IPEの果樹園2010

今週のReview

3/22-/27

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世界の英字紙HPからコラムを要約・紹介します.著作権は,それぞれ,元の著作権に従います.

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IPEの想像力 3/22/10

入院中に観たテレビで面白いと思ったのは、「竜馬伝」と「相棒」でした。また、クローズアップ現代で、高遠菜穂子さんへの「自己責任」批判を問い直す番組も観ました。

私にとって高遠さんの「事件」は、その前の斬首事件などとともに、日本の外交政策や論争が、狭隘で、浅薄な、一過性の話題になってしまう事例でした。普天間基地の移設問題はもちろん、最近の捕鯨問題や、核持ち込み「密約」と外交文書の破棄でも、そう感じました。国益や安全保障、外交政策をめぐる、落ち着いた、視野の広い報道、情報整理と論争を、長い目で、継続的に国民に伝えてほしいと思います。

普天間基地の移設問題を議論するなら、私たちはもっと、東アジア共同体の実現についても、イラクやアフガニスタンで戦うアメリカ兵やNATO諸国の兵士たちが担っている役割と苦しみについても、一緒に議論すべきだと思います。

ブレア元首相は、イギリス議会が設置した究明委員会でも、イラク戦争の決断を強く支持しました。オバマ大統領への交代は、イラクからの完全撤退という約束と同時に、アフガニスタンやパキスタンにおける軍事介入を強める戦略によって正当化されています。The Economist誌は、当初から、イラク侵攻を支持し、今も、アメリカがイラクへの関与を低下させることに強い不満を示しています。絶対的な平和主義を、私も支持しません。

しかし、戦争や武力行使の問題について、明確に講義で説明できているわけではありません。主に、「戦争は国際秩序の調整過程である」というR.ギルピンの理解と、J.M.ケインズの『平和の経済的帰結』を紹介し、考えてもらいます。

外交や戦争という現実が、高遠さんを「死にたい」と悩ませ、アメリカの帰還兵たちに重大な肉体的・精神的傷を負わせていることに、あらためて、戦争を終わらせる強い理由を考えました。特に、自分が病室で寝ている間も、世界中の戦場で多くの兵士たちが傷つき、市民も犠牲となって、ベッドに横たわっていることを想ったからです。帰宅してから、「反戦イラク帰還兵の会」による『冬の兵士』を、拾い読みしました。

「冬の兵士」とは、アメリカ独立革命の際に、ジョージ・ワシントンが率いる軍隊が敗退を続け、ペンシルヴァニア州のバレー・フォージにおいて1977-78年の冬を越したことに由来します。住宅も、食糧も、衣服も足りず、病気が蔓延し、脱走兵が出始めて、革命が失敗に終わる危機に瀕していました。

このとき思想家トマス・ペインが言葉で部隊を奮い立たせた、と言います。「今こそ魂が問われている。夏の兵士、日和見愛国者たちは、この危機に際して国家への奉仕から身を引くだろう。しかし、今それに耐える者は、人びとからの敬愛と感謝にふさわしい。専制政治は、地獄と同じように、容易に征服されない。しかしわれわれは、戦いが厳しいほど、勝利の栄光もまた大きい、という慰めをともに得るのだ。」

ある意味で、これはイラクから撤退するオバマを非難する言葉のように見えます。しかし、「反戦イラク帰還兵の会」は、1971年の「反戦ベトナム帰還兵の会」による証言を引き継いで、イラク戦争の現実を国民に広く伝え、アメリカの政策を変えようとしました。

彼らの一人は証言しています。「通りかかったある女性のことを覚えています。大きな袋を持って、こちらに向かってくるように見えた。そこで、私たちは彼女に向けてMk19自動擲弾銃をぶっ放しました。やがて粉塵が収まると、その袋には食料品がいっぱい詰まっていたことが分かりました。その女性は私たちに食べ物を届けようとしていた。それなのに、私たちはその人をチリヂリの肉片に吹き飛ばしてしまいました。」

