13063158 法学部政治学科2回生 佐々木麻子

 

613日レポート

 

長夏から冬の食養生

 

長夏

 

長夏は、人によって意見が異なるものの、自然界が多湿を特徴とするように、人の身体にも“湿”が溜まりやすくなる。この時期に抵抗力がなかったり免疫力が低下していたりすると、体内の“湿”が「湿邪」となり、胃腸機能が低下して体調を崩す原因となる。

“湿邪”は水の性質を持つ重量感のある邪と言われており、これらに犯されると頭や体が重たく感じられる。そのため、水分代謝がスムーズに行われないと、体内に“湿”が篭もり、胃炎、食欲不振、夏バテ、むくみ、痰が絡むなどの「痰湿」となる。従って、この時期の食養生としては「利水滲湿」すなわち、利尿効果を高める事で、体内の余計な“熱”と“湿”を取り除き、「健脾」すなわち、消化吸収を高めて胃腸を丈夫にし「気」を高めて、夏バテを予防する食材と調理法が必要となる。

 

*五行→土

*五臓→脾

*食養生→利尿によって体の湿などを取り除き、消化吸収を促進する。

 

 

 

 秋は、暦の上では二十四節気の「立秋」(8月上旬)から「霜降」(10月下旬)までの約3カ月とされている。この時期は夏の疲れを癒し、寒さに備えて自然の恵みを楽しむ季節である。秋は、暖かい日と涼しい日を繰り返しながら徐々に陰の気を増し、自然界の気は陽から陰に変わっていく。その自然の摂理に従い、人間の生活も陽気を発散せずに冬に備えて養うのが良い。

 秋は「燥」の季節である。夏の疲れが残っていたり、胃腸の不調や元気が不足している人は「燥邪」となる。燥邪は空気とともに肺に入り、津液を損傷させ、から関、花の乾き、口や喉の渇き、肌の乾燥、髪のパサツキ、便秘などの症状を起こさせる。燥邪の初期のころに見られる燥病は発熱を伴う事が多いので「温燥」と呼ばれ、晩秋のころには寒気を伴うことが多いので「涼燥」と呼ばれる。この「燥邪」への対策としては、肺や髪を潤す作用のある食材をとることが良い。また、夏の疲れやだるさや疲労感の残る人は気を補う食材をとり、血液の循環を良くすると良い。したがって食養生としては“補肺潤燥”すなわち、「補陰」「生津」「化痰」などの働きのあるものをとり、辛味で温熱性のものは控える。

 中医学の“肺”は、本来の呼吸機能のほかに、水液代謝の一部、体温調節機能、免疫機能の一部まで含むと考えられている。肺は呼吸作用を通して呼気の交換、気や水液代謝をするため、この作用が衰えてくると、呼吸器系の症状だけでなく、水液代謝のトラブルも出てくる。

 

 *五行→金(=みのり、統合)

 *五臓→肺

 *食養生→体液を補充し、気道等に停滞した痰を取り除く働き

 

 

 

 冬は身体を温めるもので「気、血」のめぐりを良くすることが大切な季節である。この時期は気温が低下し、自然界の陽気が減少し、陰気が最も盛んになる。自然の摂理に従えば、動植物は活動を停止してじっと春を待つべきである。

 自然現象が「寒」で五臓では「腎」に負担がかかる季節とされ、抵抗力が不足している人や冷え性の人は「寒邪」となって体調を崩す原因となる。そのため身体を温める食物を積極的に食べて気のめぐりを良くしなければならない。牡蠣やかに、大根や白菜のような体を冷やす作用のある食材は、ナベやスープのように火を入れたり、温熱性の食材と組み合わせて食べる事が必要である。

 中医学の「腎」は、泌尿器系、生殖系、ホルモン系の働きをすると考えられている。人の主な働きは“精”の貯蔵であり、精はひとの成長発育、生殖などの源になる生命エネルギーである。これは親から受け継ぐ「先天の気(精)」と脾や肺が関与してできる「後天の気(精)」とがあわさって「腎の気(精)」として蓄えられるとされている。この「腎精」のコントロールによって人は成長し、老化も進む。骨や歯、髪の毛、男女の生殖能力などもこの影響を受けている。また、腎は水液の代謝の調節や呼吸にも関与し、この働きが低下すると排尿異常やむくみが出る。腎は寒冷に弱い臓器とされているので、冬には捕養が必要である。また、冬を健康に過ごすためには早く寝てゆっくり起きるほうが腎の気を消耗させないので良いとされている。

 

 

 *五行→水

 *五臓→腎

 *食養生→捕陽、強壮、風寒による症状を発汗・解熱で取り去る、各機関の生理的な機能の促進、体力の増強、栄養補強、消化吸収の促進