同志社女子大学看護学部が主催する、京田辺市近隣にお住まいの中高年者を対象とした体力測定会に参加させていただきました。
今年度の体力測定会は、我々えびゼミメンバーに加え、びわこ成蹊スポーツ大学の方々も参加してくださり、3つの大学が協力して行いました。
春休み中の実施でしたが、4月から新たにゼミに加わる2年生も参加させていただきました。
体力測定でどんなことをしたのか、参加者の皆さんの様子、参加して感じたことなどを、新ゼミ生の視点でお伝えします!
4つのブースに分かれ、以下の項目の測定を行いました。
① 身体組成、骨密度、長座体前屈
② 垂直跳び、握力、脚筋力、片足立ち
③ チェアスタンド、ステッピング、歩行速度
④ ファンクショナルリーチ、Timed Up & Go、オーラルディアドコキネシス
えびゼミの学生は、②③④を担当しました。
あまり馴染みのないものも含まれますので、測定項目を簡単に紹介します!
(☆は私たちが測定の際に注意したポイントです)
垂直跳び…瞬発力を評価します。デジタル垂直跳び計測器を用いて計測します。
対象者は床に敷いたゴム版の中央に立ち、装置本体を腰に固定させ真上に跳躍します。
☆着地時に腰を支え、転倒しないようにサポートしました!
等尺性随意最大膝伸展筋力…脚筋力を評価します。片脚用筋力測定台を用いて測定します。
測定開始時の膝関節度を90°とし、対象者は力いっぱい膝関節を伸展します。
☆血圧の急上昇を避けるため、計測中は息を止めないように声掛けをしました!
片足立ち(開眼・閉眼)…平衡性を調べます。計測は開眼の状態と閉眼の状態で行います。
対象者は両手を腰に当て、測定者の合図で任意の片足を挙げ、片足立ちの保持時間を計測します。
☆対象者が転倒してしまわないようにサポートしました!
チェアスタンド…筋力を調べます。対象者は両腕を交差して胸に当て、両膝は握りこぶし一つ分あけて椅子に浅く腰掛けます。
測定者の合図で、両膝が完全に伸展するまでまっすぐ立ち上がり、できる限り速く座位姿勢に戻り、再び立つ動作を繰り返します。
☆しっかり立ってしっかり座ること、怪我予防のため膝を内側に入れて立ち上がらないようにすることを説明しました!
ステッピング…俊敏性を調べます。対象者は浅めに椅子に腰掛け、両手で椅子の座面を握ります。
身体を固定し、床に30cm間隔で左右にひかれた2本のラインの内側に両足を置き待機します。
測定者の合図と同時に、可能な限りすばやく両足をラインの外側に開く・再びラインの内側に戻す動作を繰り返します。
☆すり足やラインを踏んだ場合は無効なので、注意して測定しました!
10m歩行時間…歩行能力を調べます。10mの距離を歩行する時間を測定します。
普段と同じくらいの速度と、最大努力で歩いた速度を測定しました。
握力…筋力を調べます。人差し指が直角になるようにグリップを調整して、デジタル握力計で測定します。
☆測定時に腕を体から離し過ぎない、息を止めない、膝を曲げないなどの注意点を声掛けしました!
ファンクショナルリーチ…平衡性を調べます。右手を肩の高さまで上げ、左手は体側に置きます。
右手をできるだけ平衡に前へ伸ばし、再び元の位置へ戻った時の移動した距離を測ります。
☆足を床から離さない、左手を体側から離さないことを説明しました!
Timed Up & Go …機能的移動能力を評価します。背すじを伸ばして椅子に座り、つま先の位置から3m先にコーンを設置します。
走らない程度の最大速度で歩いてコーンを折り返して再度椅子に座るまでのタイムを専用の装置で計ります。
オーラルディアドコキネシス…口腔機能を調べます。「パ」「タ」「カ」をそれぞれ10秒間、専用の計測器に向かって発音し、その回数を数えます。
口腔機能低下の概念である「オーラルフレイル」の程度が分かる測定項目とされています。
金宮:体力測定どーだったー?
福山:大体無事にいけたけど歩行測定中につまずいて転んじゃった方がいらっしゃったんだよね。注意とかサポートが足りてなかったなって感じた。
金宮:そんなことがあったんだね。私が担当した時は、皆さんお元気で私より早歩きが速かったよー。
でもご年配の方が対象だと何が起こるか分からないから、注意を払って測定を行わないといけないね。
福山:そうだね。一つ学びが増えたね!
