5.9 3角形領域の別の積分について
3角形頂点が特異点となる場合
観測点が3角形の頂点の一つであるのとき,ポテンシャル積分において,
が
と一致すると被積分関数は特異点になる.これに対して,Duffy Transformより,変数変換として,とおく方法がある.これより,位置ベクトルは次のようになる.
微分して,
ベクトル積は,
これより,面積要素は,
ただし,は3角形領域の面積を示し,
のとき, 観測点と波源との距離は,
ここで,ゆえ,
これより,
三角形領域の頂点に観測点がある場合,ポテンシャル積分は,
3角形領域内部に特異点がある場合の積分
三角形領域内部の面上に観測点がある場合,その点を新たな頂点として3つの3角形に分割し,特異点が新たな3角形のとなるように積分すると,
ここで,
3角形領域の辺上に特異点がある場合の積分
三角形領域の辺上に観測点がある場合,その点を新たな頂点として2つの3角形に分割し,特異点が新たな3角形のとなるように積分すると,
ここで,
Walton C. Gibson, “The Method of Moments in Electromagnetics,” 2nd Ed., p.267, CRC Press (2015).