自転車競技における腸脛靱帯炎でお悩みの方へ(被験者募集)
当研究室では、自転車競技選手の腸脛靱帯炎に関する研究を行っています。
ペダリング時の下肢の運動計測や、大腿筋膜張筋等の筋電位計測を行う試行的な実験において、
下記のような知見が得られました。
1. 腸脛靱帯炎に罹患した患脚側の大腿筋膜張筋が過度に賦活している <注1*>
2. 患脚側の下肢の運動軌跡のブレは健脚側よりも大きい
<注1*> 大腿筋膜張筋が過度に働き過ぎているのだと推測しています。
そして、これらはライディングポジションの変更やペダリング動作の改善により、ある程度の
修正が可能で、その結果、腸脛靱帯炎を発症しにくくなることが分かりました。
まだ (i) 試行的な実験段階であること、(ii) 腸脛靱帯炎には様々な原因があることから、全ての方に
当てはまるわけではありませんが、上述の現象を改善することで、腸脛靱帯炎を緩和することが
可能になるのではないかと考えています。
これらを実証するために、当研究室では、腸脛靱帯炎に罹患した自転車選手(ホビーライダー
でも可)の被験者を募集しています。
実験で得られたデータの解析結果に基いてライディングポジションの調整やペダリング動作の
改善を行うことで腸脛靱帯炎を緩和することが可能になるかもしれません。
下記の条件を満たす方で、実験にご協力いただける方がおられましたら、
積際(つむぎわ)(生命医科学部 准教授)
[E-mail: ttsumugi@mail.doshisha.ac.jp ]
までお問い合わせ下さい。
被験者の条件
・ペダリングスキルのある方 (指定回転数 [例えば90rpmや110rpmなど] を数分間維持できる方で、回転数にばらつきのないペダリングが可能な方)
・腸脛靱帯炎による急性期の症状が治まっている方
・生体情報(筋電位信号など)の取得に理解があり、実験データの公表(論文等で公表します)に賛同いただける方
・片側のみ腸脛靱帯炎を発症している方が望ましい(健脚側との比較が可能になるためですが、絶対条件ではありません)
・同志社大学京田辺校地まで来訪できる方 (実験にはご自分の自転車を持ち込んでいただきます)
なお、謝礼や交通費等は支給いたしません。また、上記の条件が合致しても、倫理審査上の条件が
合致しない方については、お断りをする場合がありますのでご了承ください。
実験内容は下記の通りです。
実験内容
・固定ローラーを用いてペダリング動作をしていただき、指定回転数を数分間維持していただきます。
・三次元計測カメラで下肢の運動を計測します。同時に筋電位計を用いて、下肢の筋電位を計測します。
・データを解析し、ライディングポジションを変更して再実験を行います。
・準備等を含めて、実験の実施には半日程度(4-5時間程度)の時間がかかります。
(2013/07/25 更新)
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