プロジェクト科目「食育と健康」

活動報告書 <グループ2(池辺さやか・小川優子・方浦弘貴・山崎菜央・養老宏美)>

 

担当:梁平先生 日時:5月17日(水)4

 

内容:

 

東洋医学とは

西洋医学ではその病気あるいは病原菌などに対して治療方針をたてるが、東洋医学では病気は体のある部分だけの病変ではなく、五臓六腑の全ての機能につながった生命体の病変としてとらえる。

 

東洋医学理論に基づいた薬膳・食事療法

健康な人、未病の人、病気の人の割合がそれぞれ20%、60%、20%を占める。

→未病の人のケアの必要性。

西洋食は生活習慣病を拡大させるが、東洋食は健康回復に驚異的な効果があることが長寿谷の調査からも明らかである。

健康食とは、豆、胡麻、わかめ、野菜、魚、椎茸、芋(頭文字をとって「まごわやさしい」)を指し、これらの食材を含む食事を一日一膳・四週間継続して摂取することで顕著な効果が見られた。人間の吸収力には限界あるので、一度にたくさん摂取するよりも多くの種類を少しずつ継続して摂ることが望ましい。

     長寿のバロメーターは血管の若さ

     西洋食により生活習慣病が拡大

     一日一膳の東洋食で、四週間の実行により顕著な効果

     生活習慣病は悪い週間から

 

西洋食と東洋食の違い

西洋:栄養素      東洋:食材総合力

   万人に         体質別

   栄養強調        陰陽バランス

   味調和         五味バランス

   美味のため       美味+効能

   薬≠食品        薬食同源(「良薬口に苦し」×→口に旨し)

   純化抽出        天然食品重視

   栄養素の相性      食材の相性

   良い成分多めに     中庸

陰陽バランス

陰と陽は正反対の性質を持ち、絶えず変化している。

陰損及び陽失う・陽損及び陰失う

→陰と陽どちらかを極めて損失したりどちらかが離れたら死に至る。

人のタイプは大きく分けて6つに分類することができるが、人によっては複数の体質を持つ人もいる。→気血両虚、食積痰湿、肝陽抗盛、気滞うっ血、陰虚、陽虚

 

薬膳応用の法則

寒者熱之・熱者寒之 (1:陰・陽)

虚者補之・実者世之 (2:虚・実)

表寒者散之・裏寒者温之 (3:表・裏)

燥者潤之・湿者燥之 (4:燥・潤)

鬱者昇之・逆者降之 (5:昇・降)

散者収之・悪血者散之 (6:散・収)

 

万物のルール

春・・・体を丈夫に

夏・・・冷ます

秋・・・潤す

冬・・・冬眠

 

五味のアンバランスによる副作用

酸味過度→肝のパワー、胃腸の気下がる。

塩からい→骨と筋肉と心の気損なう。

甘すぎる→息苦しい、顔色黒く、胃腸の負担に。

苦すぎる→心機能、胃腸機能さがる。

ピリ辛味→粘膜損なう、出血し易く。

 

五行説について

五つの要素(木・火・土・金・水)には互いに生み出し(相生関係)、互いに抑制しあう(相克関係)という関係がある。

 

結論

     21世紀の医療は予防中心、東洋の食文化中心。

     生活習慣病の予防には生活習慣の是正から(特に飲食習慣)。

     薬膳は自然食で、その陰陽・五味・五臓・季節・体質別に配慮すべき。

感想

     梁平先生が東西の医学を統合した考え方をされていたのが新鮮で、人の命に東西はないから体にいいことを取り入れるべきとおっしゃっていたのが印象的だった。

     一日の食事一回分を変えただけでわずか四週間で体に変化が見られるのに驚いた。

     体質判断シートで出た各々の結果に基づいて、それぞれが自分に合った食事メニューを考えていきたい。

     陰陽や五行説といった薬膳食事療法の言葉は難しく聞こえるが、意識的に旬の食材を取り入れてみたり、身近なことから実践していきたいと思った。

     今回の授業は予習して受講することができたので、より充実した時間となった。

     ちまたには西洋食が溢れているが、東洋食の良さ・美味しさにも目をむける良いきっかけとなった。