兵士たちが人間に対して発砲することを受け入れるために、敵を非人間化し、兵士たち自身を非人間化する訓練が続けられています。帰還兵たちの多くは、激しい戦闘と、そのような訓練の結果として、肉体的な傷を負わない場合でも、精神的な障害を訴えています。

彼らの要求は、1.イラクからの即時・無条件撤退。2.軍人への医療保障・その他の給付。3.イラク国民への賠償。

あとがき、において、アーロン・グランツは書いています。「イラクへの3度の訪問では、出会ったほとんどすべてのイラク人が私を丁重に迎えてくれた。・・・みな私を自宅へ招き入れ、茶を勧め、ときには手を尽くした昼食を振る舞ってくれた。」 それは、彼がイラクの人々の話を聞こうとしており、銃を持っていないからだった、と。

「反戦イラク帰還兵の会」の願いを、グランツはこう書いています。「いつか近いうちにこの戦争も終わり、イラクから最後の米軍部隊が本国へ帰還するだろう。そのときには、アメリカ人の帰還兵とイラク市民は、銃も迫撃砲も戦車もなく、一つのテーブルに着いて向かい合い、誰もが隣人と交わすようなやり取りができるようになっているだろう。」

さて、入院中に観た、もう一つ、特におもしろかった番組は、地球ドラマチック「コーラスが街にやってきた」です。ご覧になった方には分かるでしょうが、その面白さは格別です。・・・イラクの街にも、彼らを励ますコーラスがあればよいのに。

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1.中国人民元問題と成長戦略

2.ギリシャ危機からユーロ問題

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主要な出典 Bloomberg, The Guardian, FP: Foreign Policy, FT: Financial Times, LAT: Los Angeles Times, NYT: New York Times, The Observer, The Times, SPIEGEL ONLINE, WP: Washington Post, WSJ: Wall Street Journal Asia


1.中国人民元問題と成長戦略

(コメント) 中国人民元の問題は、ギリシャやユーロ問題と、何が、どれくらい異なるのか? また、共通するのか?

P.クルーグマンも含む多くの人びとが言及し始めた1971年のニクソン・ショックを再現する提案(それは、ブレトンウッズ体制の最後でした)よりも、私は1985年のプラザ合意とJ.ウィリアムソンの目標相場圏を考えます。中国とアメリカも、ドイツとユーロ圏内の赤字諸国も、23年前の『為替レートと国際協調:目標相場圏とマクロ経済政策』を再考してはどうでしょうか?

世界のインフレやデフレを避けながら、どのように国際収支不均衡を秩序正しく調整できるでしょうか? それはまた、貧しい国のキャッチ・アップや、豊かな国の高齢化と社会保障制度改革を含む、長期的な成長と「完全雇用」を求める政治的要請を制度化しなければなりません。

中国がこのまま人民元をドルに固定し、バブルを生じて、銀行システムに麻痺を生じる以外にも、さまざまな懸念が議論されています。資本逃避や闇取引、景気過熱とインフレ、あるいは、高齢化と人口移動、・・・旧ソ連圏のような国家管理に戻るのか、EU圏のような政策の統一と市場統合を目指すのか、・・・日本やオーストラリアの参加も、トルコのEU加盟のような、激しい論争を生じるかもしれません。

ブレトンウッズUからプラザ合意U、そして、AMFU、東アジア共同体へと、具体的な成果を集約し、バランスを取りながら指導する超国家機関を、公的・私的な権威が要請するには、それぞれの分野で指導的な個人が高い能力を発揮しなければなりません。

NYT March 15, 2010

Taking On China

By PAUL KRUGMAN

「人民元の価値を過少に抑えている中国の政策は、世界経済の回復を遅らせる重荷である。何かしなければならない。」

2003年には毎月100億ドルの外貨準備を増やしていた。今では毎月300億ドル以上を、24000億ドルの外貨準備に加えている。2003年の経常黒字は460億ドル。2010年の経常黒字は、その約10倍、4500億ドルに達するだろう。

