IPEの果樹園2020

今週のReview

4/6-11

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USとコロナウイルス ・・・これは戦争だ ・・・大企業の救済 ・・・西側社会の危機 ・・・米中の失敗 ・・・欧米とアジア ・・・ポピュリストたち

[長いReview

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[これは英文コラムの紹介です.私の関心に従って,いくつか要点を紹介しています.関心を持った方は正しい内容を必ず自分で確かめてください.著者と掲載機関の著作権に従います.] 


 USとコロナウイルス

The Guardian, Fri 27 Mar 2020

Trump's narcissism has taken a new twist. And now he has American blood on his hands

Jonathan Freedland

アメリカ国民はかわいそうだ。史上最大規模の危機にありながら、最悪の人物がホワイトハウスにおり、その性格は今のこの瞬間に指導者であってほしくない最悪のものであるから。

トランプと仲間たちは、大量死は理想ではないが、経済活動を止めるよりましだ、と考える。その右腕であるテキサス州知事Dan Patrickは、孫たちがアメリカ資本主義の活動が続くことで得られる果実を得るのだから、高齢者が命を危険にさらすのは当然だ、と主張する。

もしコロナウイルスが銃を突き付けてアメリカに「お前の金か、お前の命の、どちらかを出せ」と命じたら、トランプの答えはこうだ。「老人と弱者から命を取れ、私は金がほしい。」

世界の人々は、自分たちがトランプのような指導者の下でパンデミックを迎えなかったことを幸せと思っているだろう。

PS Mar 27, 2020

Foreseeable Unforeseeables

JEFFREY FRANKEL

2007-09年に住宅市場が暴落したときも、2001911日にテロ攻撃を受けたときも、「ブラック・スワン」と言われた。しかし、そのようなことが起きるかもしれないというのは知られていた。いつか起きるだろう、と。

CORVID-19の場合は、感染症学者や医療関係者が何十年もウイルスのパンデミックを警告してきたことだ。しかし、アメリカ大統領が、危機は「見えていない」、と言うのを止めることはできなかった。誰も考えたことのない問題だ、と。

危機を指導者の無能力で説明するのは、あまりにも安易な答えだ。太守や金融市場が驚いて、これに反応した。なぜ、驚くのか?

専門家は大局を観ない。また、専門家の正しい助言を、政治指導者は聞かない。それどころか、トランプ政権は2018年に、オバマ政権が作った国家安全保障会議のパンデミック対策室を閉鎖した。CDCPなど、公衆衛生機関の予算を削減した。シンガポールや韓国に比べても、その医療システムは大きく劣っていた。

ホワイトハウスは計画を持たず、必要とは考えなかった。中国から始まったパンデミックを観ても、政権は非難をかわし、大量検査をせず、データをごまかすようなことばかりしていた。株価の下落を止めるために。

トランプは、「こんなことはこれまで誰も見たこともない」と言うが、4年前にエボラ出血熱では11000人が死んだ。しかし、それは西アフリカで遠かった。1918-19年のインフルエンザでは南北アメリカで675000人が死んだ。しかし、それは100年前だ。

われわれの指導者たちには、自国内で市民が多数死ななければ、しかも、記憶に残る最近のことでなければ、印象に残らない。ブラック・スワンを観なければ、それは存在しないに違いない。

NYT March 30, 2020

Jobs Aren’t Being Destroyed This Fast Elsewhere. Why Is That?

