夏の試食会

商学部 15060735 棚野孝康

日本の夏は蒸し暑い。抵抗力の低下している人や、元気不足の人は暑邪となり体調を崩す原因となる。夏に適度な汗をかくことは、老廃物を出し、体を涼やかにして体温を調節する。だが、暑邪になると毛穴を開かせて大量に汗を流させる。それによって体内の基本物質である「気、血、津液」を消耗し体が疲労してしまう。体液が足りなくなると、口や喉の渇き、唇や舌の乾燥、いらいら、息切れ、不眠などの症状が出てしまう。だから、この時期は体の余分な熱を取り、汗で失った体液を補充する食物を取るべきである。きゅうりやすいかやトマトやナスなどがこれにあたる。

今回もあわさいでおいしく見た目もきれいな料理をいただいた。一品目はローズマリーティーである。これは、高血圧やダイエット、血糖値の降下作用がある。二品目は合鴨の八角煮、生卵添えである。胃腸の機能を高め、余分な熱を収めてむくみを解消。三品目はヴィシソワーズ、ミント風味。胃腸を整えイライラを鎮め気力を高める。四品目は鱸の沢煮、清涼野菜添え。体内の余分な熱と湿気を取り除く。五品目は鹿児島六白黒豚フィレ肉の香草パネグリエ。便通を整え、肌に潤いを与える。六品目は取り合わせサラダ。体内の余分な熱と湿を取り除く。七品目は豆乳のババロア抹茶風味、フルーツ添え。体内の余分な湿気を取り除き糖尿病の方の甘味補給に良い。最後はルイボスティーである。活性酸素消去作用や抗酸化作用があり、動脈硬化や高血圧、花粉症、アレルギー性皮膚炎に良い。

レポートを作っていて気づいたのだが、今回のメニューはほとんどの料理に「体内の余分な熱と湿気を取り除く」という効果が含まれていることがわかった。料理の盛り付け方や器などにも清涼感を感じた。私たちがやるMY YAKUZENにもそういう一貫した効果やちょっとした工夫をとりいれたいと考えています。そして、一番驚いたのは食感という固定観念によって食材を思い込んでいるという点である。五品目の鹿児島六白黒豚フィレ肉の香草パネグリエにのっていた糸状の野菜を私は食べてみてシャキシャキとした食感と淡白な味から確実に大根と思った。が、実際はジャガイモだった。私はジャガイモを食べるときいつも火を十分に通すのででんぷんが糖に変わって甘みが増した状態しか食べたことがなかったのかもしれないが。固定観念に縛られないようにしていきたい。