2006年10月11日 (水)
グループ4
武庫川女子大学教授 松浦寿喜先生
「食の安全」
ここ十年以内にも食品事故・事件は多発している。たとえばO-157食中毒事件、雪印乳業低脂肪乳食中毒事件、米国牛BSE感染など、食に関する事件は尽きない。これらの原因は企業の利益優先の経営によるモラルの低下や行政の危機管理体制の不備、不正確な情報提供、消費者による買い控え、過剰反応などがあげられる。食品は元々安全といった意識があるが今一度見直す必要がある。
食中毒も食に関する大きな問題である。今後冬にかけて起こりやすい食中毒は、ノロウイルスである。これから食べる機会が増えてくるカキなどの2枚貝が原因となってくる。ノロウイルスは人から人へと感染しやすいため患者数が多い。ノロウイルスの予防方法として、カキなどの2枚貝は十分に加熱することや2次感染の予防があげられる。食中毒の予防の原則は「つけない・ふやさない・やっつける」である。
また科学的に作られた食品添加物は危険なのだろうか?合成添加物と天然添加物を比較すると、「合成=危険、天然=安全」と考えがちであるが、科学的なデータの少ない天然添加物よりも、化学的合成添加物は科学的根拠に基づいて安全性・有用性の評価を得ているため、安全性が高い。食品を選ぶ際は先入観や氾濫する情報に惑わされていてはいけない。