スミス図表とは
複素平面上の電圧反射係数
複素平面上に,電圧反射係数(極形式)の一定の円(等反射係数円),
一定の直線(等位相角線)を描くと,次の図のようになる.
中心の点: ゆえ,無反射
単位円上: ゆえ,完全反射
の点:開放(オープン)
の点:短絡(ショート)
等反射係数円と等位相角線
負荷から距離離れた点での反射係数は,負荷点での反射係数を用いて,
ここで,の偏角は,である.または,の点から時計回りに [rad]回転した点になる.伝送線路の管内波長をとすると,
定在波の最大・最小について
負荷点から距離 離れた点での電圧定在波は,
電圧の最大は,のときで,このときの電圧反射係数および最大値は,
電圧が最大となる位置での電圧反射係数は正の実数ゆえ,複素平面の正の実軸上にあることがわかる.
逆に,電圧の最小は,のときで,このときの電圧反射係数および最小値は,
電圧が最小となる位置での電圧反射係数は負の実数ゆえ,複素平面の負の実軸上にあることがわかる.
規格化入力インピーダンス,規格化入力アドミタンスの図表
スミス図表(Smith chart)は,電圧反射係数(大きさ,位相)を表す複素平面上に,規格化入力インピーダンスの
- 実部:規格化抵抗(resistance)
- 虚部:規格化リアクタンス(reactance)
の目盛を書き込んだものである.同様にして,アドミタンス図表(admittance chart)は,電圧反射係数を表す複素平面であるが,目盛は次の規格化入力アドミタンスからなる.
- 実部:規格化コンダクタンス(conductance)
- 虚部:規格化サセプタンス(susceptance)
定抵抗円と定リアクタンス円
伝送線路終端に負荷が接続された場合,規格化負荷インピーダンスは,負荷点での電圧反射係数を用いて,
同様にして,特性インピーダンスの伝送線路上のある点における規格化入力インピーダンスは,その点での電圧反射係数を用いて,
実部,虚部を
とおき(は規格化抵抗,は規格化リアクタンス),式に代入すると,
上式を実部,虚部で整理して,
式の実部を,について整理すると,
これは,中心が,,半径がの円を表している.
定抵抗円
また,式の虚部を同様にして整理すると,
これは,中心が,,半径がの円を表している.
定リアクタンス円
スミス図表
これより,面上に,次の2つの円群を描くと次の図のようになる.
定抵抗円:一定の円群
定リアクタンス円:一定の円群
両者を重ね合わせて,スミス図表を簡略化して描くと次のようになる.
簡略化したスミス図表