IPEの果樹園2018
今週のReview
2/5-10
*****************************
簡易版
******************************
主要な出典 Bloomberg, FP: Foreign Policy, FT: Financial Times,
The Guardian, NYT: New York Times, PS: Project Syndicate,
SPIEGEL, VOX: VoxEU.org, そして、The Economist (London)
[これは英文コラムの紹介です.私の関心に従って,いくつか要点を紹介しています.関心を持った方は正しい内容を必ず自分で確かめてください.著者と掲載機関の著作権に従います.]
PS Jan 26,
2018
The
Heightened Risks of a US Downturn
MARTIN FELDSTEIN
金融部門が膨張した資産を抱えている。低金利による債券の価格上昇、株価上昇が続いたからだ。歴史的な基準を当てはめれば、10兆ドルの損失を生じるかもしれない。その場合、消費や投資が減退する。
朝鮮半島の衝突や貿易摩擦の激化、アメリカ国内政治が悪化すれば、経済に影響が及ぶだろう。
しかし、将来の景気後退を緩和する金融政策も、財政政策も、大きな制約に直面する。ただちに政府債務の抑制計画を始めるべきだ。
PS Jan 26,
2018
How to
Lose a Trade War
STEPHEN S. ROACH
FT January
27, 2018
Donald
Trump in Davos: dollar talk adds to fears of trade war
Sam Fleming and Shawn Donnan in Washington
FT January
28, 2018
Europe
risks being squeezed between Washington and Beijing
ZAKI LAÏDI
FT January
29, 2018
America
rejects the world it made
GIDEON RACHMAN
PS Jan 30,
2018
The
International Economic Consequences of Mr. Trump
JEAN PISANI-FERRY
PS Feb 1,
2018
Post-Davos
Depression
JOSEPH E. STIGLITZ
1995年に始まったダボスのWEFに、私は出席してきたが、今年ほど落胆したことはなかった。
世界は手に負えないような問題に満ちている。不平等が、特に先進経済で、拡大している。デジタル革命は、潜在的に大きな可能性を持つが、プライバシー、安全、職場、民主主義に深刻なリスクとなっている。アメリカと中国のデータ集積する巨大企業は独占を強めている。気候変動はグローバルな経済に生存の危機を意味する。
そのような問題より、さらに落胆するのは、ダボスに集まったCEOたちの対応だ。平均余命は2年連続で減少している。高校しか卒業していない人々の間では、もっと長く減少し続けている。彼らは、株主の利益だけを目的にするのではない、と言う。グローバリゼーションに対するポピュリストの反動も心配だ、と。
しかし、富裕層のための、自分たちの富を増やす、トランプ減税を支持し、アメリカ大統領の多くの問題ある行動には何も触れない。「強欲は善だ」という姿勢を見せびらかすWEFのメッセージほど、われわれを憂鬱にするものはない。
Bloomberg 2018年1月26日
Protectionism
Can't Fix Trade Imbalances
By Michael Pettis
トランプ政権は、ソーラーパネルと洗濯機に新しい関税を設けた。しかし、これでアメリカの貿易赤字は減るのか? むしろ、資本移動に注目するべきだ。
もし保護主義的政策で中国との貿易赤字が減った場合、アメリカの貿易赤字は減るのか? それは資本移動に対する影響に依存する。中国からアメリカへの資本移動は、減るか、変化しないか、増えることがありうる。アメリカへの資本移動が減れば、アメリカの貿易赤字も減り、アメリカの債務や失業も減るだろう。資本移動が変わらなければ、中国との貿易赤字が減った分は他の国に対する赤字が増える。
なぜ保護主義がアメリカへの投資を増やすのか? 中国の金融や経済の不確実さが増し、資本逃避が刺激されるから、また、アメリカの成長予測が改善する場合も、中国からアメリカへの資本移動は増えるだろう。
保護主義的な手段が貿易赤字を減らしたのは、何世紀も、資本移動は貿易不均衡を自動的に調整する項目であったからだ。しかし、もはやそうではない。グローバルな資本移動が、アメリカと海外の多くの投資家によって独立に決定されている。資本収支と貿易収支は一致しなければならないが、貿易への介入がもたらす直接の影響は、通常、資本移動に及ぼす間接的な影響によって吸収されることになる。
アメリカの貿易赤字がこれほど大きくなったのは、世界の余剰貯蓄のおよそ半分が、アメリカの深く、弾力性の高い、完全に開放された金融市場に集まるからだ。アメリカはそれを吸い込んで資本収支の黒字を増やし、逆に、世界に対する貿易赤字を膨張させた。
アメリカはその役割を果たさねばならない。
NYT JAN.
