どんな問題が出るか? 試験勉強をどうするか?…

このような質問を個別に受けることがあります。しかし、公平のためには、個々に回答することが不適当な質問です。

講義で話しましたが、素晴らしい学生、熱心に勉強した学生だけが、はっきり良い点を取れるような<良い問題>を出すこと、また、何の準備もせず、人の答案を真似たり、「適当な」作文さえ長く書けば良いのだ、と、大学で真面目に勉強する者を侮辱するような学生が、1点も取れないような<難しい問題>を出すこと、が私の理想とする試験です。

なお、E-mailへの回答は、質問が多くなれば、1週間ほど遅れるかもしれません。特に、試験前に質問しても、必ずしも試験までに回答できないかもしれませんが、ご了解下さい。

FAQ

1.論述式ですか?

2.何問くらい出題しますか?

3.出題予告はしないのですか?

4.前半の時事問題からも出題しますか?

5.何を覚えておけば良いのですか?

6.採点基準は何ですか?

7.卒業が懸かっていても落ちるでしょうか?

8.ホーム・ページ(HP)の内容が全部試験範囲に含まれますか?

9.出席や(E-mail・講義での)質問は成績に加点されますか?

10.どうやって勉強すれば良いのですか?

11.何人(何割)くらい落とすのですか?

回答

1.穴埋め(記憶)式か論述式か? という二分法では、論述式に近いでしょう。しかし、回答はできる限り相対評価も可能なように、知識や理解について、より限定した質問を取り入れます。

2.大きな問題で4つ程度(変わることもあります。1問だけで、論述せよ、とはしません)。各問題に、いくつかの小さな設問を含むかもしれません。

3.出題予告はしません。予想問題や予想解答が出まわって、それを暗記してくる学生が多くなれば、意味のある採点はできなくなります。出題と無関係な予想答案の丸暗記、HPからの無意味な丸写しは、必ず減点します。

4.前半で紹介している時事問題も、すべて含めて出題します。しかし、時事問題は、必ずしも解説したものに限らず、最新の事例からも出すでしょう。

5.記憶しておくべき基本用語・定義や公式、といったものは少ないでしょう。むしろ、なぜそうなるのか? と質問したり、そうならない場合を考察してもらうでしょう。

6.正しく、深い理解。多くの知識を関連付ける能力。具体的な問題への分析力。独創的な問題提起や論理の展開能力。などです。

7.卒業できるかどうかは、個々の科目の判定に関わりません。むしろ、卒業が厳しい条件の人は、自分で意識して準備してください。準備もせずに、卒業が懸かっているから、と安心しているようでは、単位を取得することは出来ないでしょう。試験終了後に相談に来る学生には、まったく対応できません。悪質な電話や訪問は論外であり、厳粛に対処します。(しかし、事前に相談された場合、その理由を聞いた上で、追加の課題を与える場合があります。)

8.必ずしもすべてを含みません。講義で説明した内容が出題範囲です。HPは補助的な資料集と思ってください。

9.出席や質問に対する平常点の追加はしていません。課題図書のコメントを6月末までに受領した限りで、これを評価して加点します。

10.例えば、私がもしも学生なら。 /講義を聴いて、ノートを取る。ホーム・ページ(HP)や図書館のさまざまな辞典・参考書を使って理解を深める。時事問題については、HPを読むだけでなく、日頃から新聞・TV・雑誌のニュースや解説に関心を持っておく。 /E-mailや講義で質問する。さらに、HPからダウンロードして(「ダウン・ロードをどうするか?」)、自分の講義ノートを作成する。キー・ワードを整理し、自分なりのコメントを書き加える。 /資料に挙げられた文献や関連事項を調べ、自分でノートに追加する。新聞やニュース、雑誌などから、事例を増やし、自分でコメントを書いてみる。 /一層、思考を深めるため、互いに議論する。友人と準備会=研究会を開いて、担当分野を決め、互いにその内容を説明し合う。人の説明と比較することで、自分の理解が大きく深められる。分からない点は、さらに質問する。(考えて、必ず何か回答します。)

11.各人の理解と達成水準を判断する場合、採点して落とす人が多いかどうかは分離すべき問題ででしょう。しかし全体の成績が極端に低い場合、出題内容や採点基準が不適当であったか、あるいは私の説明が不十分であった、と反省して、採点結果から、逆に落とす人が減るような調整をします。私の場合、偏差値を使うより、予定していた配点を変更するか、60点以下の人を一定水準まで60点に上げます(この場合、それ以外の人の成績は調整されません)。結果的に、例年、私の専門科目は、欠点を受験者の2割前後で上限としてきました。しかし、試験を受けない人もいたので、登録者の3〜4割が単位を落としました。もちろん、これは過去の例であり、今回の試験結果がどうなるかとは別問題です。