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DAYS JAPAN「検証・原発事故報道」で浅野ゼミが大活躍




2012年3月29日

 日本で最もクオリティーが高いと国際的にも評価されているフォトジャーナリズム月刊誌「DAYS JAPAN」は2月号で「原発事故報道・検証-あの時伝えられたこと」を特集記事として掲載した。
 写真を主とする同誌としては異例の40ページを割き、3月11日2時46分地震発生からから翌12日の23:59までの政府発表をはじめ、NHK、民放、新聞、Twitter・ブログを時系列で掲載している。特に注目すべきはテレビ報道のほぼ全ての文字起こしを行い、当時何が誰によってどのように報道されたのかを明らかにしていることである。
 同誌2月号は発売直後からネット販売サイト、アマゾン等で注文が殺到しネット上では発売1週間で完売となり、定価820円に一時は2000円を超えるプレミアがついた。2012年3月21日現在、アマゾンでは中古品も含めて入手することはできない。それほどに2月号は世間から強い注目を浴びたのだ。DAYS JAPAN編集部には「何とかして手に入らないか」、「増刷はしないのか」とう問い合わせが相次いだと言う。
 2月号に次いでDAYS JAPANは「検証・原発事故報道 運命の1週間」を4月号の増刷として3月9日に発売した。220頁に及ぶ記録は3月11日14:46から17日までの報道を記録、分析しており、その情報量と質において読者を圧倒する。2月号同様発売直後から書店、ネット販売サイトでは注文が相次ぎ、初版は数日で売り切れた。編集部では現在第二版の増刷にかかっているが注文が引きもきらない状態だ。
 DAYS JAPANのこの特集は、同誌編集長の広河隆一氏から浅野健一教授に「震災報道の特集を協同で進めたい」との申し入れがあったことからスタートした。広河氏と浅野ゼミの学生が議論をする中で作業の手順・分担が決定された。テレビ放送の文字起こし作業には同志社大学社会学部メディア学科(社会学研究科メディア専攻)浅野ゼミの学生たちが中心的な役割を担った。ジャーナリズムを研究する浅野ゼミでは震災発生後のテレビ全局の放送を録画しており、この作業にあたる事が出来たのである。
 テレビの文字起こしは、原発報道に関する部分の全てを一言一句録画映像を見ながらパソコンに打ち込む作業である。しかもその対象は1週間に及ぶ。いかに若い学生たちとは言え相当に根気の要る作業であったに違いない。しかし今日もあいまいにしか検証されていない「原発報道」の問題点を焙り出したいとの熱意が学生たちには満ちていた。担当した部分によって異なるものの、学生によっては48時間の放送、実に150万字に及ぶ作業をこなした人もいる。
 浅野研究室には「福島原発被害者弁護団」やジャーナリストから「検証資料として使いたいので『検証・原発事故報道 運命の1週間』を提供してくれないか」といった要望が多数寄せられている。浅野ゼミにとって歴史的な研究活動になったことは間違いない。
 3月11日東京中野ZEROでDAYS JAPAN主催の集会が行われた。広瀬隆氏と上杉隆氏がゲストで500人の会場は満員となった。上杉氏は講演の中で『検証・原発事故報道 運命の1週間』を手にしながら「日本の記者クラブが特に情報隠蔽に加担した」と既存メディアを厳しく批判した。広河隆一編集長も「この本を作るに当たって一番大変だったのはテレビの文字起こしだった」と作業の困難さを語った。この様子はUstreamとニコニコ動画で配信されており、会場には『検証・原発事故報道 運命の1週間』200冊が販売用に用意されていたが休憩時間中に完売した。
 浅野教授、矢内真理子さん(院2)のほか、昨年12月6日のシンポジウムで同志社大学を訪問した宮城学院大学新免貢教授も執筆するなど、本書の出版の主たる部分を浅野ゼミ関係者が担ったことの意義は極めて高い。全国の読者に「同志社大学浅野ゼミ」の認知が更に高まったに違いない。


掲載日:2012年3月29日
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