岡本 佑規
同志社大学 文学部三回生
最終更新日 2003年2月27日
あれは去年の年末だっただろうか。その日は年末の大掃除を終え、こざっぱりとした整理室の中でいつものようにみんなが休憩をとっている時だったと記憶している。
突然、鋤柄先生が神妙な顔で一同を呼び集め、一枚の紙を配りだした。私と友人の中村氏は妙な予感を嗅ぎ取っていたが、次の瞬間、その予感は現実のものとなっていた。先生は通勤途中に書かれたと思われるそのメモ書きを指し示し、少し照れながらおっしゃったのが、今回の展示の概要であった。すでに私を始め、数人の名前が展示計画実行者として挙げられていた。
私は「また学園長(?)の思いつきか・・」と内心あきれたが、表情にはおくびにも出さず、神妙に話を聞いている顔をしながら、おかめ形の湯呑みの底に描かれたおかめの顔をみつめていた・・・。
こういうわけで、京田辺校地の歴史資料館で、昨年夏の発掘出土品を用いて、学生による企画展示のプロジェクトが始まった。実質、プロジェクトは1月末頃から、外に降り積もる雪の冷たさとはうらはらに活発化し、この2月はインフルエンザ流行の影響か知ってか知らないが、活動の熱気は最高潮であったと思う。その甲斐あってか、3月3日というおめでたい日に企画展が無事、公開初日を迎えるという運びとなった(実はまだ瀬戸際である。一同、背水の陣で追い込みの最中)。
展示テーマは「掘ったらでてきた! 江戸時代の遊」とし、出土品に込められた当時の想いを、現代に見事に甦らせている。そして、いつもの資料館の雰囲気とは一味も二味も違った展示に仕上がってきたと自負している。このことが誇張かどうかは、実際に訪れてもらって確かめてもらうしか方法がないのが残念である。
ぜひこの機会に春を迎えて花開く京田辺キャンパスの木々を愛でつつ、資料館に足をお運びください。