26, 2018
Open
Societies Under Siege
Roger Cohen
PS Jan 30,
2018
In Defense
of Democracy
CHRIS PATTEN
NYT JAN.
26, 2018
Promising
Billions to Amazon: Is It a Good Deal for Cities?
By BEN CASSELMAN
FT January
27, 2018
The gaping
hole in global economic governance
NYT JAN.
28, 2018
It’s
Trump’s Economy Now
By STEPHEN MOORE
FT January
31, 2018
The global
trading system works when we all play by the rules
THERESA MAY
Bloomberg 2018年1月27日
Attacking
North Korea Is Unthinkable. Or Is It?
By Tobin Harshaw
FP JANUARY
29, 2018
Only Kim
Jong Un’s Girl Band Can Unify Korea
BY PAUL FRENCH
PS Jan 31,
2018
Moon
Jae-in’s Olympic Realpolitik
CHRISTOPHER R. HILL
PS Jan 29,
2018
The Road
to a European Transfer Union
HANS-WERNER SINN
Bloomberg 2018年1月29日
The World
Bank Is Searching for Meaning
By Noah Smith
NYT JAN.
29, 2018
Bubble,
Bubble, Fraud and Trouble
Paul Krugman
ある日、散髪に行くと訊かれた。資金を全部、ビットコインに注ぎこむべきか、と。彼がもし1年前にビットコインを買っていたら、今はかなり上機嫌だ、というのは正しい。他方、1635年、オランでチューリップに投棄した者も、しばらくいい気分だった。しかし1637年初めに、チューリップの価格は暴落した。
ビットコインも巨大なバブルである。しかし、バブルがリバタリアンのイデオロギーによる繭に包まれて、ハイテクの神秘となっている。
ビットコインは暗号通貨の1つで、最も知られた、最大の例である。それは物質的な存在を全く持たない、コンピューターが保存するデジタル・データでしかない。銀行預金もある金融機関のサーバーに残るデジタル・データであるが、ビットコインは多くの場所に分散して存在する。
その所有はあなたのIDによって証明されるのではない。秘密のパスワードによって証明される。つまり、暗号技術の応用だ。
なぜこんな記号を使うのか? ビットコインと同じように、デビット・カードやPayPal、Venmoを使うことができる。ビットコインは面倒で、時間を要し、費用が高い。取引のためにビットコインを使うことは無意味である。それを使って売買したがる者はだれか? 麻薬、セックス、その他、闇市場の商品に関わる者たちだ。
ビットコインは、100ドル札の電子版である。日常生活で100ドル札を観ることはないし、受け取ってもらえないこともある。しかし、100ドル札はどろぼう、麻薬密売人、脱税行為において人気がある。100ドル札は1兆ドル分も発行されており、流通する貨幣の価値の78%におよぶ。
ビットコインと100ドル札との違いは、それが現実とのつながりを持たないことだ。確かに現代のドルは「人工」貨幣であり、金Goldのような、他の資産で価値を保証していない。しかし、その価値はアメリカ政府が受領することで支持されており、納税に使用できる。またその購買力は連邦準備銀行によって安定化されている。インフレが高まればドルの供給は減り、デフレを防ぐためには増加する。100ドル札の価値はおおむね安定しているのだ。
