2005/06/28 4グループ
食育と健康 <幸福になる方法=賢幸方程式>
講師:予防医学専門医 井上 敬 先生
心とはどこにあるのか。心は実体ではなく、頭と体の作用そのものである。例えば脳がストレス感じると心拍数があがり、それを体で感じるからこころが心臓にあると考えてしまうがそのやりとりその物がこころなのである。したがって、こころはあたま(脳)とからだ(内蔵・筋肉)の相互作用の中にある。
脳は脳細胞の集合であり脳細胞から分泌される[セロトニン]がこころそのものであるということがわかっている。1990年代、有田秀穂は心を支配する3つの神経、ドーパミン(意欲)、セロトニン(喜び)、ノルアドレナリン(悲しみ)を発見した。
スピノザの「感情の三元素説」
1、欲望 2、喜び 3、悲しみ
医学的に幸福とは脳内セロトニンの分泌レベルが高い状態をさす。そして喜びと欲望のサイクルが回っている状態が幸福である。セロトニンの出し方は
1.太陽の光(5分間)を網膜にあてる。
2.深呼吸などによって血中の二酸化炭素をあげる。
3.30分以上の反復リズム運動。
4.トリプトファン(大豆)を食べる。
5.感謝する。
である。つまり健康方程式はセロトニン分泌の刺激を促すものであり、健康は体だけの問題ではなくこころも密接に関わるものなのである。
これを健康方程式に当てはめると、横隔膜呼吸、大豆の摂取、感謝と当てはまっている事が分かる。健康方程式とはイコール賢幸方程式なのである。
健康(賢幸)方程式:H=o+s+t 健康=酸素+究食+感謝
<感想>
幸福物質というものが科学で解明されていることに驚いた。しかしその考えが17世紀の哲学者の説にヒントを得たというのがおもしろい。まさに「哲学は科学に先行する」。科学のみが単一で存在していても発展はしないだろう。学問は他の学問との相互作用によって発展していくのだと思う。
スピノザの感情三元素説、1番目の欲望というのは、人間の根本的な源でもあり、欲望がなくなると、人間は終わりというのは、死につながることであり、最も重用だと感じました。
一日に何回か横隔膜呼吸をし、休食朝飲し、炭水化物→たんぱく質を摂り、最終的には酸素に感謝する、とすべてを実行することは難しいかもしれないけれど、この流れを覚えていたいと思います。
心についての話を聞き、やはりこころも満たされないと「健康」とは呼べないということが分かった。ただ食生活を見直すだけでは、上手くはいかない。心身一体、体と心は別物ではなくどちらが病んでいてもいけないのだ。