長村 祥知
同志社大学 文学部三回生
最終更新日 2002年12月18日
つい先日、京田辺校地にある歴史資料館でささやかな展示替えが行われました。今、大学会館地点出土の土器・陶磁器が展示されています。今回はそのお手伝いをして遺物の展示について学んだことを報告したいと思います。
発掘現場で遺物を採りあげたときは砂がついたままの破片ですが、洗い・注記・接合というプロセスを経て元の形にもどすことができます。
それを展示するわけですが、そのためには各遺物が何なのかが分からないといけません。様々な資料でその遺物を調べて名前を付けます(まだ僕にその判別は出来ませんが、折角それが学べる環境にいるので自力でわかるようになりたいです)。産地、形式などでグループ分けをして、次は説明板作りです。
大規模な展示などでは、業者さんに注文してプラスチック板に文字を焼き付けたりもしますが、今回は自分たちで用意しました。白い板をカッターで切って、先程の名前を印刷したものを貼って完成です。意外ときれいに切るのは難しいです。
そして並べます。展示スペースが決められているので、その中で効果的に配置しなければなりません。この時に遺物と説明板とのバランスを考えて上手に置くとモノの歴史的な意味がより良く伝えられるようになります。
同志社大学の新町北別館・大学会館地点の発掘調査に参加させていただいて、もう十ヵ月になります。まだまだ学ぶことはたくさんあります。展示は、発掘調査の延長上にあって、一般公開を視野に入れて遺物の整理をすることで、「何のために」という問題意識を持って仕事が出来るのでとても重要なことだと思いました。