ビットコインは違う。内的な価値はなく、現実とのつながりもない。その価値は純粋に投機的に決まる。過去6週間で価値が40%も失われた。もしビットコインが貨幣なら、その年間インフレ率は約8000%にもなる。
さらに、ビットコインは市場操作に弱い。2013年には、1人のトレーダーの詐欺行為で、ビットコイン価格が7倍になったようだ。今の価格を操作するのはだれか? 誰も知らないが、北朝鮮が関係している、と言う者もいる。
世界的なバブルの権威、シラーRobert
Shillerによれば、資産バブルは「自然発生的なねずみ講」に似ている。バブルに最初に投資した者は、新しい投資が流れ込む間、巨額の利益を得る。その利益がさらに多くの資金を集めるのだ。それは数年続くかもしれないが、現実と矛盾し、あるいは、流入する資金が尽きて、パーティーは突然、悲惨な終わり方をする。
暗号通貨は1つの新しい要素を加えた。邪悪な政府が彼らの貨幣を盗んでいる、という精神分裂症的な幻想の、カルトになることだ。
散髪屋はビットコインを買うべきでない。これはひどい結末になるだろう。バブルの終わりは早いほど、痛みが少ない。
FT January
31, 2018
A
cautionary tale from an ageing Japan for China
JAMIL ANDERLINI
FP JANUARY
30, 2018
Trump’s
Sound and Fury Has Signified Nothing
BY STEPHEN M. WALT
トランプはアメリカの外交政策を、実質的に、変えなかった。
YaleGlobal,
Tuesday, January 30, 2018
Russia-Turkey-Iran
Triangle: Economic Interests Are Paramount
Dilip Hiro
NYT JAN.
30, 2018
Can Crazy
Still Keep the Peace Between Israel and Iran?
Thomas L. Friedman
NYT JAN.
31, 2018
As U.S.
Allies Clash, the Fight Against ISIS Falters
By THE EDITORIAL BOARD
NYT JAN.
30, 2018
The
Fictitious State of Trump’s Fantastical Union
Frank Bruni
NYT JAN.
30, 2018
Trump’s
Boring, Utterly Terrifying Warmongering
Michelle Goldberg
FT January
31, 2018
Trump’s
State of the Union speech lifted only by stagecraft
SAM LEITH
PS Jan 31,
2018
Trumponomics
Is Failing on Growth
SIMON JOHNSON
NYT JAN. 31,
2018
Trump’s
Volk und Vaterland
Roger Cohen
「これが、本当に、新しいアメリカのときだ。」 トランプ大統領は、一般教書演説でそう宣言した。「アメリカンドリームを生きるためにこれ以上に素晴らしいときはかつてなかった。」
しかし、どのアメリカンドリームか? トランプは、アメリカという概念の中心にある移民たちを、ギャング、殺人犯、「恐怖の人々」とみなす、暗黒の、脅威に満ちた世界を描いた。
希望ではなく、トランプは自分の個性を称賛するカルトを増やすため、恐怖を必要としている。しかも、たっぷりの恐怖だ。彼の言う「アメリカンドリーム」は、彼が想像する悪夢、今や世界を覆う悪夢からできている。
Bloomberg 2018年1月31日
Can Amazon
Transform Health Care? It's Not a Crazy Idea
By Megan McArdle
Bloomberg 2018年1月31日
How Amazon
& Co. Could Fix Health Care
By Leonid Bershidsky
NYT FEB.