主要諸国は流動性の罠に陥って、金融政策が使えなくなっている。中国の貿易黒字はこうした国々の刺激策を損なっており、それを相殺することもできない。中国が外貨準備を積み増すことで、アメリカの資産価格を支え、長期金利を抑制している、という意見をPAUL KRUGMANは否定します。

1971年に、アメリカが同様の、しかし、より程度の小さな外国通貨の過小評価問題に対処したとき、輸入品に10%の課徴金を追加した。数ヵ月後、日本、ドイツ、その他の諸国が通貨のドル価値を引き揚げた後、それを廃止した。」

同じ政策を採らねば、中国は政策を変えないだろう。

FP Monday, March 15, 2010

Paul Krugman, neoconservative

Posted By Daniel W. Drezner

アメリカが一方的に中国に対する制裁措置を採ることにDaniel W. Dreznerは反対です。

まず、1971年と今との違いを指摘します。当時の国際収支不均衡は、ジョンソン、ニクソン政権下で増税なしにベトナム戦争と社会支出を続け、インフレと「ドル過剰」が問題になっていました。日本やドイツは輸出を増やすためというより、ブレトンウッズの国際協定が求める為替レートの安定を維持するために外貨準備を増やしていたのです。そして、イギリスがドルを金に交換しようとして、ニクソンの決断に至った、とDaniel W. Dreznerは述べています。

「言い換えれば、アメリカが1971年には経済的な意味で悪者であり、日本やドイツではなかった。」

だから、アメリカは一方的な行動を採るより、IMFなどを介して、多角的に協調するべきなのです。IMFは中国の為替レートを批判してきました。また、中国の政策によって犠牲になっているのは、ヨーロッパや大西洋圏の通貨価値が増価した諸国です。ブレトンウッズUでは、その利益の分配が中国に偏っており、経済的な意味で悪者だ、という合意ができています。

FT March 15 2010

Bubble or not, China’s rise is real

By Gideon Rachman

中国は1890年のアメリカに似ているのか? それとも、1980年の日本の方によく似ているのか? もしアメリカに似ているとしたら、中国は次の1世紀を通じて支配的な国になるだろう。もし日本との比較がよりふさわしいなら、アメリカの覇権に対する中国の挑戦は短命に終わる。

20年前にポール・ケネディーの『大国の興亡』がベストセラーとなり、アメリカ衰退論がブームになったことを振り返りつつ、事実も、それに依拠した人びとの予測も、急速に変化してしまう、と主張します。中国がどうなるかは、その成長の持続性を考えるべきであり、その点で、日本に比べて、人口が多いだけでなく、まだ大幅に貧しいことをGideon Rachmanは重視します。

すなわち、減速するまでの高度成長期間は長く、世界経済に占める割合はさらに高まるだろう、と。

LAT March 16, 2010

The system that divides China

By Carl Minzner

FT March 16 2010

China and Germany unite to impose global deflation

By Martin Wolf

世界経済にとって、“Chimerica”より“Chermany”が重要になるのでしょうか? “Chimerica”とは、中国とアメリカとの世界インフレ政策連合でした。中国の投資と生産力の増大は、アメリカの消費と債務の増大によって維持されたのです。それは世界金融危機の背景となりました。

他方、“Chermany”とは、世界最強の輸出国、中国とドイツの世界デフレ政策連合です。金融危機後の不況においても、国内需要の不足を輸出で補い、世界市場の争奪戦を加速します。

両者は顧客が購入し続けると信じている。しかし、無責任な借り入れはやめるべきだ、と考える。彼らの黒字は他者の赤字であるから、その主張は矛盾している。黒字国は赤字国に融資しなければならない。もし債務の累積が過大になれば、債務国はデフォルトになる。もしそうなれば、黒字諸国の自慢する「貯蓄」は幻想であったとわかるだろう。売り手の側の融資による輸出は、事実上、あからさまな輸出補助金である。

