最平坦特性を持つ低域通過梯子型回路の規格化素子値

 低域通過梯子型回路は双対的な次のような回路で表され,\(N\)次の最平坦特性を有する梯子型リアクタンス回路を合成すると,規格化素子値\(g_k\)は,次のようになる. \begin{eqnarray} g_0 &=& 1\\ g_k &=& 2 \sin \left( \frac{(2k-1) \pi }{2N} \right) \ \ \ (k=1,2, \cdots ,N)\\ g_{N+1} &=& 1 \end{eqnarray} ただし,\(g_0\)は入力の負荷抵抗,\(g_{N+1}\)は終端負荷の抵抗を示す.
入力インピーダンス\(z_{in}^+\)により合成した梯子型回路
入力インピーダンス\(z_{in}^-\)により合成した梯子型回路
最平坦特性を有する低域通過フィルタの規格化素子値\(g_k\)を求めると次のようになる. \begin{array}{c|cccccccc} \hline N & g_1 & g_2 & g_3 & g_4 & g_5 & g_6 & g_7 & g_8\\ \hline \hline 1 & 2 & 1 &{} & {} & {} & {} & {} & {} \\ \hline 2 & \sqrt{2} & \sqrt{2} & 1 & {} & {} & {} & {} & {} \\ \hline 3 & 1 & 2 & 1 & 1 & {} & {} & {} & {} \\ \hline 4 & 0.7654 & 1.8478 & 1.8478 & 0.7654 & 1 & {} & {} & {} \\ \hline 5 & 0.6180 & 1.6180 & 2 & 1.6180 & 0.6180 & 1 & {} & {} \\ \hline 6 & 0.5176 & \sqrt{2} & 1.9318 & 1.9318 & \sqrt{2} & 0.5176 & 1 & {} \\ \hline 7 & 0.4450 & 1.2470 & 1.8019 & 2 & 1.8019 & 1.2470 & 0.4450 & 1 \\ \hline \hline \end{array} これより,\(N=2,3,4, 5\)について入力インピーダンス\(z_{in}^+\)で合成した回路の特性を求めると次のようになる.
2段梯子型回路の低域通過特性(入力インピーダンス\(z_{in}^+\))
3段梯子型回路の低域通過特性(入力インピーダンス\(z_{in}^+\))
4段梯子型回路の低域通過特性(入力インピーダンス\(z_{in}^+\))
5段梯子型回路の低域通過特性(入力インピーダンス\(z_{in}^+\))