By Emmanuel Saez and Gabriel Zucman

コロナウイルスはアメリカの社会制度にある欠陥を示した。

まず、労働市場だ。315日からの1週間で、330万人の労働者が失業保険の申請を行った。ある予測では、2020年第2四半期に失業率が30%に達する。それはアメリカ経済が労働者のレイオフを湯煎するシステムを効率的と考えているからだ。ヨーロッパではこれほど急速な失業者の増加が起こらない。また、イギリスでも、労働者は賃金の80%を補償され、封鎖が解除されれば職場に戻る。

医療保険のシステムの違いが、さらに労働者たちを苦しめる。また、アメリカでは、中小企業の継続を支援するよりも、潰れる企業は潰す方がよい、と考えている。右派だけでなく、人びとを直接に支援するべきだという左派でも、清算主義が支配的だ。

危機によって、アマゾンなどは利益を得るだろうが、それには追加の税を課せばよい。パンデミックに勝つには、雇用や企業の継続を重視する政策が必要だ。

FP APRIL 1, 2020

America Is Ailing—and Leading the World

BY ADAM TOOZE

スウェーデンの外相Carl Bildtは水曜日にツイートした。「これは脱アメリカ時代の世界で起きた最初の危機だ。」 「安保理は姿を消して、G20はサウジアラビアのムハンマド皇太子、ホワイトハウスにはアメリカ・ファースト(誰もが独りぼっち)の旗がはためく。ウイルスだけが世界化する。」

それは皆が考えるだろうが、間違っている。

確かに、国連安保理は開催されない。しかし、コロナウイルス危機の前から、アメリカ、中国、ロシアの関係がそうであった。

コロナウイルスが大きな衝撃である、と考えるのは正しいが、国際社会は国家の集まりである。それぞれの国家が国内構造を持っている。コロナウイルスの真の衝撃は、アメリカとヨーロッパ諸国の危機封じ込め体制が失敗したことだ。

コロナウイルスの対応力は、諸国に新しい国際的順位付けを与えた。国民1人当たりのウイルスによる死亡率で示すことができる。トランプ大統領はアメリカの死亡者数が10万人に達すると予想した。中国の死亡者数3300人は過小に示されているという。しかし、たとえばそれが本当は10倍であるとしても、国民1人当たりの死亡率は、アメリカの方が12倍も高い。世界で最も豊かな、最強の軍事力を持つ国が、コロナウイルス危機の勃発を6週間前から警告されたにもかかわらず。

これはアメリカにとって衝撃である。アジア諸国は、西側からの寄稿者がウイルスの感染リスクを高めるため、これを隔離する必要がある。アメリカは世界に感染リスクを広めていない、と言えなくなるだろう。

しかし、アメリカの影響力が失われた、と思うのは間違いだ。それは国連ではなく、ニューヨーク連銀に示されている。2008年の金融危機でも、市場のパニックをドルの供給が救った。しかし、金融資産市場に依拠する金融システムの圧力は莫大だ。連銀は外国の中央銀行とスワップ協定を結び、ドルを供給するだけでなく、財務省証券をその担保として認めることで、債券の投げ売りを防いだ。

アメリカを偉大にする、というトランプ政権のスローガンや共和党員たちが強硬なナショナリズムを主張して、連銀の行動を制限するのではないか、という懸念があった。しかし、彼らはイデオローグではない。20091月には、オバマ政権が提出した8250億ドルの政府支出案に反対したが、先週、22000億ドルのトランプの提案を承認した。

しかし、アメリカの「指導力」はチャリティーではない。アメリカは第1である。ヨーロッパと日本はその次だ。新興市場の大国は第3。その他の世界は、第4、第5でしかない。

そこにはアメリカの一貫した大戦略がある、と思うなら、それは間違いだ。Jerome Powell連銀議長とRobert Lighthizer and Peter Navarroのようなホワイトハウスの顧問たちとは何の協力もしていない。トランプ政権は貿易戦争に熱心だが、うまくいってない。アメリカ議会のタカ派は中国との冷戦を唱えるが、資本市場は歓迎しない。

アメリカ大統領の矛盾した、ドタバタで、コロナウイルスの死者が増えるだろう。それはアメリカ後の世界を示すというより、迷走するアメリカが支配する予測不能なシステムそのものだ。


 これは戦争だ

The Guardian, Fri 27 Mar 2020

Coronavirus has not suspended politics – it has revealed the nature of power

David Runciman

これは戦争だ、と言われるが、本当にそうだろうか?

