薬膳概論活動報告書

15060777 辻 依里

4月11日  京田辺校地

【活動報告】  

・井原先生の講義により、薬膳とは何かということを中心に薬膳知識の基礎を学んでいく。

 

薬膳とは東洋医学に基づいた予防医学的食養生である。薬膳には病気を治す食療と予防医学的な食養があるが、東洋医学では病気になる寸前の状態である未病の治療を重視している為、食養の予防医学的分野を中心として学んでいく。

薬膳の根本理念としては医食同源・薬食同源、すまわち「旬の食材をバランス良く採ることで、自然治癒力を高め、病気になりにくい体質を作り、元気に天寿を全うする」ということである。欧米人と日本人の腸の長さの差から食生活に大きな違いが見られるように、人にはそれぞれ、体質に大きな違いがある。各個人合った薬膳食養も様々なので、食べ物は自分の体に合わせることが大切である。

薬膳の基礎概念として陰陽五行説がある。昼があれば夜があり、表があれば裏があるというように自然界はすべて相対する二つの現象から成り立っているというのが陰陽論である。そしてこの陰陽論は東洋医学から見た人体の構成要素である生命エネルギーである、血液である、身体全体を潤している水分をあらわす津液に作用しており、これらが乱れ、体調不良を起こす時は同時に陰陽のバランスが崩れていると考えられる。陰陽に次ぎ、薬膳の基礎概念でもあるのが「五行」である。五行とは地球上のものを五つにわけ、そのバランスをとることであり、例えば五味という五つの味のバランスを保つ事により身体の機能が改善することも可能だが、逆にある一定の要素だけ摂りすぎたりするとバランスが乱れ、身体機能が乱れる。この五行は五味だけでなく季節ごとの食養に影響を与える五季、や人体の臓器を分けた五臓、そして食物が身体を温め、冷やす作用を表す五性があり、この五性は野菜・果物・肉といったものが私達のから身体にどのように影響するかを示す重要な判断要素となる。この陰陽五行説を正確に理解し、各個人の体質、またはその状況に合わせた食材や調理を組み合わせることで薬膳の効果が発揮されるのである。

 

【感想】

 今回の講義の中で西洋医学の影響が強い私は、東洋医学の予防医学的な考えの斬新な発想に驚いた。今までは治療することに重点をおいていたがこれからは予防という考え方をとりいれる事で病気の治療につなげていきたいと考えている。薬膳というのは人が生きていく為に試行錯誤を繰り返し築きあげてきた知識でもあり、今後の生活において身近にとりいれていく方法を考えていきたい。