積分領域を,面と面に囲まれた領域にとり,面を無限遠とすると,面積分の項は,面上の積分が放射条件によりゼロとなり,
面のみとなる.さらに,面で次のような境界条件を満たすグリーン関数を第1種電界型グリーン関数(electric dyadic Green function of the first kind)といい,とおくと,
これより,
いま,面が完全導体の場合,電界の境界条件
(on )
より,面上の面積分は完全にゼロとなり,電界は次のようになる.
グリーン関数の対称性などを用いれば,次式が得られる(導出省略).
完全導体による散乱問題 (case A)
第1種電界型ダイアディック・グリーン関数(開口面)
また,別の問題として,領域には電流源がなく,内部に電流源があり,面の一部に開口がある場合,体積積分の項がゼロとなり,
波源は円筒内部にあり,開口上の電界 より,
磁気的な等価電流を考えればよい.
完全導体表面の開口面からの放射 (case B)
第2種電界型ダイアディック・グリーン関数
面で次のような境界条件を満たすグリーン関数は第2種グリーン関数(electric dyadic Green function of the second kind)といい,とおくと,
これより,
いま,面が完全導体の場合,電界の境界条件
(on )
より,面上の面積分は完全にゼロとなり,磁界は次のようになる.
また,別の問題として,領域には電流源がなく,内部に電流源があり,面の一部に開口がある場合,体積積分の項がゼロとなり,