5月23日レポート
13063158 法学部政治学科2回生 佐々木麻子
薬膳・食事療法の概要
21世紀において、薬膳や食事療法を身につける事はとても重要である。われわれの生活の中では、西洋の食文化がかなりの割合を占めている。しかしそれらは、世界中で生活習慣病を起こす要因となる事が明らかになっている。例えば、南米エクアドルに位置するビルカバンバはかつて有数の長寿食文化を誇る場所であったが、欧米の食文化の流入によって食環境が変化し、血中コレステロール値の上昇や平均寿命の大幅な短縮が見られた。日本の沖縄県でも、男性の世界長寿ランキングにおいてかなりランクダウンしてしまっている。
現代人は、健康な人が1割、半病人が6割、病人が3割といわれている。この中で「半病人」という状態が、東洋医学で言う「未病」の状態である。この未病の段階で治せれば、薬や手術のように体に負担がかかり、副作用の危険性がある治療は必要ない。そのためには、まずは生活習慣の是正が必要である。健康的な食事である「健康食」の活用などが是正のヒントであるといえるだろう。健康食は、豆・ゴマ・わかめ・野菜・魚・しいたけ・いもであり、現にそれらを用いた食事を一日1回採るだけで、4週間で血圧やBMIの変化が見られている。
●健康食・・・・・まめ
ごま
わかめ
やさい
さかな
しいたけ
いも ⇒「孫は優しい」
生活習慣病を改善できる薬膳を作る事ができる。まずは「何のためにその薬膳を作るのか?」といった目標(例えば肥満改善、血圧効果など)をしっかり立てる事が必要である。次に、季節を見て旬の食材を使い、自然の摂理に従った四季養生を行うことが大切である。また、薬膳を食べる人の体質や病気の「証」、服用中の薬を調べ、最近の体調を考慮することも大切な確認事項である。人間の体質には生まれつきのもの、関連症状を引き起こすもの、長期的なもの、変化するものなど様々なものがある。それらは複雑にまたがったり、老人や妊婦、子供などにはまた特別な形で現れる。それらの事柄から主な漢方薬や食材を正しく選択し、また、主食材の効能を高める副食材を選び、食材同士の相性や体内での五味の効能も考慮する必要がある。それらをしっかりそろえ、カロリー計算をして調理法やレシピを決め、愛情を込めて料理すれば、食事療法の効果のある薬膳が出来上がる。
東洋の食文化は21世紀における健康への道しるべである。薬膳や食事療法によって生活習慣病の改善は十分に可能なのである。西洋食が氾濫する現代生活の中で、われわれはどの食が自分にとって最もよいものであるのかを熟慮して選択していかねばならない。