A-1 簡単な微積分の公式

老婆心ながら,プリントに登場する初歩的な微積分の公式をまとめておく。

A-1.1 微分公式

まず,簡単な関数の微分公式をまとめる。微分はダッシュ記号で表すものとする。つまり df(x)/dx = f'(x) = f'である。

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三角関数の引数は全てラジアンで表す。

実際の計算には,次のような公式も必要になる。

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合成関数の微分も頻繁に必要になる。 y = f(z), z = g(x) である時

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A-1.2 積分公式

まず,簡単な関数の不定積分をまとめる。積分定数は省略する。

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実際の計算には,次のような公式も必要になる。

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置換積分は日常的に用いる。 x = f(t) とかけるとき

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部分積分は頻繁に用いる。

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三角関数の積分がよくでてくる。

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加法定理

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特に x = y の場合
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これを思い出すと次のような積分は簡単にわかる

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最後の積分は置換積分でもできる。
t = cosx とすれば dt = -sinxdx だから
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また s = sinx とすれば ds = cosxdx だから
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ここでは積分定数を省略している,本来,不定積分には任意の積分定数を加える必要があるので,上の3式は同等である。

次のような形の積分も必要になる。

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つまり f(x) = x, g'(x) = sin2x として部分積分を行った。

 integral x2 sin2xdx のような積分も必要だが,これは上の要領で部分積分を繰り返せばよいので,演習問題とする。