわらず、特殊部隊は今もフロリダからの指令で動きます。The Economistの記事)

大阪駅の近くを歩いているとき、『ビッグ・イシュー』を買いました。ホームレスをなくす有志の活動が、こうして成果をあげていることに、そして、それを販売するホームレスの男性にも、希望を感じました。

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