1, 2018
A Good
Health Care Deal, but Only for Some
By
ELISABETH ROSENTHAL
Bloomberg 2018年2月1日
A Better
Way to Disrupt Health Care
By The Editors
Bloomberg 2018年1月31日
Britain
Has Lost Its Bearings on Brexit
By Leonid Bershidsky
FT
February 1, 2018
Brexit
Britain’s nervous breakdown
PHILIP STEPHENS
The
Guardian, Thu 1 Feb 2018
Robots
will take our jobs. We’d better plan now, before it’s too late
Larry Elliott
シアトルの新しいアマゾン店舗にはレジがない。顧客は店に入って、自分で好きなものを棚から取り、そのまま店から出ていく。スマートフォンにアプリを入れておくだけでよい。
技術革新は、経済、社会、倫理的な問題を含む。しかし、AIもロボットも、革新は必ず普及する。そして成長をもたらすのだ。
先週のダボスでは、これらの問題を、1990年代にグローバリゼーションに関して議論していたように、人々が語っていた。それは勝者と敗者を生むから、十分な補償が必要だ。すなわち、再訓練、教育、セーフティーネットの強化。
全て十分に知られていたことだが、決して実行されなかった。脱工業化されたコミュニティが復活することもなかった。現在起きていることは、職場が他の土地に移転されるのではなく、仮想経済に移転されるのだ。
ダボスで最も忙しく会合に参加したのはGuy
Standingであった。彼はユニバーサル・ベーシックインカムを訴えている。左派も右派も批判するが、その時代は来るだろう。
VOX 01
February 2018
Economic
crisis and structural reforms in Southern Europe: Policy lessons
Paolo Manasse, Dimitris Katsikas
FP FEBRUARY
1, 2018
12
Depressing Previews of America’s Next War
BY MICAH ZENKO
********************************
The Economist January 20th 2018
Taming the titans
Currency markets: Playing
ketchup with the dollar
Coping with techlash:
Silicon Valley, we have a problem
Argentina’s economy:
Getting warmer
Bello: The threat of
violence in Venezuela
Charlemagne: Money talk
Ending civil war: When
the shooting stops
Digital currencies: The
crypto sun sets in the East
(コメント) 利用者の個人データを集積して、さまざまな業種の独占化を進め、蓄積した資本で新興企業を買収してしまう。消費者が利益を受けている限り、彼らを制約する必要はないのか? もちろん、Amazon, Facebook, Googleのことです。記事では、かつてのような企業の分割や電気・ガス・水道のような規制ではなく、データやプラットフォームを共有し、新興企業の買収に新しい視点から宣言を加え、データそのものを利用者の所有物を見なします。
ドル安への条件は健全か? 1.世界経済は回復していること。ドルへの逃避から戻る動きです。2.QEが終わること。3.ドル高が行き過ぎたこと。ユーロも円も軌道を修正します。
他方、ビットコインの暴落は東アジアから始まります。中国、韓国、日本の政府・中央銀行は異なる姿勢で、ビットコイン取引の急増に対応しました。日本が正解を知っている、とは思えません。
******************************
IPEの想像力 2/5/18
BS1スペシャル「銀嶺の空白地帯に挑む~カラコルム・シスパーレ~」を観ました。登山家・山岳カメラマンの平出和也(37歳)が、相棒の中島健郎とともに、パキスタン、カラコルム山脈のシスパーレ(7611メートル)に登頂した記録です。
平出は、未踏峰・未踏ルートを求めて挑戦する登山家です。まだ何も記録のない山を登ることに、大きな意味を感じます。しかし、その過程は、あたかも死を目指すかのような、氷の絶壁と向き合い続ける、気力と体力を奪い取られる闘いの中継でした。本当に生きて帰れたのか? このまま亡くなった? まさか。
平出が、長い間、ともに登山を経て成長してきたパートナー、谷口けいは、北海道の山で滑落し、死亡しました。
天候は彼らに味方せず、何度も雪崩に遭い、氷層が薄くて支点が固定できない。予定したキャンプ設営場所にも到達できず、計画は長引きます。軽量化のため、食糧はぎりぎりです。設営場所が見つからず、テントの半分は浮いています、と語りながら、そんなテントで2人は体を休めるために少しでも眠ろうとする。登山家たちの執念、生き残る意志、蒼天に輝く山麗を見渡す、2つの無垢の魂に驚嘆しました。
生きて、家族のもとに帰りたい、と強く思った。平出はそう語ります。ケイと一緒に、3人で登っているという錯覚に何度も陥った、と。
山頂へのアタックは、食糧や体力の限界に至った最後のチャンスでした。強風の中、山頂にたどり着いても、彼らを迎える陽光や白銀の世界はなく、まるで失敗した計画を観ているようでした。ただ、平出が山頂の雪をかき分け、ケイの写真を立てて合掌する姿は、確かに、彼らが彼女とともに達成した頂点を天上に報告する姿でした。
****
レポートのテーマは、・・・あなたが、10年後、日本の指導者となったら国民をどう説得するか? トランプ・ショックに対して、日本は内政・外交をどう変えるべきか? 北朝鮮危機の平和的な解決の仕方は、その後の地域と国際秩序にとって何を意味するか?