人びとは自宅に閉じこもり、戦いは国内に限定される。政府は国民に団結を訴える。もはやいつもの政治は消滅した。

しかし、これは政治の終わりではない。政治から1つの皮がめくれて、何かもっと生々しいものが現れる。民主主義は、通常、異なる党派が支持を集めようと争う。誰が、何をするか。誰の利益を代表するのか。

だがもっと大きな問題がある。政府が行使する絶大なパワーを、われわれはどのように政府に与えるのか? 政府がそれを行使するとき、われわれはどのように反応するのか?

政治(権力)とは、誰かが他者に何かをしろ、と命じる力だ。近代政治の核心には、個人の自由と、集団的選択との、トレード・オフがある。これこそ17世紀半ばにトマス・ホッブズが、内戦において観たものだ。ホッブズは、政治的支配とは、市民の生死を決めるパワーであると知った。そのようなパワーが存在するのは、われわれがそれを集団的な安全を得る代償とみなしたからだ。

根本的なリスクは、人びとがそれを拒否したときに生じる。2つの内から選択するしかない。強制して従わせる。国家にその強制力を与える。あるいは、政治体制が崩壊する。ホッブズは、その結果をわれわれは最も恐れるべきだと考えた。

政治指導者が失敗した場合、民主主義は次の選挙に委ねる。実際は、言われているほど、彼らは罰せられないが。しかも、選択の生々しさは民主的な合意の形成によってごまかされる。決定は国民の一般的な合意の言葉として語られる。しかし、ヨーロッパ諸国が示したように、危機が進んでしまうまで、行動できない。

危機はほかにも真実をあらわにする。あなたが従っている各国の政府によって、危機の意味が大きく異なることだ。パンデミックはグローバルな現象だが、その衝撃を決めるのは個々の政府の反応である。誰が正しく、何が間違いだったか、終わってからわかる。今は指導者に従うしかない。個々の政治的判断には恣意的な要素がある。

政治は究極においてパワーと秩序の問題である。民主主義だからと言って、何も変わらない。民主主義が決定できないような困難な問題に対して、われわれは選択肢がないほど悪化するまで行動しない。つまり、病気の爆発が起きてからである。

中国のような、専制体制は違う。もし可能なら、彼らは悪い情報を長く抑えることができる。しかし行動するしかないときは、彼らは大きく行動できる。中国の感染地域封鎖は無慈悲な予防策だった。もちろん、20世紀の戦争が示したように、民主主義も無慈悲になる。しかし、戦争と違って、ウイルスは目に見えず、危険な者を区別できない。

グローバル政治は、ときに、異なる統治技術の対立に見える。中国では、エンジニアたちが一党支配国家に依拠している。西側では、エコノミストと中央銀行家が、民主的システムの制約内で活動する。その選択は、膨大かつ複雑な、経済・社会システムを管理する技術的な判断である、という印象が作られる。

しかし、過去数週間のパンデミックは異なる現実を示した。それは、究極において、強制力の問題である。民主的な適応能力と、専制的権力の無慈悲さ。パワーの行使をめぐるこの対抗がわれわれの未来を決める。政治とは、今もホッブズが認識した世界である。

FP MARCH 28, 2020

The Coronavirus Is the Biggest Emerging Markets Crisis Ever

BY ADAM TOOZE

2007-2008年の金融危機が1つの規準である。危機は、カリフォルニア郊外やスペイン南部の住宅建設の過剰から、世界の金融センターにおよんだ。コロナウイルスのパンデミックは、中国の都市からわずか3カ月でヨーロッパと北米におよんでいる。

グローバルなショックは不均等に経過する。

感染する人口規模、財政状態、金融市場の混乱を考えると、多くの新興市場・発展途上諸国が甚大な危機に直面する。危機は、株価や債券市場だけでなく、国際商品市場を襲う。サウジアラビアとロシアの話し合いが決裂して、原油価格は暴落した。

