【就業について】
このアンケートは、興味本位的な中途採用の見方をしているように思われる。私の場合は、運良く会社が大企業になったが、周りの転職者のほとんどおそらく9割以上は条件が悪くなっている。キャリアアップといったきれいごととは、まだまだ日本の社会では一部の話である。
出産で会社をやめ、3人の子育てでまだ手が空かないが、たまたま知人に声をかけられて、自由な時間にできる簡単な仕事をやり始めた。報酬は微々たるもので、フルタイム働く人から見れば働いているとはいえないのだろうが、それでもなお社会と接点を持ちたいと思う。
就業=キャリア=社会貢献という視点がうかがえる。専業主婦は社会的に軽視されているが、次世代を育成するにあたり、人間性を育む上で一番重要な役割を果たしていることが、なんら調査さえされずにいることがとても残念。
女性は、特に30歳を過ぎると転職しづらくなるのが現状。たとえキャリアがあって資格をもっていても、社会の目は思っている以上に変化はない。結婚、出産などで社内評価が厳しくなるのも相変わらずだが、私の周りはそういう目を逆手にとり、したたかに働き続けているものが多い。
転職に関して、女性は年齢制限があることが多く、正しく評価されていない(経験を積んでいても)と強く感じる。子育てを終えてから再就職への道が閉ざされているのが現状。どんなに大変でも、途中で辞めてしまうと元へは戻れないという感じ。
転職の動機が「現業が自分に合わないから」という意見であることが多いが、現実を否定して新たに進化を自ら追及しないといけない時代に、短絡的に生活環境を変えて転職に走ったところで、その人は必ず成功することはない。「キャリア」を身に付けても、結局必要なのは本人の意識であり、動機づけである。本調査結果が、「キャリア」や「社会貢献活動」による「転職の可否」レベルに着地しないことを祈る。
今、専業主婦への風あたりが強いが、我が家では私が専業主婦をすることでバランスがとれている。夫は朝から晩まで働き詰めで、家のことをできる状態ではない。誰かが家のことをしないと、家の中はとんでもない状態になる。私が正社員で働いたら、手の込んだ食事は作れず、外食だと夫の健康管理もままならない。キャリアウーマンもよいと思うが、夫にそれなりの収入があるのでうまくいっている。時代は変化しつつあるが、男性の意識は昔からあまり変化していない(妻の手料理を食べたいなど)と思うので、女性の社会進出がこれからも進んでいくとどうなっていくのかと興味ある。独身者が増えるのか。少子化は進むでしょう。
出産まで約10年同じ会社で働いたが、要求される仕事とやりたい仕事の内容にギャップを感じ退職。子供も大きくなったので働く意欲満々だが、半端な技術と知識しかない、時間的融通もきかない主婦に働く場があるか不安。
転職が不可能でもなく、かといって簡単でもなく、30歳代は最も微妙な焦りを感じる年代だと思う。
女性は、子供を持つとどうしても社会的に制約を受けてしまう。年金のための少子化対策ではなく、ワークシェアリングなど社会全体で考える時代になっていると痛感する。転職経験の多い私がいえることは、新しい仕事を覚えることは楽しみだけれど、新しい人間関係を築いていくのは大変だということ。
大学や高校の同窓生と話していると、20〜30歳代のキャリアが閉ざされつつあることを感じる。政府などの政策や労働組合の運動も、高齢者の雇用確保で精一杯である。20〜30歳代の労働者にとっては、転職がキャリアアップとなる環境作りは非常に重要であると思うので、NPO活動に限らず本調査がよい労働環境作りに活かされることを期待する。
【就業以外の社会活動について】
NPOについて、あまり明確に分かっていない。とても色々な活動があるように思う。現在入っている「親子劇場」は、とても健全で、とてもいい活動をしているが、ボランティアの負担は大きいと思う。NPOは、まだまだ未知のもの。お金の流れも分からない。
私は今、学校事務をしていますが、NPO法人の同じような学校ができ、授業料が格段に安いので、勤務先の生徒数が激減しました。NPO法人が、民間企業を圧迫することもあります。問37のA・B群だけでは、拾いきれないものもあると思います。
NPOは、お金と生活するのに不自由のない時間に余裕のある人がやるものだと思っている。NPOの活動がキャリアに繋がるというイメージは皆無。キャリア(=仕事をするということ)は、営利が目的以外のなにものでもないから。
NPOといえば、ボランティア活動の延長というイメージがあったが、それが「雇用の受け皿」としての期待と聞いて何かしっくりこない気持ちがした。
NPOの人々は、政府などの規制にとらわれず活動しているが、その分資金援助、安全保障などをして守っていくべき。非営利とはいえ、危険を顧みず行動するのに、報酬なしでは割が合わないのではないか。
NPOは、きっちりと活動している団体もあれば、そうでない団体も多い。どちらの団体かを明確にできる何かがあればいいと思う。職業についての調査は、男性に向いた選択肢が多いと感じた。
NPOは、非営利組織ということで、雇用、就業という感じではなくて、ボランティアという感じが強い。何らかの技能があって、それを発揮して行うというイメージ。
NPOにもよるが、やりがいのある仕事ではあるものの、特に男性の場合収入の面で不安があり、なかなか従事できないのも事実ではないか。平均的な収入が分かるような調査もあれば興味深いと思った。
NPOに期待するものは大きいが、問37のA群で回答した「イメージ」が先行しすぎているとも思う。まだ成熟段階であると思うので、今後の動きに注目していきたい。
NPOは責任が伴わないか、利権が絡むイメージが強い。NPOではなく、公共か営利でするべきだと思う。健全だと思えない。
NPOには、良い組織と悪い組織があるイメージで、やや構えてしまう。また、理想論が横行してそうなイメージがある。よく分からない市民団体もあるし。
NPOと一口にいっても、趣旨や活動内容によって千差万別なので、「NPOに対するイメージ」として括るのは少々乱暴。また、「キャリア」というものは、本人の仕事の実績およびその積み重ねと理解しているので、問題は所属組織ではなく本人の実績だと感じる。
NPOのイメージに関連して、@B群で自分の気持ちにぴったりくる選択肢が少なく、自由記述させて欲しかった。A中味としては、NPOの半分くらいは税金逃れ、または暴力団や特定政治活動グループの資金作り団体になっている実態。B真面目にやっている団体も「真に社会のためになっているか」という視点で活動をしているNPOは少ない(独善的な活動が目立つ)ことがあげられる。税を払っていない意義を取り違えている人が多すぎる。
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