ドイツの財務長官は、ユーロ圏に金融危機を管理し、財政赤字を調整する、共通のEMFを支持するふりをしながら、実際には、ドイツがユーロ圏を離脱する姿勢を明示しました。

Martin Wolfは、それが意味するのは、デフレを悪化させ、ドイツ自身の黒字を破壊し、国際的な「近隣窮乏化政策」に拍車をかけて、1930年代を再現することだ、と批判します。しかも、同じことが中国についても言える、と。

ドイツがギリシャに財政赤字の削減と賃金・物価の引き下げを求めるように、中国がアメリカ政府に同じことを要求しても、実現できないことはさらに明白です。世界最大の黒字国である中国が、他国を保護主義だと非難するのは、為替レートの水準を批判された反論になるでしょうか? むしろ、中国人の貯蓄が失われるのを心配する方が良い、と。

FT March 16 2010

China’s property bubble is worse than it looks

By Takatoshi Ito

中国は1980年代の日本のバブルを正しく学ぶべきだ、と伊藤隆敏は主張します。

中国の多くの官僚たちがわれわれに、住宅バブルの崩壊後、日本が20年も経済停滞したことの起点は、アメリカからの政治圧力に負けて円高を受け入れたことだ、と言う。・・・しかし、私は円高を責めない。」 日本は円高のデフレ圧力を金融緩和と財政刺激策で吸収できたからです。むしろ、金融引き締めや強力な不動産取引への規制がもっと早く、1987年か88年に導入されるべきだった、と。

今、中国は都市部から住宅バブルを生じつつあります。その最大の効果的な対策は、金融引き締めと人民元の増価です。「人民元の増価は、中国の輸出部門が過熱するのを抑え、購買力を高めて生活水準を改善します。」・・・「アメリカが求めるからという理由で、それ(増価)を拒むべきではない。」

NYT March 17, 2010

Will China Listen?

「今求められているのは、より破壊的な状態に向かうことなく、中国の戦略(安価な人民元による輸出促進)を少なくとも弱めるように、どうやって説得するかだ。」

「(24000億ドルの外貨準備)は両国にとってリスクをはらむ。ドル安は、中国の保有する資産の価値を減らす。ドル価値の下落はドル売りを招くか、あるいは、利益をもたらすかもしれないが、急激な変化は気まぐれな金融市場を混乱させる。また中国政府は、関税や輸入割当のような対抗措置を採るかもしれない。こうした対決姿勢が合理的に収まる保証はない。貿易戦争に陥れば世界中が巻き込まれる。」

そこで、為替レートについてはIMFを前面に立て、また、中国の黒字に苦しむEU、インド、韓国、などと強調すること、を支持します。

FP Wednesday, March 17, 2010

The political economy of pressuring China

FP Thursday, March 18, 2010

Is the West turning on China?

Posted By Daniel Blumenthal

WSJ MARCH 18, 2010

The Yuan Scapegoat

今、人民元を強く批判するのは、アメリカ政府がケインズ主義的な刺激策を主張して、景気回復に十分な成果を上げていないことを言い逃れるために、中国との貿易戦争を演出しようとしている、とWSJは理解します。

まず、中国政府は人民元の為替レートを決めているが、それは珍しいことではない、と考えます。通貨の世界市場は、中央銀行がその供給を独占しています。固定為替レートは歴史的に何度も選択された制度であり、ブレトンウッズ体制がそうであったように、悪者ではない、と。

為替レートを固定する国の多くは、貿易や投資を促すためにそうしており、金融政策を安定させるうえでも有益である、と考えます。その代償として、金融政策を自由に決定できなくなります。中国が日本の経験から人民銀への圧力を避けようとするのは当然であり、中国の成長維持は世界経済の回復に貢献している、と認めます。

WSJが中国に求めるのは、資本取引の自由化、です。この提案は、既述の議論とは別に、理解できますが、必ずしも説得的ではありません。いかにもWSJという印象です。


2.ギリシャ危機からユーロ問題

LAT March 15, 2010

Greece's crisis, Germany's gain

By Thomas Meaney and Harris Mylonas

ドイツは、1.輸出に成功した黒字国として、2.ECBの次期総裁を狙って、3.ユーロ圏内の赤字国に調整を求めて、4.ユーロ圏に参加したい諸国に対して、どのように対応するべきでしょうか?