新興市場からの資本の大流出を理解するには、21世紀のグローバリゼーションを知る必要がある。新興市場の大企業はアメリカで債券を発行した。J.P. Morgan’s Corporate Emerging Market Bond Indexなど、影響力のある国際債券指数が西側の国際投資家に広まった。債券発行によって借り手はアジアやラテンアメリカの高い成長率、同時に、通貨価値の上昇を、自分たちの利益にできた。

こうしたドル建取引は、ドバイ、香港、シンガポールなど、アメリカンを1歩も踏まずに可能であった。2007年から2019年に、新興市場の国際的な社債取引額は、5000億ドルから4倍以上の23000億ドルに増加した。

今、新興市場向け投資のすべてのロジックは逆転し始めている。投資家たちは安全な資産を求めて逃避し、ドルの価値は上昇し、国際商品価格が下落している。2015年の中国における株価下落はその小規模な前兆だった。2013年から、アメリカ連銀は量的緩和をやめ、金利を正常に戻す方向にあり、新興市場が動揺した。

1990年代にグローバリゼーションから利益を得た新興市場は、同時に、市場の浮動性に苦しんだ。IMFの「ワシントン・コンセンサス」やBISの指導はシンプルだった。1.ドルの外貨準備を十分に持て。2.企業・銀行のバランスシートを規制せよ。3.極端な資本移動は管理してもよい。

しかし新興市場が従ったのは中国の高度成長モデル、「北京コンセンサス」だった。マクロ・プルーデンシャル規制や企業の財務健全化は政治的なコネが優先され、巨大な国有企業のリスクは管理不能だった。資本規制は市場を鎮静化するよりパニックを刺激した。

グローバリゼーションを進める西側の関心はこの問題を放置できない。グローバルな成長の源泉であり、ロンドンの金融街やウォール街の死活的利益でもあった。

西側は何をするか? 貿易戦争の停戦に合意し、新興市場に自国通貨を守るドルを供給する。アメリカ連銀とIMFは、事実上、新興市場に対する最後の貸し手になる。IMFは、しばらく市場から無視され、弱体化していたが、2009年のG20サミットで復活した。SDRsの発行も実現した。

世界経済の回復を支えるとしたら、それは欧米ではなく、中国である。ウイルスとの戦いにも勝利しつつある。しかし、中国からのニュースはない。中国経済が12年前の危機に対してより、制約されているのは確かだ。ウイルス危機の再発を懸念するだけでなく、すでに債務が過大な企業、銀行の脆弱性が高まっているからだ。もし再び株価や金融市場に不安が生じたら、トランプのアメリカが金融政策で協力する保証は全くない。

冷戦終結以来、輸出を伸ばして成長してきた新興市場は、ドルの豊富な供給、アメリカ消費者の市場、中国の成長マシーンを結んで好調であった。しかし、コロナウイルス危機が襲う前から、この組み合わせには変調が生じていた。

世界経済の見通しは狂い始めている。

PS Mar 31, 2020

The COVID-19 Solidarity Test

KEMAL DERVIŞ

コロナウイルス危機は、人類の連帯に関するかつてない試験となった。

富裕層は、貧困層、経済的に不安定な階層に連帯を示すか? 若者は老人たちに連帯を示すか? 豊かな諸国の人びとは、貧しい諸国の人々に連帯を示すか?

