A-4 Taylor 展開

A-4.1 Taylor の定理

関数 f(x) が a < x < b を含むある区間で n- 1 回微分可能で, f(x) の n- 1 次導関数 f(n-1)(x) が連続であるとする。
さらに f(n)(x) が a < x < b で n 回微分可能ならば

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ここで
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であり, a < c < b, 0 < h < 1 であるような実数 c と h とが存在する。この定理を Taylor の定理という。
a = 0 である時,特に Maclaurin の定理という。

A-4.2 Taylor 展開

Taylor の定理はつまり,関数 f(x) が x = a の付近(a~=b)で次のように「展開」出来るといっている。

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このような展開を Taylor 展開という。 a = 0 である時,特に Maclaurin 展開という。

|b - a|が充分小さいとき,近似関数として Taylor 展開の最初の数項を使うことが出来る。

以下に頻繁に使用される関数の Maclaurin 展開を示す。

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