2006年6月14日(水)

夏の症状と食養生(「夏の薬膳」の食材・生薬の確認と試食)

グループC

 

<夏の食養生>

 夏は「暑」の季節である。体から「暑熱」を発散し、寝苦しいからと夜更かしや汗をかきすぎると「暑邪」に変わり、吹き出物や疲れとなって体に現れる。これは夏になると炎熱や上昇、発汗により体液が不足するためである。体液の不足はイライラをも引き起こす。

そこで、心身の食養生として旬の食材である夏野菜をとることが望まれる。夏野菜には、暑熱を冷やすための清涼の食品、つまり冷やす性質を持つ食材がたくさんある。また、ビタミンやミネラルをたっぷり含み、水分も多く含まれているため、利尿効果があり、体の中の熱や湿気を出してくれる。ここで注目すべきところは、多量の汗をかくことはエネルギーを奪ってしまうのに対して、利尿にはこういった夏の「暑」を取り除く効果があるということだ。

五味でいうと、夏は、苦味の食品を食べて気を降ろし心臓系統を養うのが良い。逆に、摂り過ぎない方が良い食べ物は、発汗作用が高い、辛味で温熱性の食物である。例えば、生姜・胡椒・辛子などが挙げられる。

 

 

<創作洋風薬膳「夏のコース」>

 

     黄ピーマンのムース、とんぶり添え

ピーマンがムースになり、その中に歯ごたえのあるキュウリやセロリが入っている料理。

今まで食べたことのない味、料理方法でとても新鮮でした。

 

きゅうり:「寒」。夏が旬。利尿、熱症状解消、夏バテ(発熱・下痢)、湿疹等で体が熱くなった時に良い。

 

     ヴィシソワーズ、ミント風味

胃腸を整え、イライラを鎮め気力を高める清涼感に溢れるポテトのスープ。

 

ジャガイモ:胃病、便秘に良く、下痢防止。

オニオン:涙腺を刺激して涙を出す成分は精神安定に良い。

金針菜:気持ちを穏やかにする作用がある。利尿、鉄分はほうれん草の約10倍。

 

     ぶくりょう風味のスズキ魚のバトネ、エスカベッシュ風

豊富なビタミンCが紫外線から身を守り、利尿効果の高い野菜類が体の浮腫みを取る。

オリーブオイルの味が比較的きいていた。糸唐辛子のためか、非常におしゃれに盛り付けされていた。

 

ナス:「寒」。熱を冷まし血の流れを良くする。利尿。炎症をおさえる。

トマト:「寒」。体液の不足を補う。口渇、胃液分泌を盛んにし胃を丈夫にする。

冬瓜:「寒」。清熱。利水。消腫。利尿作用。おできの治療に効。

 

     牛フィレ肉のステーキ、大根おろし添え

良質なたんぱく質と豊富な鉄が貧血予防と体力の増強に。

 

     麗喜麺のサラダ、山芋添え

便通を整え血流を良くする。

 

くこの実:健康食品売り場でもよく見かける。補血作用があり、目によいことでも知られる。貧血や立ち眩みにも良い。

 

     ジャスミンティーのムース決明子風味、フルーツ添え、スイカのソース

体内の余分な水分を取り除き、高血圧による頭痛や目の疲れを癒すデザート。

 

スイカ:「寒」。夏の風邪、発熱、口渇、食欲不振に効果的。むくみを消去。精神の不安定を治す。熱を冷まし利尿作用あり。(夏バテに効)

 

     ルイボスティー

 

 

<まとめ>

 今回学んだ知識を生かして、暑さに負けず、すがすがしく夏を向かえよう!!!