金宮:今まで経験した学生を対象とした測定と、今回の測定では何か違いがあった?
福山:タイマーで測っている時に、半分の時間やラスト5秒など途中経過を言ってしまうと、動きを止めてしまう方が多くいらして伝えない方がいいことが分かったなぁ。
実際にやってみないと気づけなかったから良い経験になったよ。
金宮:私もそう思った!学生同士の時は声掛けをした方が最大限の力を発揮できるから、今回も行ってみたけど、それが裏目に出てしまったね。
福山:そうだったよね。初めてだったから、気づかされたことが多かったかも。
金宮:確かに、反省点がたくさん見つかったね。
でも、このような経験はとても貴重だし、何よりも、今回一緒に活動した同女の看護学生さんとびわこ成蹊の学生さんとの交流を深めることができて有意義な時間だった!
福山:私もそう思う!えびゼミ生としての初めての活動で不安もあったけど、同女の学生さんは親しみやすい話し方でコミュニケーションの取り方が上手だった。
びわこ成蹊の学生さんは説明の仕方が上手で良い刺激をたくさんもらった。また来年が楽しみだね!
☞びわこ成蹊の学生、同女看護学生と交流して感じたこと、何かエピソードがあれば教えてください!
・私が参加した日にお会いした同女看護学部の方は、測定に慣れている様子で、アドバイスを沢山して下さいました。
同女の方が席を外すときがあったので、その際にはびわこ成蹊の方と沢山話し合いながら協力して測定しました。 (中川)
・ランチタイムには、同女看護学生の方とお話を交えながら楽しく食事をしました。世間話をしながら仲を深めることができてよかったです。
やはり看護学生は、忙しい日々を送っていて、尊敬しました。(金宮)
☞測定中に苦労した点はありましたか?
・最初は、測定方法を分かりやすく説明することが難しかったです。そのため、ジェスチャーを大きくしながらはっきりと言葉で伝えるようにしました。(中川)
・測定中に怪我をしないように、椅子からの立ち上がり方など、普段意識しないような点にも気をつけながら測定をすることが大変でした。(役川)
☞嬉しかったこと・参加してよかったことを教えてください!
・健康に気をつかっている方が多く、ご友人と競い合っている様子などを見ているとなんだか心がほっこりしました。
ボランティアを通してサポートできていることが嬉しかったです。(福山)
☞測定内容を伝える際に工夫したことはありましたか?
・説明の際に、測定内容だけでなく転倒対策についても伝えるようにしました。
転倒の危険がある種目には、参加者1人に対し2,3人の補助者がついていましたが、
片脚立ちや垂直跳びの測定の際に「こけそうで怖い」とおっしゃる方がいらっしゃいました。
安心して測定に臨んでいただけるよう、「私たちが支えるので大丈夫ですよ!」とあらかじめ声を掛けるようにしました。(隅谷)
・去年もこの測定に参加されている方は測定内容やルールをある程度理解しているようでしたが、細かいところを忘れてしまっていることがあるので、
「わかっているよ」と言われたときにも大事なところをピックアップして説明するようにしました。(福山)
・測定のお手伝いをする前までは、説明を丁寧にすればするほど良いと捉えていましたが、
細かすぎてしまうと重要な情報が伝わらず、かえって逆効果であることを学びました。これを踏まえて、測定の後半からは端的に伝えることを意識しました。(金宮)
☞海老根先生から、測定会参加のお誘いメールを受け取った時に抱いた印象は?また、参加後の感想を教えてください
・えびゼミのメンバーに会ったことが無い状態だったので、「行っても誰とも話せなかったらどうしよう」と不安な気持ちでした。
しかし、一足先にゼミ活動に参加できる機会を頂けたので、勇気を出して参加しました。
えびゼミのメンバー・他大学の方々に加え、地域の方々とも交流できた貴重な経験でした。参加して良かったです!(隅谷)
・初めてのゼミ活動だったので、すぐにやってみたいと思いました。
コミュニケーションがしっかり取れるか、参加者の方に分かりやすく説明することができるのかなど不安なところが沢山あり緊張しました。
しかし、参加した後はとても達成感があったので、参加して良かったです。(中川)
・僕は二日間参加しました。新ゼミ生の中で出席率No.1でした(笑)この測定を楽しみに来てくれている被験者さんが多かった!
計測をしながら交流することで元気を与えられたらなと思っていたけど、皆さんが元気いっぱいで楽しそうにしている姿を見てむしろいっぱい元気をもらいました。(宮城)