第二回レポート
一班
薬膳レストランで調理補助
1.食べて頂く方へ提供の方法
原則:楽しんで食べて頂くために美しく提供しなければならない。
残心;提供する時、器を最後に少し動かす。それをすることによってお客様の心に残る。
右利きの方のための配膳をする。(そうでないと全体として統一されないため)
左利きの人はレストランなど予約するときに、あらかじめ伝えておけば左利きのための配膳をしてもらえる。
・飲み物の提供の仕方
水は身体に右から入る、という考えの下で提供時は右から出し右から下げる。右利きのための配膳をするので、カップの取手は右へ
・食べ物の提供の仕方
食べ物は身体に左から入る、という考えの下で提供時は左から出し左から下げる。
・辻岡さんの薬膳についての説明+補足
陰陽五行の考えに基づく薬膳
春、という季節は陰陽五行では「木」であり、自然界で起こりうる現象は「風」である。従ってこの季節は「春一番」という風が吹く。また風が邪(よこしま)なものとなると、風邪をひいてしまう。
また、「肝」の機能が高ぶるため、血や津液が不足する(=陰が虚の状態になる)
結果、頭痛、顔面紅潮、喉の渇き、イライラ、耳鳴り、動揺が起こる。
よって肝の機能を鎮め(平肝)、体液を補充し(補陰)、血液を補充(補血)する必要がある。
ほかにも「眼」「筋」などの気も高ぶる。
料理にどう陰陽五行を用いたか??
ローズマリーティー:
ローズマリー 駆風、強壮(葉・小枝)
・脳細胞に効果があり、頭痛、言語、聴覚、視覚、視力回復の補助。
・ 筋肉痛、痛風の緩和。肝臓、胆のう、消化器官の効果促進。
・ 水分のむくみ緩和、肥満の改善
があり、補陰や「眼」、「筋」「頭痛」の効果を考えている。
菜の花の温製ロワイヤル、決明子とタイムの香り:
決明子;「肝陽上コウ」を抑える。
クコの実;眼精疲労、補血に効果
タイム、銀耳(白きくらげ)豆乳、椎茸、セロリ;補養薬によって生じやすい消化不良に効果(健脾)
冷製ポテトのスープ「蓬」の香り:
蓬;高血圧・動脈硬化・胃腸病・下痢・頭痛・神経痛・貧血に効果
健脾としてジャガイモ、セロリ
真鯛の香り焼きエストラゴン風味、何首鳥(カシュ―)風味のラタトゥイユ添え:
エストラゴン;蓬と同じ仲間
ラタトゥイユ:南フランス、プロヴァンスの地方料理
何首鳥;補血。セロリ、タイム、トマトなど;健脾。
鯛;頭痛、増血、腎機能高める、下痢予防。
牛肉の香草パネグリエ、社仲(とちゅう)風味:
香草をたくさんとるためにパン粉として香草を用いるそれプラス、ガロニ(付け合せ)で健脾。
社仲;ひざ関節痛、高血圧
麗喜麺のサラダ、山芋添え
麗喜とは文字のとおり、喜び綺麗になるという意味。
麗喜麺とは
主に小麦粉、ワカメ芽株、プランタゴ・オバタ種子皮、アガリクス茸、ヤマブシ茸(猴頭磨j、ヤマイモ、自然塩、ルイボスエキス末、クコの実、ハトムギ、卵殻カルシウムでできている
1. |
自然素材を配合し、無添加・無着色で安心。 |
2. |
栄養のバランスがよい。 |
3. |
おいしく、満腹感が得られる。 |
4. |
消化が良い上に、お腹の持ちがよい。 |
5. |
色々な料理にアレンジができ、バリエーション豊かで食べ飽きない。 |
といった特徴がある
山芋で消化吸収促進。
豆腐のババロア、イチゴ風味、フルーツ添え;
ゴマ;高血圧、活血、滋養強壮、精神安定
デザートなので、消化吸収に重きをおく。
健脾として、イチゴ、豆腐、豆乳を用いる。
ルイボスティー:
美容にも良く効く。
肌荒れ、口内炎、糖尿病、高血圧、など効果。
・食材ノート
ローズマリー・・・駆風、
タイム・・・記憶力促進、躯風邪
たまご・・・(平・甘)体液分布整腸、養血、呼吸機能を高めのどの痛みにきく
豆乳・・・(平・甘)補虚扶弱、虚弱症の治療、利水
クコの実・・・(平・甘)眼性疲労、腎虚治療、補血、遺精
ジャガイモ・・・(平・甘)胃病、十二指腸潰瘍による腹痛、便秘、胃機能調和
オニオン・・・(平・辛)不眠症に効果、高血圧、動脈硬化症、糖尿病予防
セロリ・・・(涼・苦)血圧を下げ、痙を鎮め、健胃、食欲増進、月経不順
パプリカ・・・毛細血管強化
蓬・・・(温・苦)解熱、権胃整腸、浄血、腹痛、高血圧
鯛・・・(温・甘)頭痛、増血、肝機能を高め消腫、体質改善
トマト・・・(寒・甘)体液の不足を補う、浄血、熱を採り痛みを和らげる
黒豆・・・(平・甘)活血、衰弱による寝汗、中耳炎予防、補腎
きゅうり・・・(寒・甘)利尿、熱症状解消、体内各器官の機能低下を改善
ゴマ・・・(平・甘)健忘症、のぼせ防止、便秘、精神安定イライラ
なす・・・(寒・甘)
豆腐・・・(寒・甘)貧血増進、体質強化
イチゴ・・・(平・酸)風邪予防、メラニン色素の沈着防止、肺を暖め腎を増す
ヨーグルト・・・老化防止、整腸作用、便秘、下痢を鎮める
ルイボスティー・・・老化防止、鎮静、美肌
感想
薬膳に対するイメージが変わった。食べてみるととてもおいしくて、苦くて食べにくいというイメージが薄れた。自ら調理することで、この料理の中にはどんなものが入っていて、どんな食材が使われているのか、またどのようにして作るのかなど、普段は知ることができないことを経験することができた。とても心に残る授業だった。
春は万物が成長する時期であり、補血・補陰・平肝・健脾が重要だと知った。そして季節に合わせて摂取するものを変え、その季節に合った食材を摂らなくてはならない。そのためには旬の食材やそれぞれの食材がもつ特性を把握しておくことが大切だと思う。買い物に行くときなど今までよりも食材に関心を持ち、旬の食材や特性について考えていきたい。
今日食べた料理は陰陽五行の補血、補陰、平肝、健脾、全て考慮されていた。このメニューを完成させるのに、かなりの苦労があっただろう、と考えさせられた。かなりの量を食べたが、それなのに食後30分もしないうちに胃が軽く、まだもう少し食べられそう、といった感覚があった。だが、私は個人個人がこの料理のように沢山の漢方薬や生薬を用い、50品目以上の食材を普段から食す、といったことは難しいと思う。もっと身近な食材を用い、万人に作られる薬膳はないのだろうか?そういったことに取り組めたらと思った。