2.1 ストラットンの定理

 ベクトルabについては,次のような発散に関する関係式がある. (1)(a×b)=b×aa×b いま,ベクトルaの代わりにF, ベクトルbの代わりに×G を考えると, (2)(F××G)=(×G)(×F)F×(×G) 両辺を交換し,体積積分すると, V{(×G)(×F)F×(×G)}dV(3)=V(F××G)dV ガウスの発散定理を用いて上式の右辺を面積分で表すと, V{(×G)(×F)F×(×G)}dV(4)=S(F××G)ndS これをベクトルのグリーンの第一定理という.これより,FGを入れ換えると, V{(×G)(×F)G×(×F)}dV(5)=S(G××F)ndS(4)と式(5)の差より, ベクトルのグリーンの第二定理,いわゆるストラットンの定理(Stratton's theorems)が得られ,次のようになる. V(F××GG××F) dV(6)=S(G××FF××G)ndS ただし,nは外向き法線ベクトルを示す.