<2グループ グループ報告書>
講義日時:4月19日(水)
講義場所:薬膳レストラン「あわさい」
調理担当グループ:1グループ
[ 講義・活動内容報告 ]
テーマ:「春の症状と食養生」
今回は上記のテーマで春の薬膳の食材・生薬の確認と試食を行いました。
主に学んだことは以下の4項目です。
1.
春の症状と食養生について
2. 春の創作洋風薬膳の試食・食材の確認
3. テーブルマナーについて
4. 井原先生の食事に対する考え方
(1.
春の症状と食養生について)
春は… 万物が成長する時期であり、人間の心身も新陳代謝が高まる時期です。そして春は、春一番と言われるように、風の季節、また気温も上がり“陽気”になります。風はあらゆる物の成長を助けますが、免疫が低下すると、邪なものが付き“風邪 -フウジャ- ”となり体調を崩すのです。陽気も増え、体のバランスも維持しにくくなります。
気候に合わせて食べ物、食べ方を変えないと、体のバランスを崩してしまいます。最近は感じられにくくなっていますが、旬の食材を正しく知り、普段の食事に取り入れる必要があります。たとえば、夏は体を中から冷やすトマト、きゅうり、みょうがなどを、冬は体温を逃がさない根菜類を摂ればいいようです。ただし大根とごぼうは体を冷やすので避けましょう。
春の症状として気をつけなければいけないのは、
血と津液が不足する肝陽上亢という症状で、気が高
まって高血圧を引き起こします。ほかに陰虚という、
イライラし精神が不安定になる症状にも注意する必
要があります。これは陽の気が陰の気より多くなっ
たときに起こります。以上の症状は西洋医学におい
ては、自律神経失調症や、高血圧症と診断され、薬
を服用しなければなりませんが、中医学では、食事で
症状を改善させることが可能なのです。
(2.
春の創作洋風薬膳の試食・食材の確認)
今回の試食の中で、手軽に毎日の食事に取り入れられるものがあったので、それを紹介したいと思います。それは食前食後に飲んだローズマリーティーと、ルイボスティーです。ローズマリーティーには駆風、強壮作用があり抗酸化作用も高く(特に豚肉)、肉料理の前に飲むのに適しています。ルイボスティーには、活性酸素消去作用、抗酸化作用、老化防止、鎮静、美肌作用があり、花粉症やアレルギー性皮膚炎に効果があります。どちらのお茶もとても飲みやすく、グループメンバーのお気に入りのお茶になりました。特にローズマリーティーは、試食当日にレストラン内でローズマリーを摘みお茶としたため、香りがとてもよく、評判も上々でした。ローズマリーは自宅で育てられるので、そのままお茶に、ルイボスティーは品質をよく見て購入する必要があります。ローズマリーティーもハーブティーとして市販されていますので、気軽に生活に取り入れられると思います。
(3.
テーブルマナーについて)
フランス料理の薬膳ということで、この機会を生かして、テーブルマナーについてもふれたいと思います。まず、ドリンクは座っている人の右側から、食事は左側からサービスされます。両隣や近くの席の二、三人の料理が運ばれたら、料理が冷めないうちに食べ始めてください。食事のときは、大きな声で話さず、周りの迷惑にならないようにします。マナーは他人に迷惑をかけないためのルールであり、皆がルールを守ることで、料理がよりおいしく楽しめるのではと思います。
今
(4.
井原先生の食事に関する考え方)
食は人生の基本であって、まず食事は第一においしく、次に体によく、三番目に繰り返し食べられるものが、よい食事です。薬膳といっても、おいしくなければ毎日食べたいとは思えません。偏った食事をしたり、添加物など体に悪いものを食べ続けたりすると体を壊します。繰り返し食べられるとは2つ意味があり、1つは毎日食べたいと思えるような「おいしさ」ということです。美味でも胃がもたついてあまり食べられなかったりしては、毎日食べることはできません。2つ目は、食材の価格です。手ごろな値段の食材でないと、毎日の料理には向きません。以上を、日々の食事の指針にし、無理をせず薬膳をとりいれたいと思いました。
以上のことを学び、グループメンバーの薬膳に対するイメージは大きく変わりました。薬のにおいがしそうな薄味の料理といったイメージでしたが、五感で楽しめる料理として、とても好意的に受け入れられました。また、生薬は特別なものだけではなく、普段使っている食材にもいろいろな力が備わっていることを知り、それを引き出して、どんどん生かしていくという姿勢を学んだように思います。また、各自の食生活を見直す良いきっかけにもなりました。次回は、実際に調理も行うので、食材の扱い方など、また様々なことが学べるのではと、皆で楽しみにしています。