グループ4

2006年9月19日(火)

気と食

In 比叡山坂本 生源寺

叡山学院学長 堀澤 祖門 先生

 

 

座禅と止観

座禅は、身体を静め、心を静めることが大切である。そして心の波を静め波のない心の中を深く見つめ自分の本性(仏性)を見ることが悟りとして重要視される。身体と心を静めるための最良の方法として、呼吸を数える数息観が座禅入門の方法として重視されている。この時大事なことは、吸う息と吐く息に意識を集中し、その呼吸を視線でしっかりと追跡することである。それさえ注意すればぼんやりしたり眠くなったりすることはない。自然な呼吸を心がければよい。

 

 座禅をしてみて、呼吸を追い続けることの難しさを知った。でも、ふと呼吸を追い続けることに成功したとき、非常に心地良さを感じた。そして先生のおっしゃられた通り、まっすぐな心になれる気がした。座禅を日常生活の中でやり続けることで欠かせないものとなり、様々な効果が出てくるように思った。たとえば悪心を抱いてしまった時には心を静めたり、集中力が散漫な時には集中力を高めたりできるような気がした。

 

 

今回座禅という貴重な体験ができた。一回目に行ったときは集中でき、10分弱がとても短く感じられたが二回目は意識が散漫になり数が数えられなくなってしまった。座禅が落ち着いて行えるようになれば集中力や平常心が鍛えられるだろうと身をもって感じた。

また今回印象に残ったことは「動禅」という言葉である。私は座って意識を集中させることだけが座禅・禅だと思っていたが、動きながらもその動きをしっかり自覚して集中することで禅(動禅)体験ができるということを知った。現代人は同時にいろいろなことをしすぎだという指摘にはっとさせられた。一つ一つの行動を自覚・意識し集中することを忘れてしまっていることを認識させられた。

 

人生を如何に生きるか

 内なる美こそ本来、人にとってもっとも輝かしいものである。化粧というのは、「化ける」というところからきているように、化粧をすることによって、変わることができる。しかし、それは本当の美ではなく、外面的なものなのだ。お話にもあった、尼さんの人で内面から輝いているというのには、やはり本物だと感じさせられた。また人間は、過ちを犯す生き物である故に、是は是、否は否と認められるようにならねばならない。日本がアジアに及ぼした影響というのは、いい意味でも悪い意味でも、認めなくてはならないし、歴史というものは一生引き継がれていくものであり、これからの若者が担っていかなくてはならないものである。