SPIEGEL ONLINE 03/15/2010

EU Economic Policy

France Urges Germany to Curb Export Surplus

FT March 15 2010

It is better to have explicit rules for bail-outs

Lorenzo Bini Smaghi

SPIEGEL ONLINE 03/17/2010

France, Germany Bicker over Export Surplus

ユーロやECBをめぐる独仏の論争が再燃します。


3.タイの政治対立

WSJ MARCH 15, 2010

Thailand's Time for Choosing

guardian.co.uk, Tuesday 16 March 2010

Lifting the lid on Thailand's red-shirts

Thitinan Pongsudhirak

バンコックの旧来型支配層と政治汚職に対して、タクシンというグローバリゼーションのビジネス富裕層やポピュリスト的専制支配が貧しい農民層を動員する、といった類型化を超えて、21世紀のタイ、そして、アジア政治を動かす政治階層が登場するのかどうか?


4.オバマ外交

guardian.co.uk, Wednesday 17 March 2010

A messiah can't do it. To reshape the world, the US must first reform itself

Timothy Garton Ash

貿易であれ、気候変動であれ、オバマ外交を阻むものとは、中国でもイランでもなく、アメリカ議会です。

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The Economist February 27th 2010

Banyan: The mother of all dictatorships

(コメント) 北朝鮮を合理的に説得するのは不可能である、とアメリカ政府もあきらめた方が良いだろう。金正日の体制は人種の純粋性を強調し、彼は「国家の母」にさえなって、敬われている。Brian Myersによれば、こうした狂信的なイデオロギーは、その起源を日本の1930年代、ファシスト支配体制、天皇裕仁の帝国に求められる、と。 ・・・本当に、・・・そうかな!?

私には近代の専制政治を論じた他の研究の方が説得的に思えます。


The Economist March 6th 2010

Gendercide

Iraq’s election: Don’t wash your hands of it

The Icesave referendum: No, thanks

Dealing with fiscal deficits: Sharing the pain

(コメント) 中国でも、インドでも、多くの国で、女子の赤ん坊を殺すために、人口の性別構成に大きな歪みが生じています。因習的な男子の尊重、少子化と男子による相続制度、老後の不安、そして、超音波による胎児の性別判定、などが作用しています。

アイスランドは国民投票によって、イギリス人・オランダ人へのアイスセーブの預金返済を拒否する世論が優勢です。しかし、その結果は好ましいものか? とThe Economistは疑います。連立政権は崩壊するかもしれません。IMF融資は執行されないかもしれません。国際金融市場は不安を高め、金利を引き上げるでしょう。EU加盟も難しくなります。

アイスランドに限らず、金融危機と世界不況、少子・高齢化と、増税を受け入れない民主主義、という条件は、世界中の国で、財政赤字とその再建策をめぐる激しい政治対立を準備しています。納税者、公的部門の労働者、年金受給者、そして世代間対立が指摘されます。

しかし、財政再建は不可能ではないようです。スウェーデンやカナダなど、それに成功した例も紹介されています。支出削減に努め、国民が財政再建のために苦痛を分かち合っているという政治的結束・公平さを主張できる政治の質が欠かせません。

イラクの選挙に関する特集記事がありました。『冬の兵士』を読んで、イラクの現状にも関心を持っていたので、再び、選挙が混乱し、宗派争いと内戦、軍事独裁政府が成立するかもしれない、という予想(そしてアメリカの関与を維持する要請)に暗澹とします。