薬膳講義
15060777 辻 依里
【日時・場所】4月18日(水) 18:00〜20:00
薬膳レストランあわさい
【活動報告】
・ 春の症状と食養生(「春の薬膳」の食材・生薬の確認と試食)
今回の講義では季節に応じた薬膳を通して食養生の効果を学んでいく。薬膳とは漢方薬(生薬)を使用せず、中国の陰陽論と五行説にのっとって作る予防医学的要素をもつ食養料理である。今回の講義では春の季節の薬膳を辻岡シェフの指導の下、味わっていきながら学んでいく。
・ 春の食養生
食養とは人体を構成する“気・血・津液”の不足、過剰な部分をその時々に応じ細くしたり、抑えたりするのにはどの食材を使えばできるかということをあらわす中国の中でも重宝すべき知識である。春は主に補血・補陰・平肝が代表的な食養である。
左図は五行相関図の春の部分であり、春は動植
物その陽気に誘われ活動を始めるように人間も細
胞が活発に動き始める。このように動植物の成長
を促す「風」であるが、抵抗力が衰えると風邪と
なり、体調を崩す原因となる。
五臓では肝に属しており、この時期「肝」の活
動も活発になるため充分な栄養が必要になる。
春は「青い色に酸味が欠かせない」というように青色の食物は酸を含んでおり、その酸味
が五臓六腑である肝、胆を養う。しかしこの酸をとりすぎるとバランスが崩れてしまい、
体調不良の原因となる。このバランスを補うのが春の五行相関図の中で相剋(抑制の意味)
の関係にある長夏の土の部分であり、この時期は脾臓を養う為甘味を中心食物から摂取し
ていくので、酸味をとりすぎた場合、甘味を増やし脾臓を養えばバランスが整えられる。
つまり、季節に応じて採るべき栄養素は限定されるが、過剰な摂取は陰陽説や五行説に
おいてもバランスの乱れの原因となるで自己でしっかり知識をもち、食事管理などしてい
くことが陰陽・五行相関の調和となり食養の効果が発揮できると考えられる。
・ レストランあわさいの春の創作洋風薬膳
1.
ローズマリーティー
強い抗酸力により細胞の活性化・ダイエット効果有り
2.菜の花の温製ロワイヤル、決明子とタイムの香り
菜の花は春の酸を含む青色の食材で肝機能を高め、また、相性の関係にある黒い色の塩味が欠かせない食材も含まれているので賢の働きも高める。
3.白いんげん豆のスープ
豊富な食物繊維が腸環境を整える。また、添えてある金針菜には利尿作用もある。
4.真鯛の香り焼きエストラゴン風味何首烏風味のバルサミコソース
コレステロールを減らし、動脈硬化の抑制作用がある。
5.牛肉も香草パネグリジェ、社仲風味
牛肉は体を温める働きがありビタミンを補い、きのこ類が血流をよくする。
6.春の取り合わせサラダ
白色に辛みは欠かせないというように、白きくらげは肺の機能を改善する。
7.黒豆プリン
キシリトールを使い甘味である砂糖を抑えている。また、黒豆はアクぬかずにそのまま煮ることで栄養素が取り入れられる。
8.ルイボスティー
抗酸化作用が強く、花粉症、アレルギー性鼻炎に良い。
春は酸を含む食材を取り入れるのだが実際に酸味があるから酸の食材とは限らない。味覚で感じられずとも酸が含まれている場合もあるので知識をもって判断していくことが必要である。
【感想】
旬の食材はただおいしいというわけでなく、その季節に応じて人の体にあった栄養素を含んでいると思うと自然と人は生かしあって存在しているのだと思う。食べ物を自分の体に取り入れることは生命エネルギーを吸収することでもあるので何も考えず食べるより、感謝の意を持つことも大事だとかんじました。