これら3つの問いに対して肯定的な答えがあるとき、パンデミックによるダメージや死者は最小限に抑えられるだろう。

イギリスのボリス・ジョンソン首相や世界のセレブ達が次々に感染したように、ウイルスは貧富の差を区別しない。しかし、都市封鎖など、公衆医療のための経済的影響は貧困層や時給賃金労働者、遠隔では働けない人々に最も深刻な打撃となる。

戦争のとき、連帯のために、政治指導者は利他的な愛国心に訴える。少なくとも、政治家たちは貧困層が消費者であるだけでなく、同等な票を持つ有権者であることを思い出すべきだ。

世代間の連帯も、気候変動の対策が進まないように、非常に困難だ。若者や将来世代のために、より高齢の世代は犠牲を払わなかった。逆に、彼らはパンデミックから学ぶだろう。若者世代が感染防止の短期的犠牲を払うときだけ、高齢世代は助かる。

3に、豊かな諸国から貧しい諸国への資源の移転が、最も困難な連帯である。国によっては、食糧や医療器具の輸出を禁止した。しかし、たとえ1人当たり所得が5万ドルを超える国で10%の経済縮小が起きても、パンデミック前の低所得・低中所得国より、なお10倍も豊かであるだろう。貧しい諸国でパンデミックが収まらない限り、ウイルスは豊かな国で再発する。

この試験を落ちて、取り残された諸国の人々が深い心理的傷を負うことは、あらゆる過激な集団と新しい危機につながるだろう。それは世界のだれにとっても脅威である。IMFなど、国際機関が流動性を供給するだけでなく、債務を免除し、彼らが必要とする医薬品と設備、食糧を供給することだ。

壊れやすい、紛争にまみれた、われわれのシステムを、深い連帯に基づくシステムに代えるべきだ。それは、効率性と短期的利益に奉仕するのではなく、経済的・世代的・国際的な連帯による持続可能なシステムだ。


 大企業の救済

NYT MARCH 27, 2020

These Companies Enriched Themselves. Now They’re Getting a Bailout.

By Tim Wu and Yaryna Serkez

納税者は、長年の悪習にふけった大企業に対する救済を支持するのか?

議会は2兆ドルのコロナウイルス救済パッケージを承認した。労働者たちに支給するのはわかる。しかし、多くの特定産業が救済される。航空業界、ボーイング社、ホテルやクルーズ船。

企業によって、その事情は大きく異なっている。最大の救済支援を受けるのは、最近まで空前の利益を出し、巨額の減税を受けた企業だ。合併を行い、賃金を上げてこなかった。


 ポピュリストたち

PS Mar 31, 2020

Beware Viral Enabling Acts

JAN-WERNER MUELLER

政府は権力を集中し、国民の団結を訴える。野党がすることはなくなったように見える。コロナウイルス危機は、民主化を逆転し、権威主義的指導者たちが残っている制約やルールを廃棄して、永久の支配を容易にするだろう。

ロシアのプーチン、イスラエルのネタニヤフ、ハンガリーのオルバンがそうだ。

権威主義者の多くが、偽造された危機を演じて大きな権力を握った。今や、本物の危機である。反対派を一掃する機会に利用するだろう。ビジネスも大学もオンラインに移行し、「社会的な距離」を求められているときに、権力者たちが諸制度に対して「民主主義と距離を置く」よう求めるのは簡単だ。

しかし、野党や市民社会は、政府のウイルス対策を支持しなければならないが、同時に、オルタナティブを示すべきだ。そして、何よりも政府に説明責任を果たすよう求め続けねばならない。ニュージーランドの首相Jacinda Ardernは、外出禁止と議会の一時閉鎖を求める際に、説得力のある解決策を示した。大連立政権や「国民統合」(すべての法案支持)を求めるのではなく、野党指導者を委員長にした、政府の説明を求める委員会を設けることだ。

国際的関心を、コロナウイルス危機によってそらせてはならない。ロシア、イスラエル、ポーランド、ハンガリーなど、各地の独裁者たちに反対の声を上げることだ。

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The Economist March 21st 2020

Closed

The world economy: Fighting the slump

Guyana: Petro power struggle

The economic emergency: Experimental treatment

Corbid-19 in India: The billion-person question

The cash crisis: Down the drain

The surging dollar: Multi-coloured swap shop

Free exchange: From V to victory

(コメント) コロナウイルスに関する記事が圧倒的です。ウイルスへの対処、経済危機への対処、国際政治の不安定化、アメリカ、中国、インド、株価、ドル、そして、危機はいつまで続くのか?

