薬膳

日時:2007.5.16()

講師:辻岡先生

 

 

テーマ

薬膳メニューを作ろう

 

 薬膳とは、中国の伝統的な食事療法である。薬膳は東洋医学からの視点でなく西洋医学的な視点でも見ても評価が高い。なぜなら薬膳は近代栄養学をとりいれた医療・保健の両方の側面に沿った実用科学でもあると実証されつつある。薬膳には病気予防を目的としたものと病気治療を目的としたものがあり、前者を中心的に薬膳として食事療法が勧められている。

 薬膳に欠かせないのが食材であるがそもそも漢方食材となんであろうか。普段、私が聞く漢方は生薬のイメージが強く正露丸や葛根湯などを思い浮かべるがそれは勘違いである。確かに葛根湯なども生薬の一つであるが生薬、すなわち漢方食材というのは自然から作られたものすべてがそうであるので目的をもって食べることでその食材は薬であるのだ。だから薬膳の思想は「医食同源」と言われるのだ。例えば、鉄分不足の女性にはホウレン草とビタミンCをとり、血の巡りを良くする。逆に、コーヒーなどは中に含まれているタンニンにとり血圧を下げてしまうため、食後30分は摂取しない事が最善の方法である。つまりその人個人にあったものを薬膳で取り入れることが大事である。

 薬膳の基礎知識としては,内臓と外部の病理現象の相互関係を研究している蔵象学説をはじめ、陰陽学説、五行学説、ツボに密接に関係している経路学説の四大学説がある。そしてさらに必要なのは五臓と飲食五味、人体の形体、生理功能、食物の消化から生じた栄養で生命の基礎と人体の五臓の相関関係を示す相関学説、飲食の量と関係する調和学説、漢方のとめる時期を見計らう結合学説、人の出身地に影響する帰経学説、宜忌学説の五大学説が重要である。

季節に応じたメニューを作るには先ほど述べた、四大学説、五大学説を理解し季節に応じた食材を使うのが大事である。

感想

 今回の講義の中で重要なポイントとなる四大学説、五大学説があったがこれらは今まで西洋医学的な視点疑われやすい部分を解消するじゅうような学説だと言える。例えば五季といっても世界は広く一年中気温の変化が変則的な地域がある。そのような場合は帰経学説から見た薬膳のレシピがよいといえる。

 

今日の講義の中で中医学の可能性を感じたのと同時にこれから薬膳を学んでいく中で覚えていくべき知識であるので実践を通して私自身知識として身に着けていこうと思う。