スポーツを実施したり、観戦したり、支援したりすることによって、充実した自由時間を過ごすことができます。なぜ多くの人々がスポーツに魅了され、時間や金銭を費やしてスポーツに関与するのか、というスポーツ消費者行動を理解することは、スポーツ・マネジメントの重要な課題です。拙著『レクリエーションの行動科学』では、ウインドサーファーを対象として、レビュー研究、フィールドワークによる定性分析および定量分析、インターネット調査、測定指標開発に至るまで、行動科学の理論と方法論を用いてあらゆる角度からスポーツ消費者行動を解明しました。このような研究成果は、スポーツ活動に対して異なる期待や欲求をもつスポーツ消費者の行動特性を把握することに役立ち、スポーツ・マーケティングの情報として活用することができます。これまでスポーツ消費者行動を分析することで、スポーツ社会学、スポーツ経営学、レジャー・レクリエーション学の立場からスポーツ・マネジメントの課題を究明することに努めてきました。