インドや南アフリカ、発展途上国の感染爆発は避けられない。世界金融危機から学ぶべきは、早期に、圧倒期は規模で介入せよ、ということだ。

ガイアナとエチオピアの政治不安が記事になっています。

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IPEの想像力 4/6/20

トランプ大統領は、中国が新しいウイルスの情報を隠し、データを改ざんしている、と非難した。それはトランプが真実と普遍的な人命尊重を訴える指導者である、ということを意味しない。また、情報を隠し、政権に都合のよいデータを、官僚たちが改ざんすることは、将来の歴史家たちが安倍政権について必ず語るテーマである。

アメリカは世界の政治経済を集約している、と言われる。強烈な貧富の格差、移民の流入、グローバルなハイテク大企業の支配、50もの州(それはStateであり、独立国家のようです)と特別区がある。

国民を包括する社会保障システムはなく、利潤の最大化、株主の利益を優先して労働者を解雇する。大量殺人が起きても拳銃を所持する自由、妊娠中絶する医師を殺害する事件、進化論を否定する政治家。犯罪率や死亡率が高く、地域によっては、一種の発展途上国や破綻国家の水準に近づく。アメリカの通貨ドルは世界通貨でもあり、世界の主要金融センターでアメリカの経済規模や貿易額を超えて取引され、同時に、さまざまな犯罪集団や非政府組織が世界中でドル紙幣を好む。

中国は、未来の国際秩序なのか? インターネットを検閲し、ハイテクによってジャーナリストや市民の監視を強化し、共産党の政治的支配を維持し、強化することが優先される。成長のためには大気や土壌を汚染し、貧しい農村からの出稼ぎ労働者や臓器売買、巨大な権限を持つ官僚の汚職が絶えない。

チベットでの弾圧に反対した僧侶たちの焼身自殺はどうなったのか? ウイグル自治区における大量の住民を収容し「再教育」する隔離施設はどうなったのか? 北京の政治エリートとその家族が蓄財する投資家集団はどうなっているのか? 香港の民主化運動と警察部隊との激しい対立、それにもかかわらず住民の意見を聞くシステムを欠いた統治システム、また台湾の選挙や国際関係に介入する姿勢は、アジアの近隣諸国や国際秩序に深刻な影響を残すはずです。

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日本についての記事はあまりなく、チリの未来に注目する記事を読みました。

軍事政権を終えて民主的な選挙と制度改革が進み、成長と貧困解消、社会的な進歩のモデルになったと思われていた国が、106日、地下鉄料金のわずか30ペソ(4セント)の値上げから抗議デモが起き、駅が放火されました。今なお、商店が略奪され、教会や役所が破壊され、若者たちの不満は諸都市に拡大しています。

エリート出身のピニェラ大統領は、こうした国民の怒りの激しさを理解できなかったようです。誰と交渉するべきか、どのような対策が必要なのか、チリの政治システムが崩壊し始めています。

日本政府は、繰り返し質されても、コロナウイルス感染の疑いがある人に対してPCR検査を急がず、問題を保健所に押し付けて、表面的対応のまま無視し続けました。日本のわずかなデータは、その政治的な意図も疑われて、世界の主要な議論で評価の対象にもなっていません。

感染症がどのように終わるのか、どのような経過を経て、どれほどのコストや死者をもたらすのか、私にはわかりません。医療機関に人々が殺到するパニックを起こしてはならない。日本の死亡率は(なぜか)低い。(確認された)感染者数も少ない。政府の対応は成功している。

しかし、都合のよい解釈や専門家の政治的な利用を繰り返す姿勢は、日本も「ブレグジット×トランプの時代」なのだ、と考えてしまいます。これは2週間前のニューヨークなのか? これは日本の武漢、日本のチェルノブイリ、ハリケーン・カトリーナなのか?

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