円形開口面分布による放射特性
円形開口面分布
直径の円形開口面分布
によるフレネル領域の指向性関数
は,
ここで,観測方向に沿う単位ベクトル,および開口面の座標を示す位置ベクトルは,
で表され,
また,位相項は次のようになる.
いま,
とおくと,
また,
とおくと,
これより,フレネル領域の指向性関数は次のようになる.
回転対称な円形開口面分布
開口面分布が回転対称な場合,に関する定積分が可能で,
を用いると,指向性関数は次のようになる.
ただし,は次の第1種ベッセル関数を示す.上式のに関する積分は,
よって,は次のようになる.
円形一様開口面分布
開口面分布の振幅,位相が一様の場合,つまりを一定と考えると,ベッセルの不定積分公式
より,フラウンホーファ領域()の指向性関数は
(は一定,は円形開口面の面積),
また,
相対電界指向性(ユニバーサル電界パターン)は,
ユニバーサル電界パターンのサイロドーブレベルは,ピーク値に対して第1サイドローブから順に,
,,,,, dBとなる.また,規格化した相対的な放射(電力)パターンは,
直線開口および円形開口()の一様分布による放射パターン
放物線テーパ分布
回転対称の円形開口面分布において,半径方向に放物線テーパ(Parabolic taper)のとき,
とおいて,
これより,
また,
開口能率は,
フラウンホーファ領域()の指向性関数は,ベッセル関数に関わる積分公式を用いて,
相対電界指向性(ユニバーサル電界パターン)は,
ユニバーサル電界パターンのサイロドーブレベルは,ピーク値に対して第1サイドローブから順に,
,,,,, dBとなる.
また,規格化した相対的な放射(電力)パターンは,
放物線テーパ分布()による放射パターン
【問題】次の極限を求めよ.
略解 (a)
のとき,ロピタルの定理より,
ここで,
また,
略解 (b)