ガバナンスを見出す、あるいは、秩序を築くとは、厳しい絶壁を登り続けるようなものだろう、と私は受講生に話しました。・・・私たちの生活は互いに緊密に結びついていること。指導者は、1つの巨大な海獣を観るように、現実の頭から尻尾まで、正しく理解し、語る必要がある。
重要なことは2つある、と話しました。・・・1.人間の織りなす複雑な関係は、いくつもの<構造>をなしている。個々の問題に応じて、その<構造>を理解する姿勢が重要だ。2.基本的なステップを踏んで進むこと。望ましい社会や秩序、国家を越えたガバナンスを求めて、私たちは1本のザイルに結ばれた仲間とともに、絶壁を登っている。猛烈な吹雪や雪崩によって挫折することも多くある。しかし、優れたガバナンスに向かう、基本的ステップを忘れないことだ。間違った行動は、それを遅らせるだけである。
****
The Economist January 20th 2018の記事から、アルゼンチンとベネズエラの情勢に関心を持ちました。
2001年、通貨危機・債務不履行後、誕生したキルチネル左派政権は、通貨価値の切下げで経済を刺激した結果、国際資本市場から孤立し、産業を管理する経済体制に変わりました。しかし、ポピュリズム型の循環を経て、財政赤字とインフレが顕著になり、不況と政策混乱は権力者の交代につながりました。
2015年末の選挙で大統領になったマクリは、ペソの為替レートを変動させ、輸出税や補助金(エネルギー、交通・輸送)を廃止し、赤字予算を抑えて政府債務の削減目標を導入し、長く紛糾していた海外投資家との債務返済処理に合意しました。しかし市場自由化への路は始まったばかりだ、と企業家や政策幹部は理解しています。マクリは何としても再選を目指す必要があるのです。
しかし、投資には高率の課税や障害がまだあり、司法システムも健全さを欠き、労働組合はボス支配に偏って、一層の改革を阻んでいます。2期目の当選を目指すマクリは、困難な改革を諦め、支持を拡大する妥協に向かうしかありません。その代償は財政赤字と債務増です。財政緊縮を諦めたマクリはインフレ抑制を中央銀行に頼り、人々はより高い金利、ペソ高と輸出減少、債務負担増に苦しみます。政治的妥協として、政府はインフレ抑制を延期しますが、高インフレの影響を最も受けるのは貧困層です。マクリの漸進主義を、投資家や貧困層は支持するでしょうか?
ベネズエラのマドゥロ大統領は、議会から権限を奪って、ますます独裁的権力を強化しました。反対派は、交渉も含めて戦略の見直しを迫られています。すでに経済はハイパーインフレーションの局面に入り、国民の生活水準は悪化し続け、医薬品や食料も枯渇している、と記事は伝えます。ハーヴァード大学のハウスマン教授は、飢餓を防ぐために、議会が別の大統領を指名し、外国の軍事介入を要請して、マドゥロを退陣させるべきだ、と主張しました。
それは内戦を意味し、大規模な流血のリスクを冒すものです。記事が願うのは、石油価格の下落が政府の財政を窒息させており、ラテンアメリカ諸国が一致して、かつてない、マドゥロによる人為的な壊滅状態に対する外交・金融圧力を行使し、権力者を交代させることです。
****
新宿区大久保の住民の4割が外国人です。多いとは聞いていましたが、驚きました。大久保図書館が彼らの集まる機会を増やそうとしているのは、素晴らしい試みです。
館長は米田さん。周辺の外国人を回って、ビブリオ・バトルを組織しました。ネパール料理店の若い店長が、友人から教えてもらった、ネパール内戦時代を描いた本を紹介していました。店長は忙しく、深夜のわずかな時間しか準備できません。まだこれから読むのだけれど、と正直に語る彼の人柄と熱意は、集まった住民たちにも伝わります。
******************************